こんにちは。えたばりゅです。
今回は大海原が一番似合うといっても過言ではないクジラ、その中でも歌う巨人と名高いザトウクジラをご紹介しようと思います。大海原に響く超癒しの美声とは。
ではでは、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
ザトウクジラは実は荒ぶる！？海の歌い手に隠された意外な性格とは
ではまず、ザトウクジラのご紹介を軽くさせて頂くと、英名を「Humpback whale」、学名を「Megaptera novaeangliae」という鯨偶蹄目ナガスクジラ科ザトウクジラ属に属するクジラの仲間で、世界中の海で幅広く活動しており、太平洋や大西洋などの外海はもちろんの事、陸地にかなり近い海岸線でもその姿を見ることができます。
日本でもザトウクジラは比較的見ることができる種で北海道から沖縄まで幅広い地域でホエールウォッチングなどでも親しまれているクジラですね。
その体長は約１５ｍ、最大で約２０ｍにもなる大型のクジラで、オキアミなどのプランクトンの他、イワシなどの小魚を食べて生活しております。
それにしても、「Megaptera（メガプテラ）」、なんか、この属名からするとクジラの仲間ではなく、太古の翼竜プテラノドンの巨大種を思わせるような属名ですが、これはザトウクジラが持つ巨大な胸ビレが由来となっており、その胸ビレが巨大な翼に見えることからこの属名がついたんですね。事実ザトウクジラの胸ビレはそのトレードマークといっても差し支えないほどのレベルで長く巨大で、全長３０ｍに達する世界最大の近縁のクジラ、シロナガスクジラよりも大きいんです。
海の歌い手ザトウクジラの性格は意外と荒ぶる！？あの海の王者シャチにケンカをふっかけることも
クジラは仲間同士でコミュニケーションを取り合うとき、その鳴き声を使うことでも有名で、時にはその鳴き声は遥か５００ｋｍ以上も離れた相手にも届くほどと考えられているんですが、ことザトウクジラの鳴き声はクジラの中でもかなり複雑な構成を持っていることでも知られており、その鳴き声は旋律を奏で、もはや歌と呼んでも差し支えないレベルのものということが分かっており、このようなことからザトウクジラは歌うクジラとも呼ばれていたりするんです。
そんなザトウクジラなんですが、その性格は意外と行動的で、その長い胸鰭を活かし、体の大部分が海面から飛び出るほどのブリーチングを披露するほど。また、南極海行きのザトウクジラは近縁のナガスクジラと同じくオキアミを摂食しているものの、北極近海に住む個体群はニシンなどほかの魚類も積極的に捕食していたりするんです。
また、その狩りの技術も素晴らしく、仲間と協力してニシンやオキアミを追い込むなど、頭脳を活かした戦法を用いることも多々あるんですね。
そして、その性格なのですが、意外と勇猛なところもあり、あの海の王者シャチにも果敢に向かっていったりするんです。
シャチから他の生き物を守る？ザトウクジラの謎の生態
全てのザトウクジラがそうであるということではないのですが、一部の個体はアザラシや他のクジラがシャチに襲われているのを見ると、その間に割って入り、自慢の長い胸鰭や巨大な体でシャチを威嚇して、シャチを追い払おうとする行動が見られることが有るんですね。
シャチは海では食物連鎖の頂点に君臨している動物で、あのホホジロザメさえ時には餌食にしてしまい、シロナガスクジラも襲われてしまうこともあるんです。もちろん、ザトウクジラも例外ではなく、クジラを襲うタイプのシャチがザトウクジラを襲っている姿は研究者の方々の間でも度々目撃されているようなんです。
しかしながら、ザトウクジラがシャチの狩りの邪魔をして、シャチの獲物からシャチを遠ざけようとする姿も同じく度々目撃されていているんですね。ザトウクジラはなぜに自らの命の危険を冒してまで、ほかの動物たちをシャチから守るような行動をとるのでしょうか。
出典：NATIONALGEOGRAPHIC 日本版 ザトウクジラはシャチから他の動物を守る、研究報告 アザラシやマンボウを助けるのは勘違い？ それとも親切心？
実はこういった、巨大な体を持つ動物がこういった行動を起こすことは度々知られていて、例えばカバも時折リカオンやライオンたちが獲物を水場に追い込み仕留めようとしたところに、両者の間に割って入り、捕食動物を追い払うことが有るんです。
動物たちのこういった行動の真意はまだ解明されておらず、ある種の保護本能が働くのか、はたまた自分にも脅威となりうる捕食動物を遠ざけたいのか、他の理由があるのか、まだまだこれからの研究が待ち遠しいところですね。
最後に
いかがだったでしょう。今回は海の歌い手ザトウクジラの意外な性格に触れつつ、ザトウクジラが持つ魅力に迫ってみました。ザトウクジラは沿岸海域でも比較的よくみられるクジラで日本近海でもよくその姿が目撃されております。もしかしたら、ザトウクジラの超絶ダイナミックなブリーチングを見ることができるかもしれませんね。
ではでは、今回はこのあたりで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。