こんにちは。えたばりゅです。
今回はボルネオ島が誇る珍獣テングザルが持つとても面白い特徴を3つ厳選してご紹介したいと思います。こちらの記事をご覧いただくことによって、テングザルはそのお顔の他にもたまらない魅力を持ったお猿さんと驚嘆されること請け合いですので、是非ゼヒ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
テングザルが持つ超絶魅力的な3つの特徴をバシッとご紹介!
まずテングザルのスペックを軽くご紹介させていただくと、テングザルは英名を「Long nosed Monkey」、学名を「Nasalis larvatus」という、霊長目オナガザル科テングザル属に属する猿の仲間で、東南アジアのボルネオ島のみに生息している地域固有種になります。
霊長類としては珍しく、ごくまれに昆虫類も口に入れるもののほぼ植物を糧としてマングローブの葉や果実を食べながら、主に樹上を生活の場としております。
霊長類でほぼほぼ草食性というのもなかなか珍しく、テングザルが持つ魅力的な特徴なのですが、テングザルはこれ以上に驚愕する特徴を3つも持っているんですね。
では早速テングザルが持つ3つの魅力的な特徴のうち、1つをご紹介していきましょう。
テングザルの超絶魅力的な特徴1.超巨大な鼻
まず第一の特徴としては、何と言ってもこのインパクト絶大なお鼻ですよね。この鼻が天狗を彷彿させることから、テングザルという和名が付きました。
このテングザルの大きな鼻はオスもメスにもみられる特徴なのですが、オスほどより顕著に大きくなる傾向があり、逆に幼獣の頃は若干その兆しはあるものの、ほとんど目立ちません。
こちらがテングザルオスの鼻。
そしてこちらがテングザルのメスと幼獣の姿。他の霊長類と比べると大きいとはいえ、同じテングザルのオスから比較するとかなり控えめでしょ。
オスのテングザルの鼻が持つ役割と巨大化する理由
オスの鼻がここまで大きくなる理由としては、以前から異性へのディスプレイとしてメスに対するアピールであろうという仮説が立てられていたのですが、テングザルは絶滅危惧種でその生息数が少なく、尚且つ生息地域がボルネオ島に限られていることから仮説の証明が成されていなかったのですが、つい最近日本の研究チームによってそれが証明されました。
オスが異性を惹きつけるためのディスプレイとして、メスよりも体が大きくなったり、派手になったり、体のある部位がメスよりも目立つことは自然界でよくある事なんですが、テングザルは女子にモテるため、鼻を大きくするっていう選択をしたようです。
ですので、テングザルのオスの鼻が巨大化する理由はメスによりモテるため、要するに自分の子孫をより多く残していくためにその役割を担っているといえます。
テングザルの超絶魅力的な特徴2.水かきを持っている
テングザルは先ほどご紹介した通り、樹上を主な生活の場としているんですが、マングローブ林や湿地帯が主な生息地域ということもあり、テングザルが暮らしている木の下は水辺である事が多いんですね。
そのようなことから、テングザルは樹上生活をメインにしながらも泳ぎのほうも得意でなんと指の間には水かきまで持ってるんです。
木の上で危険を察知したり何かに驚いたときなどは、時に10mを超える高さから一気に水中に飛び込んで難を逃れたりします。ただ、テングザルが生息しているボルネオ島には全長6mにもなる世界最大級のワニ、イリエワニや全長10mに迫る世界最長のヘビ、アニメニシキヘビなども生息しており、泳ぎが得意とはいえ、そういった強力な捕食者がいる水中に飛び込むのはかなりの危険を伴います。
ですので、飛び込んだ後はできるだけ迅速に泳げるように水かきをもつよう進化したのかもしれませんね。
テングザルの超絶魅力的な特徴3.反芻を行う
最後はあまりピンと来ないかもしれませんが、反芻を行う動物は霊長類にはいないとされてたんですね。
反芻というのは、簡単にご説明すると一部の動物たちが行う食物の摂取、消化方法で、一度食べて胃に送ったものを再度口に戻して咀嚼するという作業を数回繰り返して食物を消化する摂取方法でこの方法で食物を摂取するのは、ウシ科、シカ科の動物やキリン、ラクダなど一部の草食哺乳類のみとされていたんです。
ところが最近の研究で、テングザルもこの反芻を行って食べたものを消化していることが分かったんです。
そういえば、なんかお腹周りが心なしか、ぽってりしてるような気がします。
上記のような偶蹄目の他に反芻を行う霊長類はテングザルのみですので、この辺りも目立たないながら、テングザルが持つ超絶魅力的な特徴であるといえますよね。
最後に
いかがだったでしょう。今回はインパクト絶大なお顔のテングザルが持っているさらに魅力的な特徴をご紹介させていただきました。いや~・・・大きいお鼻はアレとして、霊長類なのに水かき持ってたり、ウシや鹿と同じような食物の摂取方法を行ったりと本当に面白い特徴を持っていますよね。
そんなテングザル、先ほどチラッと申し上げた通り現在は絶滅が心配されている動物。加えて固有種だけにその地域で致命的なダメージを追うともはや回復ができなくなる恐れもあります。
IUCN(国際自然保護連合)が定めるテングザルの保全状況
このように魅力的な特徴を持ったお猿さん、是非とも保全していかねばですよね。ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。