こんにちは。えたばりゅです。
今回は、エランドという巨大な牛の仲間をご紹介しようと思います。あまり知名度としては高くないですが、かなり特徴的な生態を持っていて、その外見も併せてかなり魅力的な牛の仲間なんです。では、早速エランドの魅力に迫っていきたいと思います。
アフリカの巨大牛エランド アフリカスイギュウもビックリの巨体と乾燥に超適応した魅力すぎる生態をご紹介!
まず、エランドの紹介を軽くさせていただくと、英名を「Common Eland」、もしくは「Eland」、学名は「Taurotragus oryx」という、ウシ科エランド属に属するウシの仲間で、和名ではエランドやイランドの他、オオカモシカとも呼ばれており、南アフリカを中心に、中央アフリカ南部の一部地域に生息しています。
食性は他のウシ科の仲間と同じく、草食性なのですが、生息地がアフリカの乾燥地帯ということもあり、草よりは木の枝や木の葉などを多く摂取して生活しております。
エランドのオドロキの生態
エランドは、自分の体温を意図的に上昇させることができ、なんと7℃近くも体温を変化させることができるんですね。エランドが主に生息している南アフリカは、地域的にそんなに気温が上昇することはなく、夏でも35度を上回る事はあまりない地域なんです。
アフリカは結構暑いっていうイメージがあるんで、この辺りは結構意外ですよね。ただ、雨季と乾季がはっきりしており、乾季にはほぼほぼ雨が降らず、雨が降らない時期が何カ月も続くことがあります。
エランドは自分の体温を上昇させ、周囲の気温よりも体温を高くすることによって発汗を抑え、体の水分が外に逃げてしまうのを防いでいるんです。これは、エランドが乾季を生き抜くために身に付けた進化の賜物といえますね。
ちなみにこの能力を持っている動物がもう1種いてですね。それは砂漠の雄、ラクダ。ラクダもエランドのように自身の体温を変化させる能力を兼ね備えているんです。
そして、このエランド。オオカモシカという別名の通り、その体はびっくりするほど大きくてですね。
エランドの巨体 アフリカスイギュウもビックリの巨大さ
エランドは和名の1つである、「オオカモシカ」という名前が差す通り、その体はかなり巨大で体長は約2m、最大クラスの個体では、なんと3.5mにも及び、体高は2mを超えることもあります。
体高2mというと、現生最大のシカ、ヘラジカに匹敵する大きさであり、その大きさでいうと、時にはライオンですら返り討ちにするあのアフリカの荒くれ者、アフリカスイギュウをも凌ぐ巨大さ。このような巨大な体なので、体重も時には1tに迫ることもあるんですね。
このような巨体に加え、エランドの角は天を突くようにまっすぐに伸びており、この角は時に1mを超える長さになりますので、その実際の姿がより巨大に見えるんです。
巨体なのに意外に俊敏で、運動能力が高いエランド
ウシ科、そして1tに迫る巨体ということで、ちょっと動きとしては鈍そうですよね。アフリカスイギュウもどちらかといえば、重戦車のような体格をしていますし。
ですが、このエランド。この巨体からは想像もできないような運動能力を持っており、なんと70km/hのスピードで走ることができるんです。また、運動能力も非常に優れていて1.5mくらいの高さの障害物ならば軽々と飛び越えることができるんです。
人間でいうと、レスラーの様に立派な体格の方が、世界トップクラスのハードルランナーさながらの動きをするようなもの。
こう考えると、めっちゃ凄いですよね。
巨大で、尚且つ俊敏さも兼ね備えているとなると、エランドに天敵は存在しないように見えますが、やはり強靭な捕食者が一堂に会するアフリカでは、エランドといえど安心はできず、ライオンや、リカオン、ヒョウ、ナイルワニなどの驚異には常に備えているんです。
こういった天敵から身を守る時は、エランドも群れのチカラを存分に発揮して、群れの中に弱い幼獣などを隠し、巨大な体と角で天敵に対抗します。
巨大で群れを成して相手に立ち向かうというと、やはりアフリカスイギュウと同じく、勇猛な性格をイメージしますが、エランドの性格は基本的には非常に温厚で、日本の乳牛の様な目的の下、現地では飼育されていたりするんです。
最後に
いかがだったでしょう。今回は、アフリカの巨大牛、エランドの魅力に迫ってみました。知名度としてはそんなに高くないものの、かなり魅力あふれる動物ですよね。
ちなみに、なんでヘラジカのようにエランドっていう名前になったかというと、南アフリカに訪れたオランダ人が現地を訪れた時、自身が知っているヘラジカのように巨大で角を生やした動物を見て、エランド(オランダのヘラジカを指す言葉)と呼称したのが始まりとされております。
私たち日本人は、ヘラジカはヘラジカっていうことがほとんどですので、間違えることはほとんどないんですが、オランダ人にとっては少し紛らわしく思うかもしれませんね。
ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
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