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【日本の天然記念物の代表的存在】ニホンカモシカのちょっと面白い雑学2選

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、日本の固有種の代表的存在ともいえる、ニホンカモシカにスポットを当ててその魅力に触れつつ、あまり知られていないカモシカのちょっと面白い2つのトリビアをご紹介したいと思います。

このトリビアを知ってしまうと、誰かに話したくてたまらなくなること請け合いですので、是非ゼヒ今回も最後までお付き合いいただければ幸いです。

ニホンカモシカは実はヤギだった!あまり知られていないカモシカの2つのトリビア

まず、ニホンカモシカのご紹介を軽くさせていただくと、英語名を「Japanese serow」、学名を「Capricornis crispus」という偶蹄目ウシ科カモシカ属に属する哺乳類で、日本にだけ生息している日本固有種です。九州の一部と四国、そして京都から東の本州、鈴鹿山麓と紀伊半島などに生息しております。ニホンカモシカが日本固有の動物ってのは、けっこう有名ですよね。そのせいもあってか、山形県や富山県、三重県などでは県獣に指定されています。

カモシカといえば、険しい勾配の岩山を巧みに駆け回り、比較的標高の高い場所にいるというイメージがありますが、けっこう低地も選り好みせず、海岸などの標高がほぼない場所でもよく活動していたりしているんですね。

少し前までは幻の動物と称されるほど、数が激減してしまっていましたが、1955年に国の特別天然記念物に指定されるなど、保護活動も功を奏し、九州など一部の地域で、懸念はあるものの、現在は絶滅の危険をひとまず脱し、日本の環境省が定めるレッドデータでも、ニホンカモシカは該当なしに分類されています。

そんなニホンカモシカ、実は末尾に「シカ」とついているものの、シカではないんです。

ニホンカモシカはウシ科、もっと言えばヤギの仲間

そうなんです。ニホンカモシカは冒頭でご紹介した通り、ウシ科に属する動物。シカという名前を冠しているものの、実は牛の仲間なんですね。見た目は結構鹿にも見えたりするんですがね。

その証拠ともいえるのが角の形状。

ウシ科とシカ科の見分け方についてはこちらで詳しくご紹介しておりますので、あわせてご講読いただけると幸いです。

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そして、もっと言えば、カモシカはウシ科の中でもヤギ亜科という分類に属していて、実はヤギの仲間なんです。

意外でしょ。

ウシ科のヤギ亜科に属する動物は、ニホンカモシカの他にも、まぁヤギは当然として、ヒツジやジャコウウシなどがいるんです。ジャコウウシも実はヤギの仲間なんです。これまた意外でしょ。

そしてもう一つ、カモシカといえばやはりあの言葉が有名ですよね。

カモシカといえば、カモシカの足という言葉があるほどの美脚の代名詞

カモシカといえばやはりあの例えを一度はお聞きしたことがあるのではないでしょうか。そう、美脚の例え「カモシカのような足」。このような形容をされるのであれば、やはりニホンカモシカは、それこそ、カリスマモデル顔負けの美脚をお持ちなのだろうと思いますよね。

しかしながら、上の画像を見てもお判りの通り、確かに岩山を駆け回るにふさわしいような逞しい脚ではあるものの、他の動物たちと比較して、その美しさが掲揚されるほど際立っているかというと、そうでもないですよね。自然界には、他にも足自慢の動物たちが軒を連ねる中、なぜ、カモシカの脚に白羽の矢が立ったのでしょう。

カモシカの足が美脚の代名詞となったのは実は勘違いから

平たく言ってしまえば、そういう事なんです。少し前はニホンカモシカはレイヨウ(羚羊)と呼ばれていました。レイヨウといえばトムソンガゼルやインパラなど、ウシ科の動物たちの総称を指し、トムソンガゼルなどは時に地上最速のハンター、チーターをも振り切るような俊足の持ち主。なので、とてもしなやかで美しい筋肉を携えた脚を持っているんですね。そして、同じレイヨウという呼び名を持っていたために日本に住むレイヨウという事で、「カモシカのような足」と例えられるようになったとか。ただ実際にカモシカはレイヨウとは別グループになりますので、ただそういう呼び名もあったためこのような勘違いが起きたといわれております。

いかがでしょう。こちら、ガゼルさん。こちらの脚ならば美脚の形容にばっちりだといえるのではないでしょうか。ちなみに今回のニホンカモシカの脚がなぜこんなにがっちりしているかというと、岩山など急な斜面を上り下りしているからなんですね。やはり、ガゼルのような足ではそういった急な場所を上り下りするには適していない為、このような脚になっているのです。いわば、クライマーですね。

最後に

いかがだったでしょう。今回は日本の固有種の代表的存在ともいえる、ニホンカモシカのあまり知られていない2つの雑学をご紹介させていただきました。実はニホンカモシカはヤギの仲間だったり、美脚の例えが勘違いだったりと、結構意外だったのではないでしょうか。

是非、機会あらばお話の種に使っていただけると幸いです。ではでは、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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