魅惑の野生動物たち

オオムラサキの威風にあのスズメバチすら戦慄!?美しい森の皇帝の貫禄

こんにちは。えたばりゅです。

自然界にたくましく生きる野生動物たち。強い者、優美な者、様々ですが、その姿と生きざまは、もはやカリスマといっても過言ではありません。

このコーナーは、そんな自然界に生きる様々な魅力あふれる野生動物たちにスポットを当ててご紹介するコーナーです。こちらでご紹介する動物が好きなあなたに楽しんでいただき、またさらに、その動物に興味を深めるコンテンツになっていますので、ぜひ最後まで楽しんでいただければと思います。

では、さっそく今回の野生動物、日本の国蝶の名をほしいままにする、オオムラサキをご紹介していきたいと思います。

オオムラサキの存在に鬼神オオスズメバチすらも慄く!?その威風まさに森の皇帝

オオムラサキは英名を「Great purple emperor」、学名を「Sasakia charonda」というチョウ目タテハチョウ科に属する蝶の一種で、種としての生息範囲は比較的広く、台湾、朝鮮半島、中国、ベトナムと台湾の一部、そして日本。日本での生息地は、北海道から宮崎県にかけて。主に雑木林を好んで生活しております。

・・・って、英名。すごいですね。訳すと偉大なる紫の皇帝というところでしょうか。。。

しかしながら、その名前は決して伊達ではなく、タテハチョウ科の仲間では最大級の大きさを誇っており、オスの羽は中心部が青紫に輝いており、まさに皇帝たる資質を兼ね備えた蝶といえます。そして、実に皇帝らしい雰囲気を雑木林では醸し出している蝶なんですね。

時にはあの鬼神オオスズメバチすら道を開ける

このオオムラサキの成虫の主食は、クヌギ、コナラ、ニレ、クリなどの樹液。そして、これらの樹液は、あの鬼神、オオスズメバチの成虫も好んで摂取します。樹液を吸っている時にオオスズメバチやってくることはよくあるのですが、

なんとオオムラサキ、そんな樹液を摂取するために訪れたオオスズメバチを追っ払うこともあるんです。

前述の通り、オオムラサキは蝶の仲間。

カマキリのような強力な鎌状の前脚があるわけでもなく、オオスズメバチのように力強い大顎や毒針を兼ね備えているわけでもございません。もちろん、モスラのように、触覚からビームを放ったり、鱗粉で相手にダメージを負わすこともできません。

では、一体何を使って日本の昆虫界でも最強クラスの強さを誇るオオスズメバチを追っ払っているのか。

それは・・・

皇帝たるその威風なんです。

具体的に、どう追っ払うかというと、その自慢の羽を目一杯広げて、オオスズメバチに迫るんです。

「オラオラオラオラオラオラァ( ゚Д゚) 」って感じで。

その鬼気迫る勢いに気おされてオオスズメバチは退散するというわけです。いや~~・・・有効な武器を何一つ持ってないのに、最強クラスの昆虫を追っ払うとはオドロキですよね。

自然界でも気概というものは大事というところでしょうか。


こういう状態から・・・


オラオラオラァ( ゚Д゚)の後。

ね。結構やり手でしょ。

ちなみに国蝶の称号は、国で定められたものではなくて、日本昆虫学会によって制定されたものなんですね。ですので、国鳥であるキジとは少し公的感が異なっているんです。

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生息する地域によっては、地域絶滅の危険性も

オオムラサキはかつて東京都内でも少し雑木林のある所に行くと普通に目にすることができる蝶でしたが、最近は街中ではその姿はほとんど見られなくなり、

地域によっては絶滅する危険性も示唆されております。

環境省が定めるオオムラサキのレッドブックは以下になります。

現在多くの地域でオオムラサキは絶滅危惧 ⅠB類以上にランクされており、千葉県と群馬県では絶滅危惧Ⅰ A類とかなり危機的状況に陥ってしまっているんですね。

環境省におけるオオムラサキの各地域の保全状況

国の公式ではないとはいえ、日本を代表する蝶であるオオムラサキ。

しっかりと保全し、どの地域でも普通に目にすることができるようにしていかねばですね。

最後に

いかがだったでしょう。今回は偉大なる紫の皇帝、オオムラサキをご紹介させていただきました。

有効な武器がないにもかかわらず、オオスズメバチを追い払うあたり、皇帝の威厳たっぷりといったところでしょうか。

そんな皇帝がラストエンペラーになってしまわないように、見守っていきたいものですよね。では、今回はこのあたりで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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