知っておかないと犬の健康や命に関わること

【超注意!】犬の病気 胃捻転 即死事故に近いその病を事前に防ぐには

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、一般的にはその認知度はあまり高くないものの、ぜひとも気を付けていただきたい犬の病気をご紹介させていただきます。認知度が低いのであれば、それほど気にすることもないと思われる方もいらっしゃると思いますが、今回の病気は病気というよりは半分事故のような要素もあり、胃捻転は発症後、その対応が遅れると高確率で大切な愛犬を死に至らしめる恐ろしい病です。

特に大型犬以上の犬、もしくは胴長短足の犬種と共に暮らされておられる方には特に注意が必要な記事でございます。今回の記事では、その恐ろしい胃捻転のご紹介と、それをできる限り防ぐ手立てもご紹介しておりますので、ぜひとも最後までお付き合いいただけましたらうれしいです。

最凶といっても過言ではない愛犬の恐怖の病「胃捻転」

ではまず、大切な愛犬を襲う胃捻転とはどのような病気なのか。その恐怖のメカニズムをご紹介していきましょう。

発見の遅れが致命傷となる犬の病気胃捻転とは

胃捻転とは、胃が内部のガス充満や食べ物が原因となり、膨張したところに、胃がねじれを起こす病気です。ちなみに胃が膨張し胃捻転を起こす前段階の症状を胃拡張といいます。胃捻転はこの胃拡張がさらにひどくなった症状で時間の経過とともに全身に悪影響を及ぼします。

胃のねじれや拡張が進行すると、広がった胃により、その周辺の血管が圧迫されて胃や心臓に血液が循環しなくなってしまい、胃の壊死などを起こし、ショック状態に陥ってしまいます。こういったこともあり、この病気は本当に発症後、どれくらい早く発見し、治療に踏み切れるか。その時間との勝負で、その症状の可能性が見受けられた場合、いち早く病院で治療を受けることが、生死への分かれ目になります。

少し回りくどい言い方をしましたが、もう少し直接的できつい言い方をすると、対処が遅れると死亡します。それもかなりの確率で。もし胃捻転を発症してしまった場合は、すぐに開腹手術となり、その治療を受けることになります。そして、この胃捻転。比較的罹りやすい犬種がいるんです。

胃捻転を発症しやすい犬種

胃捻転にかかりやすい犬種は、いわゆる大型犬のカテゴリ以上に入る犬種。そして、胴長で短足の犬種も大型犬ほどではないですが、比較的かかりやすい犬種となっております。具体例を挙げると

  • レトリバー系(ラブラドール・ゴールデン・フラットコートなど)
  • シェパード系(ジャーマン・オーストラリアンなど)
  • グレートデン
  • セントバーナード
  • バーニーズマウンテンドッグ
  • コーギー系(ペンブローク・カーディガン)
  • ダックス系(スタンダード・ミニチュア)
  • バセッドハウンド など

MIX犬に関しても体重が20kg以上になるワンコは注意をしておいたほうがいいでしょう。

犬の病気胃捻転 その症状

胃捻転を発症すると以下のような症状が現れてきます。

  • 嘔吐するしぐさを見せる
  • よだれを大量に出す
  • 腹部が大きく膨れる

嘔吐しようとしますがもちろん胃がねじれて食道がふさがってしまっておりますので、その吐しゃ物はあがってこず、嘔吐することが出来ません。そして、時間の経過と共に胃の壊死が始まり膨らんだ内臓は周辺の重要臓器や血管を圧迫。何も処置をしなければ発症後約3時間で手遅れになる可能性は高いです。

ですので、胃捻転の発症が疑わしい場合は、一刻も早く動物病院に連れて行く必要があります。かなり緊急性が高いので、あれこれ迷っているうちにどんどん死へのカウントダウンは進んでいってしまいます。

昨日、いやその日の朝まで元気だったのに。

ということもあるほど、発症すると時間との勝負になります。また胃捻転も他の病気と同じく、こうしていれば絶対に安心。とい予防法は存在しません。しかしながら、冒頭で申し上げたとおり、事故のような性質も持ち合わせていますので、飼い主様の普段からの注意でその発症リスクを軽減することが出来ます。

では、その胃捻転を発症する確率を出来るだけ抑えるには、普段愛犬たちにどのような注意点を払っていればいいのか。そちらをこれからご紹介しようと思います。

胃捻転リスクを出来る限り抑え、愛犬の命を守るために

胃捻転を起こす原因として、胃が何らかの状態で膨らんでいる、もしくは内容物が入っている最中にに運動など激しく体を動かした時、胃がちょうど体操選手の鉄棒の大車輪のような状態になり胃がねじれてしまい、胃捻転を発症するケースが多いです。では、出来る限り胃捻転を予防していくには日々どのようなことに気をつけていけばいいのでしょうか。

胃捻転を予防する方法1.愛犬の食事の後、激しい運動は避ける。

お散歩や運動は出来る限り愛犬の食事の前に済ませるようにしていただき、食事の後数時間は安静にすごせる環境を作ってあげましょう。

胃捻転を予防する方法2.愛犬の食事時、出来る限りしっかりと噛ませる。

犬種やその個体の性格によっては、食事をする際、食べるというよりはまるで掃除機のごとく、吸い込むようにして全く噛まないで食事をするワンコもいます。そのような場合は、食事は人の手で少しずつ与える。もしくは市販されている吸い込み防止対応の食器などを使用していただけましたらと思います。

胃捻転を予防する方法3.愛犬の給餌の際一度に大量のえさを与えない。

いわゆるドカ食いというやつです。一度に多くのエサや、水などが胃の中に入ると当然のごとく、胃はそれだけ重たくなり、少しの動作でも遠心力が持続しがちで常に胃が揺れている状態にもなり、それだけ胃捻転を発症するリスクが高まるといえます。ですので、エサは一日に数回に分けて一日に必要な量を与えるようにしましょう。

また、愛犬たちが勝手にエサを食べるのを防止するために愛犬たちが届く範囲内にエサや食べ物を於かないようにすることも大切になります。

また、ドライフード。いわゆるカリカリタイプのエサは胃の中に入ると水分を吸収して膨らむ性質がありますので、ドカ食い傾向にある個体は、エサをウェットタイプのものに変更なども有効な手段といえます。

ドカ食いしやすい犬種
  • レトリバー系
  • ダックス系 など

胃捻転を予防する方法3.胃固定の手術を行う。

これは、胃を内部の周辺部位に固定し、胃の回転を防ぐ手術でございます。一般的には胃捻転発症後に再発を防止するために行う処置なのですが、予防のために行うことも出来ます。しかしながら、手術ということで当然全身麻酔を施すことにもなり、ワンコへの体の負担はもちろん、費用もそれなりにかかります。

またその個体の年齢や心身の状態によっては手術を受けることのほうがリスクが高まる可能性もありますので、胃固定の手術に関してはかかりつけの獣医さんとしっかりご相談の上、行うようにしてください。

※麻酔を施した後、その個体の年齢や状態でも差があり、もちろん低確率ではありますが、そのまま目が覚めないというケースもあります。

また、ミニチュアダックス以下くらいの体型では胃捻転を発症するリスクはあるものの、大型犬ほど確率が高いものではありませんので、このような犬種と共に暮らされておられる方も、手術に関しては獣医さんとご相談いただけましたらと思います。ちなみに我が愛犬、内弁慶、ラム君は行っていませんが、約18年を過ぎても元気いっぱいでございます。

最後に

いかがだったでしょう。胃捻転。その認知度の低さのわりには、かなり危険指数の高い病気ということが分かっていただけたのではないでしょうか。認知度が低い理由としまして、最近大型犬と共に暮らされるご家庭が減ってきておりますことも、その一因としてあるのかなと考える次第でございます。

しかしながら、対応が遅れると死の可能性が非常に高い病気であるものの、胃捻転は腫瘍のように現代社会で人と共に暮らす宿命のようなものではなく、日々のケア次第でその発症リスクを抑えることが可能です。手術まではいかなくとも、普段の生活のケアはしっかりと行っていきたいものですよね。今回の記事があなたの愛犬の健康長寿を獲得するお役に立てれば幸いです。。では、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

 

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