こんにちは。えたばりゅです。
今回は、生物にとって地球上で最も厳しい場所といっても過言ではない場所、南極大陸をご紹介しようと思います。
南極大陸って実は、地球上で唯一陸生の捕食動物が全くいない大地なんですね。
ではでは、なんでそんなことになっているのか、その秘密に迫っていきましょう。
陸生捕食動物が全く生息していない場所、南極大陸 その超絶厳しすぎる環境とは
南極って聞くと、やっぱ寒いっていうのはその第一イメージですが、寒いながらでも結構動物たちが活動していそうなイメージですよね。
現にもう一つの極地である、北極には
- ホッキョクグマ(ホッキョクグマは半水生とされることもあります。)
- ホッキョクギツネ
- ホッキョクオオカミ
などなど、北極という名を冠した捕食者たちを頂点として、ジャコウウシやトナカイ、ホッキョクウサギ、レミングなどといった動物たちが豊かな生態系を育んでおります。
北極には蚊もいますし。
でも南極大陸にはこれらの陸生捕食動物たちは皆無なんです。
南極大陸で豊かな生態系があるのは、南極大陸沿岸地域と周辺海域のみ
そうはいっても、捕食者といわれる動物たちが全く何もいないっていうわではなくて、南極大陸の沿岸地域では、ヒョウアザラシという体長約3mのアザラシが捕食者として君臨しており、コウテイペンギンやアデリーペンギン、トウゾクカモメといった動物たちが暮らしております。
しかしながら、こういった動物たちが暮らしているのは南極大陸のほんの一部分の沿岸地帯。
比較的内陸が繁殖場所となっているコウテイペンギンでも、約160km地点付近までとされてるんですね。
南極点(海岸地点から約1300km)付近になると、陸生捕食動物はおろか、ほぼほぼ動物の生活痕跡は無くなってしまうんですね。
では、なんで南極大陸では陸生捕食動物が暮らせないのか。そのあたりの理由に迫っていきましょう。
陸生捕食動物がいない理由1.単純に寒すぎる
そうなんです。一番の理由はコレ。寒い・・・
いや、寒いなんて生易しいものじゃなくて、下手したら息をしたら肺が凍り付くような厳寒の大地なんですね。
南極は地球上でもっとも寒い場所として知られており、白夜が月間通して続く真夏の12月、1月(南極は南半球なので日本とは季節が逆)の平均最高気温でも氷点下25℃、真冬の6月、7月になると平均最低気温が、氷点下60℃以上にもなる過酷な環境。
純陸生の捕食動物といえば、
- 節足動物の一部
- 爬虫類
- 鳥類
- 哺乳類
などが思い浮かびますが、変温動物である節足動物や爬虫類は、外気温が自身の体温に大きな影響が出ますので、こんな気温ではまず生きることができません。
では、鳥類、哺乳類はどうでしょう。
冒頭でも申し上げた通り、もう一方の極地ではホッキョクグマなどの哺乳類が多く暮らしております。
南極大陸では生活できないでしょうか?
残念ながら、これも無理なんですね。
南極に陸生捕食動物がいない理由2.糧となる草食動物(被捕食動物)がいない
沿岸付近では生態系が機能してますので、生きていけると思うのですが、南極点付近になると、植物がほぼ生えていないんです。
植物が生えていないので、植物食動物は当然生きていくことができない。そうなると、それを糧とする捕食動物が生きていくことは不可能です。
でも、そもそもなんで同じような環境である、極地で一方は豊かな生態系がありもう一方は多くの地帯が不毛の大地溶かしているのでしょうか。
北極には陸生の捕食動物がいて、南極にはいない理由
これは同じ極地でも、南極は完全に独立した大陸になるのが大きな理由と考えられます。北極といわれる場所は、南極のような大陸ではなく、北極点とユーラシア大陸や北米大陸など大陸の一部が北極圏内になっており、冬には北極点と近隣の島々や大陸が氷で陸続きとなり、大陸に住んでいる動物たちも氷上を移動することができます。
また、極地でもその気温にかなり隔たりがあり、北極圏内ももちろん寒いといいますか、厳寒の過酷な環境には変わりないですが、南極と比較すると遥かに温暖なんですね。
夏には0℃以上になることもよくあるみたいですし。
では、南極は南極大陸ができた時から、まるで太陽系遠方惑星のような極寒の不毛の大地だったのでしょうか。
南極にも太古には豊かな生態系があった
実は南極も遥か太古の時代には温暖な時期があり、木々が生い茂り豊かな生態系が育まれていた時代もあったんですね。
その証拠に南極からも草食恐竜、肉食恐竜両方の化石が発見されております。
最後に
いかがだったでしょう。今回は、地球上で唯一陸生捕食動物がいない過酷極まりない大地、南極大陸をご紹介させていただきました。
捕食動物といえばもちろん、私たち人間もそうなんですが、人間に至っても南極大陸では定住(生息)していないんです。ただ、南極は様々な分野の重要な研究の対象となっているようで、定住はしていないものの、各国の学者・研究者の方々が過酷な大地で研究のため、頑張っておられます。
でもそんな過酷な環境下でも微生物はたくさんいるようで・・・
いやはや、なんともタフと申しますか、逞しいですよね。ある意味微生物こそ、地球上でもっとも強い動物といえるかも。
ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。