動物雑学

クジラやジンベエザメがプランクトンを食べるたった一つのシンプルかつ超効率な理由とは!?

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、史上最大の生き物シロナガスクジラをはじめ、ジンベエザメやマンタといった巨大な海洋生物たちがプランクトンを主食としている理由をお伝えしたいと思います。

巨大生物たちが目に見えるか見えないか、といったほどの小さなプランクトンを食べているっていうは、一見かなり不効率なように思えますが、いやいやいやいや。

実は、この理由にはかなりシンプルで効率的な理由が隠されていたんです。ではでは、早速その理由について迫っていきましょう。

クジラやジンベエザメ、マンタといった巨大生物がプランクトンを主食にしているたった一つのシンプルな理由

どう考えても、ちょっと不効率な感じがしますよね。冒頭で名前を挙げさせていただいた、先ほど名前を挙げた巨大海洋生物の中で、一番小さいマンタでもその最大体長は約8m。シロナガスクジラに至っては30m以上にもなる、いずれも私たち人間から見ても巨大といえる動物たち。そんな動物たちが、目視も難しいような小さな生き物を主食としているのは、かなり効率が悪いような気がします。ではまず、その理由をご紹介する前にプランクトンについて少しご紹介しようと思います。

自然界の超重要なシステム、食物連鎖を支えるプランクトン

プランクトン、英語名もそのままで「Plankton」、水中や水面(海水・淡水問わず)を漂っている小さな生き物の総称なのですが、「漂っている」の言葉通り、プランクトンと呼称される生き物は遊泳能力を持ち合わせていないのがその特徴です。

枝分けすると植物性のものから魚やエビなどの幼体などの動物性のものまでさまざまな種族に分類され、その体長は目視も難しいものから、小さいものの人間の目でも認識が可能な大きさの種まで様々です。ちなみに、遊泳能力を有しているものをネクトンといっておおよその区別をしています。

一口にプランクトンといっても、その種族、生活様式によって、様々な種のプランクトンがおります。小学校で教わった、植物プランクトンに動物プランクトン。そして、魚やエビの幼体のように成長過程の一時期のみをプランクトンとして過ごす、一時プランクトン。それに相反する存在で、その一生をほとんどプランクトンとして生活する終生プランクトンなどに分類されます。

そんなプランクトン。その小ささからお察しが容易かと思いますが、すべての食物連鎖を支えている、つまり、食物連鎖の根幹に位置する生物として、直接的・間接的の違いはあれど、おおよその動物たちの命を支えているといっても過言ではありません。そういった存在ですので、地球上には膨大な数のプランクトンが生息しております。

そしてそんなプランクトン。次階層捕食者のみならず、様々な階層の捕食動物たちに摂取されており、マンタやジンベエザメ、クジラなどのかなり大きな動物たちにも摂食されています。では、なぜにこのような巨大生物たちが、プランクトンを主食としているのか、その理由をお伝えしたいと思います。

クジラやマンタがプランクトンを主食としている理由 楽をしたかったから


楽をするということはある意味究極の効率化とも言えます。

え~~・・・。そうなんです。要するにそういうことなんですね。

例えば、ライオンやトラが獲物を食べようとするならば、まず「狩り」というものを行わねばなりません。もちろん、狩りをされる側も黙って食べられるわけではなく、全力で抵抗し逃げます。場合によっては、獲物の反撃に遭い、手傷を負わされ、それが原因で死亡するリスクもあります。自然界では捕食者に位置する動物たちは一般的に食べるために、ある意味命を懸けねばなりません。しかしながら、食べないことにはいずれ待っているのは餓死でありますよね。

では、その獲物が逃げないとしたら? もっと言えば、口を開けて泳いでいるだけで獲物の方から口に入ってきてくれるとすれば? いかがでしょう。こんなに効率的かつ楽なことはないですよね。プランクトンはまさにその理想の獲物だったわけです。おまけに食物連鎖の最下層に位置する生き物なので、枯渇するということがありません。

あるとするならば、それは全生物が危機的状況に陥ります。いわば、食いっぱぐれる心配はないわけなんです。

ちなみに、シロナガスクジラが一日に食べているプランクトンの量はなんと4tにも上ると考えられており、一頭のシロナガスクジラが一日でこれだけの量のプランクトンを食べても、プランクトンがいなくなるっていうことはないんですね。その基本的な理由は種としての絶対数にも由来する繁殖スピードがあります。根幹の植物プランクトンはその種にもよりますが、1日あれば1~3体自らを分裂させる形で個体数を増やすことが可能なのに対し、シロナガスクジラの新生児が生まれるサイクルは2~3年に一頭ほど。加えて、成長し交配が可能になるまで早くても8年はかかると考えられております。そして、もちろん、シロナガスクジラは植物プランクトンのように単体で分裂はしませんよね。

少ない労力で、最大限の利益を得る。これぞ、究極の効率化といえますよね。私たち人間が生活していくうえで、願ってやまないスタイルというところでしょうか。これを実現している彼らは、本当に成功者といえそうですね。

最後に

いかがだったでしょう。シロナガスクジラを代表するヒゲクジラ、ジンベエザメやウバザメ(こちらもジンベエザメに次ぐ巨大なサメ)、そしてマンタがプランクトンを食す理由。至極納得ではなかったでしょうか。いや~~・・・なんといいますか、効率かというものがいかに大事か、よくわかりますよね。

ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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