犬、猫ともに注意したい病気

【疥癬(かいせん)】ペットの恐怖の皮膚病 放置すると死亡することも

こんにちは。えたばりゅです。

今回は疥癬(かいせん)という病気をご紹介しようと思います。疥癬。ペットと共に暮らしていれば一度くらいは耳にしたり、動物病院などでポスターをご覧になったことはあるのではないでしょうか。

この疥癬という病気。放置するとかなり危険なんですよね。皮膚病の一種とはいえ、放置すると死亡することもある恐怖の病。

そのあたりの説明もガッチリさせていただいておりますので、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

放置するとかなり危険!恐怖の皮膚病疥癬

疥癬という病気をまず軽くご紹介しておくと、ヒゼンダニと呼ばれる種類のダニが動物の皮膚に寄生することで発症する皮膚病の1つで、症状は主に激しい痒みを伴い、症状が進むとともに皮膚が角質化し、ボロボロになっていきます。

また、耐えがたいほどの激しい痒みから幹部を掻きむしり、そこから細菌が侵入して様々な合併症を引き起こす可能性もあります。

疥癬にかかる動物

疥癬症にかかる動物としては、犬や猫などのペットたちはもちろん、家畜動物や野生動物でも発症例が多く

  • キツネ
  • タヌキ
  • アライグマ
  • ハクビシン
  • イタチ
  • テン
  • アナグマ
  • ウサギ
  • ハムスター
  • 鹿
  • イノシシ
  • カモシカ
  • 山羊
  • コヨーテ
  • オオカミ

などなど、様々な種類の動物たちが感染します。こうしてみると、肉食・雑食・草食動物問わず、発症する皮膚病といえますね。もちろん人間も例外ではありません。

また、ヒゼンダニは多くの種類がおり、寄生する動物によってその種類は様々です。鳥類には鳥特有のヒゼンダニである、「トリヒゼンダニ」という種類のダニが寄生することで、哺乳類と同じ症状である疥癬を引き起こします。

疥癬の予防法

疥癬はどの種類の動物たちもダニが基となって発症する皮膚病なので、その感染経路は多くの場合が、他の個体との接触に由来するものでございます。ですので、野生動物たちが生息しているような山間部に出かけた後、もしくは感染が疑わしい個体と接触した後は、体をしっかりと洗い、ドライヤーなどでしっかりと乾かすようにしてください。

ヒゼンダニの弱点は熱・乾燥ですので、ペットが普段使っている洋服やクッション、寝具などはこまめに洗うようにして、日光で乾燥させるようにしてください。

またヒゼンダニの特徴として、皮膚に寄生していないと長時間生きることができないという特性がありますので、もしペットを複数飼育しているのであれば、疥癬症を発症してしまったペットは、少し可哀想ですが、他の個体への感染を防ぐためにも、病状が全快するまでは隔離させておくようにしましょう。

疥癬を発症しやすい個体としては、幼齢期の個体や、何かしらの病で免疫力が落ちていたりなど、体力的に弱っている個体に発生しやすいので、おうちのペットがこれに当てはまるならば、一層気を付ける必要があります。

また、重症化しないように早期発見も重要な予防といえます。

疥癬の初期症状としては、

  • 細かいかさぶたができる
  • 皮膚に小さな発疹ができる
  • 脱毛

といった症状が最初に出始めるので、こういう症状が出ており、ペットが体を痒がって頻繁に体を掻いているといったことがあれば、疥癬限らず、何かしらの皮膚病にかかっている可能性があるので、早い目に動物病院の方へと連れていくようにしてくださいね。

疥癬を発症しやすい体の個所としては

  • 耳の先
  • 鼻周り
  • 目の周り
  • お腹周り

といった場所に最初の発症が出やすいので、こういった部分を日常から重点的に注意しておくといいでしょう。

インコなど鳥の場合は、

  • 目の周り
  • くちばしの周り

といった箇所に発症することが多いです。

疥癬症は死亡することもある!甘く見てはいけない皮膚病

疥癬は皮膚病の類。なので死亡するようなイメージはあまりないかもですが、

決して侮るなかれ。

重篤化すると次第に衰弱していったり、冒頭で申し上げた通り、かなり激しいかゆみを伴いますので、皮膚が傷つくほど患部を激しく掻いてしまい、そこからさまざまな細菌が体内に侵入して、合併症を引き起こすこともあります。

私も疥癬が重篤化したタヌキやキツネといった野生動物を何度か見ましたが、そういった場合は獣医さんが治療を試みたものの、残念ながら例外なく死亡しております。

こちらは海外で疥癬を発症してしまった犬の動画。幸い動画のワンちゃんは治療が功を奏し、足のほうはまだまだ治療が必要ながらも疥癬のほうは順調に回復したようで何よりですね。

ペットの場合は疥癬が進み始めるとあからさまに患部を引っかいたり、脱毛が進んできたりと健常な状態と見た目にも変わりますので、死亡するほど症状が進むことはまずないと思いますが、引っかくことによる合併症は注意する必要があるといえます。

ペットが疥癬にかかっているかも思ったら

疥癬は放置しておくと、ヒゼンダニがどんどんとその個体の皮膚上で繁殖していき、症状を悪化させていきます。ですので、自然治癒ということはまずないので、少しでも疑わしい症状があれば、出来るだけ早く動物病院に連れていき、治療してもらいましょう。

動物から人へと感染する可能性

疥癬が人も感染する皮膚病ということは先ほどお伝えさせていただきました。

ただ、ペットなどの動物から人へと感染した場合は、本来人同士を媒介して寄生するヒゼンダニとは種類が異なりますので、動物たちから寄生したヒゼンダニがヒトの皮膚で繁殖はしないので、感染した人は症状を発症しますが、一時的で症状は治まることが分かっています。

また、トリヒゼンダニは現在のところ、人には寄生しないことが分かっています。

ただし、これは動物から人に感染した例でありますゆえ、もし人から人へと感染した場合は、人に寄生する種類のヒゼンダニが原因の可能性が高いといえます。ですので、こういった場合はどんどんダニも皮膚上で繁殖して、症状も重篤化していきますので、是非ご注意なさってくださいね。

最後に

いかがだったでしょう。今回はたかが皮膚病と甘く見ると死亡することもある、恐怖の皮膚病疥癬症についてご紹介させていただきました。

ちなみに疥癬を媒介するヒゼンダニは、日本はもちろん世界のいたるところに生息しており、アメリカに生息するといわれている、吸血UMAチュパカブラの正体も、疥癬が重篤化して本来の姿とはかけ離れてしまった、コヨーテやタヌキなどがその正体と言われております。

このように本来の動物とは別種・・・いや、もはや既知の動物ではないと判断してしまう程、その個体を異形の姿に変えてしまい、はてには命をも奪いかねない恐ろしい皮膚病といえます。重ねて申し上げ、誠に申し訳ないのですが、もし疑わしい症状が現れれば、早い目に動物病院の方へと連れて行って治療を行ってもらいましょうね。

では、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

-犬、猫ともに注意したい病気
-, ,