こんにちは。えたばりゅです。
今回は動物界の荒くれものの代名詞、バッファローをご紹介したいと思います。バッファローは動物にあまり詳しくない方でも、その名前を知っているかなりメジャーな動物ですよね。
ですが、このバッファロー。意外とあまり知られていないこともありまして、今回はそのあたりも含めてバッファローの魅力を余すところなくお伝えしようと思いますので、ぜひ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
トラやライオンも時に蹴散らす荒くれ草食系バッファローの隠れた素顔とは!?
バッファローといえば、やはり何と言っても猛牛っていう猛々しいイメージを浮かべますよね。巨大な体とでっかい角でバッタバッタと敵をなぎ倒し、その突進はどんな動物たちも吹っ飛ばされる。
そんなイメージをあなたもお持ちなのではないでしょうか。それなのに草食動物ってところが、バッファローの何とも言えない面白い魅力ですよね。
では、そんな世界に生息している2種類のバッファローの仲間をまず、ご紹介していきましょう。
アフリカのバッファロー アフリカスイギュウ
アフリカスイギュウは、英名を「African buffalo」、学名を「Syncerus caffer」という、偶蹄目ウシ科アフリカスイギュウ属に属するウシの仲間で、主に中央アフリカから南アフリカの一部にかけて生息しております。
和名でも、英名と同じようにアフリカバッファローと呼称することもあります。
「スイギュウ(水牛)」の名前の通り、水場を好んで群れで生活しており、水場から15km以上は離れない場所で生活しております。なので、ゾウやヌー、シマウマなどアフリカの草食動物たちは長い距離を旅するイメージがありますが、アフリカスイギュウは移動することは少ないんですね。
アフリカバッファローの大きさ
アフリカバッファローはアフリカに生息する動物たちの中でも、大型の部類に入り、オスの方がメスよりも大きくなる動物になります。オスは成長すると大きな個体で、体長は約3.4m。体重は約900kgにもなり、頭には大きく湾曲した立派な角がオスにもメスにも備わっており、この角を使って外敵から身を守ったりオス同士は角を突き合わせて、お互いの優劣を決めたりします。
アフリカバッファローの天敵として、ライオン、ナイルワニなどが挙げられますが、なにせこの巨体に加え、仲間意識も高く、子どもなど弱者は群れ一丸となって守ろうとするため、ライオンも一頭ではまず歯が立たず、アフリカバッファローに狙いを定める時は、メスだけでなく、普段狩りに参加しないオスも狩りに参加して狩りをすることが多いんです。
それでも、ライオンがアフリカバッファローの返り討ちに遭うこともあるんですね。
そんな勇猛さなので、アフリカバッファローはアフリカの動物ビッグ5の中に入っております。
ビッグ5とは、このアフリカバッファローに、
- ライオン
- ヒョウ
- アフリカゾウ
- サイ
を加えたアフリカを代表する動物たちですが、ビッグ5についてはこちらの記事で詳しくご紹介しておりますので、良ければこちらの記事も合わせてご覧ください。
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アフリカバッファローの性格
アフリカバッファローの性格は、バッファローのイメージ通りそのもので、かなり気が荒く、縄張りに入ってきた他の草食動物を鋭い角で追い立てたり、自分を狩りに来たライオンを逆に返り討ちにして、突き殺してしまうこともあります。
ただ、同じアフリカに生息する生きる重戦車サイや陸上最大動物である、アフリカゾウなどが相手では、分が悪いようで、しばしば喧嘩を売って逆にやられてしまうことがあります。
アジア・インドのバッファロー アジアスイギュウ
アジアスイギュウは、英名を「Asian water baffalo」、学名を「Bubalus arnee」という、偶蹄目ウシ科アジアスイギュウ属に属するウシの仲間で、インド・タイ・ネパールなどの国に生息しております。
アジアスイギュウは日本では単にスイギュウ、もしくはインドスイギュウなどとも呼ばれたりします。
このアジアスイギュウは日本でも沖縄などで家畜化、飼育されており、インドネシア、マレーシアなどでは家畜と交雑した個体が野生化し、アルゼンチンやオーストラリアなど海をまたいだ国では、家畜として持ち込まれた個体が脱走などで野生化し、暮らしております。
このように家畜との交雑など、いわゆる遺伝子汚染も拡大しており、また生息地の破壊や乱獲のため、アジアスイギュウは現在絶滅危惧種として、IUCN(国際自然保護連合)が定めるレッドリストでは、絶滅危惧Ⅰ B類(EN)に区分されております。
角も体も巨大!アジアスイギュウの大きさ
アジアスイギュウもアフリカバッファロー程ではありませんが、メスよりもオスの方が大型になり、成長すると体長約3m、体重は1.2トンに及ぶこともあります。
ですので、体重でいえば、アフリカバッファローよりも重くなることがあるんですね。
また、角もかなり大きく、ウシ科の仲間では角の間隔幅が最大で、約2m、今まで記録に残っている最大サイズでなんと、4.24mなんていうとんでもない角の持ち主がおりました。
ただ、残念ながらこの最大の角の持ち主は1955年にハンターによって射殺されてしまったんです。
アジアスイギュウの性格
アジアスイギュウはアフリカバッファローと違い、様々な国で家畜化されていることもあり、アフリカバッファローに比べると穏やかな性格をしていることがわかります。
ただ、一旦怒り出すとその巨体と、2mにもなる幅の巨大な角がとてつもない凶器と化すため、成獣のオスのアジアスイギュウには、その地の頂点捕食動物である、トラも滅多に手を出さないといわれております
では次にバッファローの雑学を色々とご紹介したいと思います。
バッファロー雑学 バイソンとは実は別種
バッファローは、冒頭で申し上げた通り、猛牛っていうイメージが強いので、それと同様のニュアンスの動物たちもバッファローと呼ばれたりします。
例えば、アメリカやヨーロッパに生息するバイソンの仲間たちですね。事実、バイソンは、現地の人にもバッファローと呼ぶ人もいたりします。
しかしながら、バッファローは上記でご紹介した2種類の水牛の仲間のことを指す言葉。
ですので、バイソンとバッファローは親戚ではあるものの、全く別の動物なんですね。
ちなみにこちらがアメリカバイソン。見た目も全然違うでしょ。
バイソンについてはこちらの記事で詳しくご紹介しておりますので、よろしければこちらの記事も合わせてご覧ください。
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また、「ブル」っていう表現も気の荒い牛に使われたりしますが、本来は牡牛のことを指す言葉になるので、これもバッファローとはまた少しニュアンスが違う表現になります。
バッファロー雑学 人間の相棒として活躍してくれるバッファロー
バッファローは先ほど申し上げた通り、家畜としても私たちに貢献してくれている動物になります。特にアジアスイギュウの方は様々な場面で活躍してくれているんですね。
使役動物としてのバッファロー
水を好む特性を生かし、水田など体力が必要な場所で貴重な労働力を提供してくれたり、沖縄などでは観光名物として、観光客をもてなす水牛車をけん引してくれたりなど、その巨体と力を生かして活躍してくれております。
栄養源としてのバッファロー
バッファローもウシ科の動物。ですので、その乳はミルクとして飲まれたり、バターやチーズなど様々な乳製品に加工され、私たちの食生活に貢献してくれております。
有名どころでいえば、イタリアのモッツァレラチーズが有名なのではないでしょうか。
また、その肉はインドや中国などで、肉牛たちと同じく使用されており、主に煮込み料理などに使われたりします。
「住」の立役者としてのバッファロー
バッファローは体も大きく力も強いので、先ほどの水田などでの使役の他、建築素材などの重たい物資を運ぶ貴重な運び手として活躍してくれております。
また、バッファローの糞はワラなどを混ぜたものを燃料として使用されております。また、虫よけとしてもすぐれており、アフリカでは土製の家を作る時の材料としても使用されたりもしています。
このように、結構荒くれものっていうイメージが強いですが、バッファローは意外と私たちにも身近な存在として活躍してくれているんですね。
バッファローに会えるサファリパーク・動物園
バッファローに会える施設を調べてみました。すべてではありませんが、以下の施設でバッファローに会えることができます。
アフリカバッファロー
群馬サファリパーク
〒370-2321 群馬県富岡市岡本1
広島市安佐動物公園
〒731-3355 広島県広島市安佐北区安佐町大字動物園
アジアスイギュウ
東北サファリパーク
〒964-0088 福島県二本松市沢松倉1
南紀白浜アドベンチャーワールド
〒649-2201 和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2399
最後に
いかがだったでしょう。今回は動物界の荒くれもの、バッファローの魅力を余すところなくお伝えしてみました。結構獰猛なイメージですが、意外と人とも近い距離にいることがお判りいただけたのではないでしょうか。
是非機会があれば、その巨体と雄大な姿をご覧になってみて下さいね。では、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
~参考書籍~
世界動物大図鑑
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