こんにちは。えたばりゅです。
今回は孤島の地竜、コモドドラゴンにスポットを当ててそのとある中々に面白い習性をご紹介しようと思います。こちらの記事をご覧いただくことによって、この南方の島を支配する頂点捕食動物に親近感が沸きまくること請け合いですので、是非ぜひ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
コモドドラゴンは地元大好き!?コモドドラゴンが周辺へと生息域を広げない意外な理由
コモドドラゴンといえば、もうこちらでご紹介せずとも超有名なオオトカゲであり、詳細なご紹介はこちらでご紹介しております故、今回は省略させていただきますが、全長約2.5m、体重50kg以上にも成長する現生の最大級にして最重量のトカゲの仲間で、巨大な体に加え毒を持つ有毒生物であることも最近では広く認知されてくるようになりましたよね。
食性はもちろん肉食、ドラゴンの名を冠するのはもちろん伊達ではなくて、生息地では食物連鎖の頂点に君臨している存在として認知されており、インドネシア政府に国獣に指定されている国を象徴する動物でもあります。こういった経緯からも推察できる通り、現在のところインドネシアの固有種としても知られているのです。
ただ、ここで一つの疑問が浮かび上がってくるのではないでしょうか。
それは単純素朴でああるものの、かなり本質的なギモン。
何故にコモドドラゴンは生息地を広げないのか?
・・・
本当に何故なんでしょうね。
コモド諸島は周辺を海に囲まれている島々ではあるものの、絶海の孤島というわけではなく、どちらかというと他国領にも近い場所に位置しております。加えてコモドドラゴン自体も別に泳ぎが苦手なわけでなく、結構得意分野で時には潜水までこなす泳ぎ上手。性格も活発で巨体に似合わずともしますか、時には10kmもの距離を移動することも分かっております。
そして、生息地では前述の通り食物連鎖の頂点に君臨する動物。もちろん、その地で頂点に君臨しているからと言って、別の場所でも同じ生態的位置を維持できるというわけではもちろんありませんが、それにしても全長2mを超える巨体に毒持ちとあれば、他の場所でもそれに近い位置は十分に維持できると思うんですよね。
にもかかわらず、コモドドラゴンが精力的に生息地を広げない理由はコモドドラゴンが持つとある面白い習性が関係している可能性が研究者の方の地道な調査のおかげで分かってきたんです。
コモドドラゴンが生息地を広げない理由 コモドドラゴンはこよなく地元を愛する超ジモッティ?
実はコモドドラゴン、結構活発に獲物を探して動き回るものの、新天地を目指して別場所に生息地を移すってのはほとんどなかったことが分かってきたんですね。
とあるコモドドラゴンは自身の生息場所ではないところに移動させられた際、何か月もかけて地元に戻ったという検証結果もあるとのこと。
つまりは結構活発に動き回って獲物を探すものの、最終的にはその自身の生息範囲からほぼ出ていかない、すなわちコモドドラゴンは地元愛にかなり優れた性格をしているということなんです。
やはりコモドドラゴンも普段の生活を営むには慣れた場所のほうがもちろん何かと都合は良いかと思うのですが、それにしても一種の動物が狭い範囲で長い期間に渡りとどまり続けるというのは、種全体から見ても結構リスキーなこと。
感染症や自然災害など、イレギュラーなことが起これば一気に種全体の数が壊滅的になってしまう可能性もあります。現にIUCN(国際自然保護連合)ではコモドドラゴンはEN(絶滅危惧 1B類)に分類されていて、生息数としてはかなりの深刻度であるとされているんですね。
となれば本能的に別場所に移動する個体が出てきて、他の場所に移住し生息域を徐々に拡大していっても何ら不思議ではないと思うんですが、実はコモドドラゴンが生息地を広げない理由がもう一つあったんです。
コモドドラゴンが生息する周辺の環境
コモドドラゴンが生息域を広げない理由として考えられるもう一つの理由が海流。コモドドラゴンの生息地はコモド諸島という名前の通り、比較的小規模な島々があります。そして先ほどお伝えした通り隣国領ともそんなに離れていない場所っていうこともあり、その間を流れる海流もかなり速いことが分かっているんですね。
なのでコモドドラゴンがいくら泳ぎが得意とはいえ、一度海に入ってしまうと、かなり沖合に流される危険性があるんです。これは個々に置き換えればかなり危険な行為。私も「人間という種全体がちょっとヤバいことになってきたけど、現状ココ渡るしか打開策ないんよね。ってことで、ちょっと命の危険伴うけどココ泳いで渡ってくれる?」
って言われれば絶対イヤですもん。
なのでコモドドラゴンが地元愛が秀でた性格をしているってのも、もちろん理由の一つなのでしょうが、どちらかというと広げないというよりは広げられないという形容がしっくり来るこちらの理由のほうが大きいかなと個人的には思います。
最後に
いかがだったでしょう。今回はコモドドラゴンがその生息地を広げない意外な理由についてご紹介させていただきました。どちらの理由もコモドドラゴンは用心深い性格をしているとも取れ、やはり強者ほど用心深いというのは、どの種も同じなんだなと個人的には思いましたがアナタはどう思われましたでしょうか。とはいえ、もしかしたら今後何らかの地形の変化があればコモドドラゴンが一気に生息地を拡大していくかもしれませんね。
ではでは、今回はこのあたりで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。