こんにちは。えたばりゅです。
今回は「カブトエビ」と「カブトガニ」の違いについてご紹介していきたいと思います。
似たような名前とフォルムを持つ両者ですが、こちらの記事をご覧いただくことによって、どこがどう違うのか、その違いがバッチリ分かるようになりますので、是非ゼヒ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
カブトガニとカブトエビの違いとは?大きく異なる4つの両者の特性をご紹介!
カブトガニとカブトエビって名前も非常によく似てるので、もしかしたら両者おんなじ動物で、違った名前が地方によってあるっていうように解釈されているかもしれませんね。
「カニ」と「エビ」どちらも甲殻類の仲間ですし。ザリガニも今でこそあまり聞かなくなりましたが、少し前までは「エビカニ」なんて別名もよく耳にしましたし。
でも、このカブトガニとカブトエビは実は名前と姿こそ似通っているものの、全く違う動物なんですね。
では、その具体的な違いについて迫っていきましょう。
カブトエビとカブトガニの違い1.大きさの違い
こちらはカブトエビの画像。
まず第一の違いはその大きさ。姿は似ていますが、その大きさに明確な違いがあるんです。
具体的な平均全長は
- カブトガニ:平均約50~60cm(近縁のマルオカブトガニは約20cm)
- カブトエビ:平均約5cm
そうなんです。姿こそ似ているものの、このようにカブトエビはカブトガニの10分の1ほどの大きさなんですね。ちなみにカブトガニのほうはオスよりもメスのほうが大型化する傾向があります。
カブトガニとカブトエビの違い2.生息域の違い
次に生息域の違い、要するに住んでいる場所の違いですね。カブトガニは海岸付近の沿岸地帯、つまり海水域が主な生息の場になっているのに対し、カブトエビは淡水域で生活しております。
カブトエビは特に川など常に水が流れている場所よりは水田や池のほとりなど、水が溜まったり、干上がったりする場所を好んで生活しております。
カブトガニとカブトエビの違い3.寿命の違い
どちらも生きている化石といわれている動物なので、とても長寿なイメージを持っておられるのではないでしょうか。イメージ的に100年とか、もしかしたらニシオンデンザメみたいに400歳以上とか。
でも、実はカブトガニもカブトエビも動物界全体の中ではそんなに長寿な種ではなく、カブトガニの寿命は約25年ほどとされているんですね。
そしてカブトエビのほうに関してはさらに短く、なんとたった2か月程度。
そのイメージとは裏腹にとても短い命の宿命を背負った動物なんです。ただ、カブトガニとカブトエビの寿命のみで比較すると、カブトガニの方がはるかに長寿のため、この辺りも両者の違いといえます。
カブトガニとカブトエビの違い4.種類の違い
カブトガニもカブトエビも「カニ」や「エビ」の名を冠しているので、どちらもカニやエビの仲間に属すると思われがちなんですが、実は両者ともに同じ甲殻類の鋏角亜門に属するものの、カニやエビとは違う種類の動物なんです。
- カブトガニが属する分類は節口綱(せっこうこう)
- カブトエビが属する分類は鰓脚綱(さいきゃくこう)
に分類されます。
・・・って言ってもどっちも私たちには馴染みがない分類系統なんで、ピンとこないですよね。ではどんな動物に近いかというと
- カブトガニはサソリやクモ、ヒヨケムシなどの動物
- カブトエビはミジンコやホウネンエビと呼ばれる動物
に比較的近い種とされているんですね。先ほどはカブトエビの小っちゃさに驚愕されたかもしれませんが、ミジンコに近い種と考えると、約5cmの全長でもでっかい部類に入るのかもしれませんね。
最後に
いかがだったでしょう。今回はカブトガニとカブトエビの違いについて、どこがどう違うのか、明確に大きく違うところをいくつかご紹介させていただきました。
名前こそ似ているものの、こうして比べてみると結構違うところがあるでしょ。
ちなみに共通している点が全くないっていうわけではなく、どちらもその種としてかなり原始的な特徴を兼ね備えている点から「生きている化石」という風に呼ばれています。
また、固有種ではありませんが、どちらも日本で見ることができる種なんですね。
ただ、カブトガニのほうは近年の海岸喪失や護岸工事などでかなり数を減らしており、残念ながら現在は絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)に分類されております。
太古から息づく動物たち。しっかり保全していかねばですよね。ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。