野生動物に興味津々になる記事

動物と道路の問題と取り組み

こんにちは。えたばりゅです(^^)
最近は、様々な道路や高速道路が開通され、少し前に比べると本当に交通の便が良くなったと思います。また、関西圏では、現在新名神道路の建設が進んでおり、近い将来車での往来がさらに便利になるのではないかと期待されております。(事故には気を付けてほしいですが・・・)

しかし、その利便性の陰にはやはり犠牲というものが存在するもので。。。今回は、そんな道路を取り巻く野生動物たちへの影響や問題を取り上げるとともに、それについての解決策が現在なされているのかにについてご紹介していこうと思います。今回も最後までお付き合い頂けましたら幸いです。

道路と動物たちの問題

問題 1.動物たちのロードキル(轢死)問題

やはり動物と道路の問題といえば、これを思い浮かべられる方も多いのではないでしょうか。皆様も山道や国道、そして高速道路などで猫や野生動物たちが車に轢かれてしまい、無残な姿になっているのを目にしたことがおありかと思います。

また、その地域によっては絶滅が危惧されている動物が被害に遭う可能性も懸念材料といえますよね。

心ある方が、それ以上体が痛まないようにと道路脇へと避けて下さっている場合もありますが、やはり轢かれたままの状態になってしまって放置されていることも多くありますよね。かなり至近距離から至近距離から飛び出してくることもあるため、どうしても防ぎようがないことがありますが、特に山道などは気をつけて走りたいところであります。

また、こちらもいずれ記事に(リライト)する予定なのですが、もしロードキル(轢死)に遭った野生動物などを発見し、道路脇に避けようとしてくださる方がおられれば、決して素手ではお触れにならないようにしていただけましたらと思います。その理由としまして、野生動物など自然界で暮らす動物は様々なウィルスや病原体をキャリアしている可能性があるからです。

問題 2.遺伝子保全性を損なう問題

本来、野生動物たちは近親交配を避けるため、子離れが終わるとそれぞれ別の場所へと旅立ち、親などとは離れた場所で暮らします。そして、その場所で暮らしている個体と交配し、自らとは全く違う遺伝子を受け入れ、遺伝子が偏ってしまうのを防いでいます。昆虫類においては、交配期にが訪れると頻繁に住処の移動を行うようになります。

遺伝子が偏ってしまう事で、どのような問題が発生するかというと、万が一感染症などが流行した場合、似たような遺伝子の個体がその地域に固まってしまっていれば、そのウィルスに太刀打ちできず、その種自体の存続にリスクが生じてしまいます。また近親交配が進むと、その遺伝子に異常が生じてしまい、奇形症候群を引き起こすきっかけになってしまいます。

このように、一般的に動物たちは様々な方法で、遺伝子保全が損なわれるリスクを回避しています。しかし、高速道路や大きな幹線道路が本来その動物たちが暮らしている地域を貫くことで、生息地域が分断されてしまい、広い範囲での移動ができないまま交配が進むことになります。

結果、遺伝子の多様性が損なわれてしまい、遺伝的に脆弱性のある個体群がその地域に偏ってしまうというわけです。これはその場合によりますが、その種の存続に大きくかかわりますので、よりリスクが高い問題といえます。

これらを防ぐために

では、これらの問題は、道路という利便性を求める上では目をつぶらないとならない問題なのでしょうか。いえ、決してそのような事はなく、道路で生息する地域が分断されてしまうのならば、野生動物たちが道路を横断することなく、できるだけ安全に、道路間を移動する手段はもちろん確保しなければなりません。

その問題を解消するために、日本でもある取り組みがなされています。

動物専用横断道路の設置

こちらは、山間の高速道路や山を走る幹線道路など、野生動物たちの往来が比較的多い場所に設置し、野生動物たちのロードキル(轢死)や遺伝子脆弱性を招くのを防ぐ役割があります。具体的な設置方法については、道路の下に野生動物たちの専用のトンネルの建設等があります。

まだ日本では、その設置は十数か所に留まっているようですが、この取り組みが広がることで動物たちの安全性が確保され、ひいてはその種の保全にも役立ってくれるものだと思います。

詳しくお知りになられたい方は、こちらをご覧いただけましたらと思います。

国土技術総合研究所PDFファイル 研究資料

Ⅰ. 動物の生息地の分断対策

4.動物生息地域分断防止技術

また、行政や財団法人、そして大手企業様などによるアニマルパスウェイの設置も普及し始めているようです。

アニマルパスウェイとは

森といのちを繋ぐ歩道橋「アニマルパスウェイ」の開発と普及-環境省

行政ばかりでなく、このような取り組みをその道のプロである建設会社様が、行ってくださるのは、本当に心強い限りですよね。この取り組みがどんどん広がってくれるのを願うばかりです(^^)

万が一 ロードキル(轢死)されてしまった動物を見かけたとき

これについては、場所によってさまざまな方法があります。

1.管轄の警察に届ける

これは、主に一般道や地域の道路、路地などでロードキルを見かけたときに連絡する場所になります。道路の名称がある場合は、その名称と詳しい場所を伝えましょう。地域の管轄の警察署に連絡することで、警察署の方が対処していただけます。

2.道路緊急ダイヤル #9910 に連絡する

こちらは、国土交通省が管轄しておられるダイヤルで、全国の国土交通省が管轄する高速道路や国道などでロードキルを見かけたときに連絡する場所になります。こちらに連絡すると、その地域管轄の部署が対処に来ます。

こちらに連絡することの利点としまして、ロードキルに遭った動物たちの種類や場所などをデータにして、その後の道路づくりの際に柵を設置したり、動物専用横断道路の設置に役立てられます。ロードキルに遭ってしまった命が無駄にならないというわけです。

3.山へと還す

こちらは、主に山道などで見かけたときの対処方法です。少し抵抗がある方もおられるかもしれませんが、山に還すことで他の動物たちの生きる糧になり、その命が無駄になることはありません。

もちろん、これらを行っていただける際は、車を走らせながらの連絡は非常に危険ですので安全な場所にお留め頂いてから連絡や処置をしていただけましたらと思います。

また、3 を行っていただく際は冒頭の 問題 1.で申し上げました通り、野生動物に直接触れることは様々な危険が伴いますので、決して素手ではお触れにならないようお願い申しあげます。

えたばりゅからのお願い

ここで、誠に僭越ながらこのブログをご覧いただいているあなたへ、私えたばりゅからのお願いがあります。それは、交通法規を守り、制限速度にてご走行いただきたいというお願いです。特に山道などでは、飛ばさないと損をするがのごとく、ビュンビュン飛ばされる方がおいでですが、山道においては最も野生動物の道路横断のリスクが高い場所ともいえます。

私えたばりゅも、職場近辺においてはよく 煽られながら、運転しております^^;

また、動物たちが急に飛び出してきてそれをよけようとし、事故を起こしてしまうケースもあります。その際は、動物たちはもちろん運転手様にも重大なケガとなる可能性もあります。

もちろん先ほど申しあげたとおり、至近距離で飛び出してきた際はどうしようもできないときもあるかと思います。しかし、スピードが控えめであればあるほど、そのリスクも早く気づくことが出来ますし、回避できる可能性も高まるといえます。

また、山道問わず街中の道路においても、猫などの動物が飛び出してくるリスクは常にあると思います。ですので、お車を運転される際は動物たちのことも頭の隅にでもおいていただけますと、本当にうれしく思います(^^)

最後に

いかがだったでしょうか。やはり、人間が利便性を追求し、それが実現する陰ではこのような野生動物たちの犠牲というのは常に伴います。近い将来、この動物横断専用道路という取り組みが、極々一般的なものになっているならば、これほどうれしいことはありません。

このような税金の使われ方ならば、私えたばりゅ。喜んで税金を納めます(^^) ・・・もちろん、使用について透明化はしていただきたいですが^^;

今回も最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございます。

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