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ハシグロアビ 超絶美しい鳴き声の持ち主は意外に獰猛!?その魅力的な特徴を3つ厳選!

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、ハシグロアビという鳥の仲間にスポットを当てて、その魅力をご紹介したいと思います。外見的にはそんなに際立った特徴はないんですが、その美声は映画やドキュメンタリーの演出を見事に醸し出していたりと、このハシグロアビはとても面白い習性を持った魅力溢れる鳥なんですね。そんなハシグロアビの魅力あふれる特徴を今回は厳選して3つお伝えしようかなと思います。ではでは、今回も最後までお付き合いいただけましたら幸いです。

映画やドキュメンタリーの名演出家ハシグロアビはちょっと荒くれ!?ハシグロアビの超興味深い3つの特徴とは!?

では、まずハシグロアビのご紹介を軽くさせていただくと、英語名を「Common loon」、「Great Northern Diver」、学名を「Gavia immer」という、アビ目アビ科に属する鳥類で、アリューシャン列島から北アメリカ大陸の沿岸地域や北部地域、イギリス、アイスランドなどに分布しており、季節に応じてその地域内を渡りながら生活しています。

日本でも、ごく稀ではあるものの、渡り途中に迷ったハシグロアビが飛来し、北海道や青森県などでその姿をみられることがあります。

ちなみに、英名の「Common loon」そして「Great Northern Diver」という呼び名は地域によって分かれており、「Common loon」は主に北米大陸、「Great Northern Diver」はイギリスなどでこのように呼ばれています。「loon」とは日本語に訳すと、「バカ」とか「愚か者」、「気が変な人」などという意味。なんでこんな名前が付いたのかというと、ハシグロアビが地上で歩く姿が、不格好である事が由来と考えられています。命名のされ方は日本のアホウドリという和名も通づるところがありますよね。

なので、私個人的にはイギリスの呼び名のほうが好きかな。って考える今日この頃。

そんなハシグロアビ、大きいものでは、体長は約1m、体重は5kg近くになることもあり、けっこう画像のイメージよりも大きいんですが、そのフォルムはいかにも水鳥という感じで、平和的なイメージが漂っています。

そんなイメージ通りといっては何ですが、ハシグロアビはこちらを和やかな気分に包んでくれるような特徴を持っているんです。

ハシグロアビの超興味深い特徴1.ヒナが親鳥の背中に乗る

ハシグロアビも他の多くの鳥類と同じく、ヒナが一人前になるまで、親鳥がお世話をするのですが、ハシグロアビには面白いといいますか、とてもこちらを和ませてくれる習性がありまして、泳いでる時などに親鳥がヒナを自分の背中に乗せる習性があるんですね。

ハシグロアビは天敵も多くて、ワシやタカなどの猛禽類をはじめ、カワカマスといった大型の魚類、アライグマやイタチといった哺乳類など、たくさんの驚異に囲まれて生活していて、もちろんヒナは親鳥と比べると、襲われる確率も高くなってしまいます。なので、こういった危険から少しでもヒナを守りやすくするため、親鳥はヒナを背中に乗せて危険を遠ざけていると考えられているんですね。

何とも可愛い姿ですが、厳しい大自然でヒナを守るための戦略が隠されてるといえますよね。

そして、もう一つ。ハシグロアビは映画やドキュメンタリー番組の名演出家という一面も持ってるんです。

ハシグロアビの超興味深い特徴2.哀愁感と切なさをバツグンに演出するその美声

ハシグロアビはその名前こそ、日本ではそんなにメジャーではないものの、その鳴き声はとても特徴的な鳴き声をしていて、とても美しい声には変わりないんですが、どこか哀愁を漂わせるというか、切なさを感じさせると言うか、そんな鳴き声なんですね。

こちらはそのハシグロアビの美声をご紹介されている動画

いかがです?メッチャ綺麗な声でしょ?そして、どこか切なさを感じさせるってのもお判りいただけるのではないでしょうか。この鳴き声を発するときは、ほとんど口を開かずに鳴き声を出すのもその特徴といえます。

そして、こちらがそんな美声をより際立たせた動画

いや~・・・早朝の朝靄がかかる湖畔が目前に広がる感じがしますよね。

こんな感じで、かなり演出としても非常に優れた声ですので、度々ハシグロアビの声が映画やドキュメンタリー番組でも起用されていたりもしますよね。

この鳴き声が、その界隈では結構人気でしてですね。本来ハシグロアビが生息していない地域を舞台にした映画などでも、その鳴き声が起用されていたりするほどw

ちなみに後、こんな鳴き声も出すんです。

こちらはまた違った美しさがありますよね。

ちなみに近縁種でハシジロアビというハシグロアビによく似た近縁種もいるんですが、こちらの方は少ないながらも正規の渡りルートに日本の北方地域も入っており、冬鳥として北海道から岩手近隣までで見ることができるんです。

鳴き声はハシグロアビとはちょっと違った感じですね。

このように、ヒナを背中に乗せたり、美しい鳴き声をしていたりと、ハシグロアビはその姿のイメージ通りの習性を持ち合わせていますが、最後にご紹介する特徴はそんなハシグロアビのイメージとはちょっと逸脱したものなんです。

ハシグロアビの超興味深い特徴3.意外に荒くれ

そうなんです。いかにも湖畔の水鳥っていう感じのハシグロアビ、先にご紹介した2つの特徴はそのイメージ通りっていう感じなんですが、実はハシグロアビは意外と攻撃的な一面もあるんです。

イギリス地方で呼ばれている、「Great Northern Diver」名の通り、ハシグロアビは潜水も良く行う鳥で、潜水を行うのはエサである魚を捕える時などに潜水するのですが、もう一つ、ハシグロアビは潜水をある手段として用いるんです。

それは相手を攻撃するとき。

ハシグロアビは非常に縄張り意識が強い鳥で、相手が自分の縄張りに入ってくると、盛んに攻撃を仕掛けて追い払うんです、その時ハシグロアビは一度潜水してから、魚雷のごとく相手に突進するんですね。

そしてその鋭いクチバシの一撃を相手にお見舞いするわけなんですが、その傷が元となって相手が絶命してしまうこともある程の威力を持っているんです。そして時にはワシのような天敵でさえ、やられてしまうこともあるんです。

参考:NATHONALGEOGRAPHIC 日本版 心臓を一突きされたハクトウワシ 真犯人は意外な動物

自然界では、トラやライオン、チーターやオオカミといった捕食動物たちがバッファローやインパラなどの反撃に遭い、逆に命を落とすこともよくあるのですが、ハシグロアビもただただ捕食者から逃げ惑うだけの動物では決してないっていうのがよくわかりますよね。

最後に

いかがだったでしょう。今回は、ちょっとマイナーながらも超魅力的な特徴をいくつも兼ね備えている切なさを演出する子煩悩荒くれ、ハシグロアビをご紹介させていただきました。結構隠れた実力者でしょ。

この美声、カナダやアラスカの朝靄漂う湖畔で聴いたら、その雰囲気がさらに向上しそうですよね。一度是非ともこの声を生で聴いてみなくてはです。

ではでは、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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