こんにちは。えたばりゅです。
今回は氷河期の時代に生きていた超巨大なシカの仲間をご紹介しようと思います。氷河期を代表する動物といえばやはりマンモスやサーベルタイガーなどが浮かび上がりますが、私たちがよく知っている鹿の仲間の中にも、このビッグネームに負けないくらいインパクト絶大のシカが暮らしていたんです。
では、早速ご紹介に入っていきましょう。
超巨大!体長約3m!氷河時代を生きたオオツノシカ(ギガンテウスオオツノシカ)
画像はWikipediaさんにお借りしました。
鹿といえば、日本でもなじみ深い動物ですよね。奈良県では神の使いとされていますし、広島県の厳島神社で有名な宮島に行ってもたくさん見ることができます。もちろん他の場所でも自然環境が残っている郊外に行けば割と会える確率が高い動物といえます。
でも私たちがなじみのある鹿って、大きくても頭の高さが人間の大人よりも少し低いくらい。
肩の高さは約130cmくらいといったところでしょうか。
ところが今回ご紹介するギガンテウスオオツノシカはニホンジカの約2倍。肩までの高さが約2.3mもあった超巨大シカなんです。
ギカンテウスオオツノシカに驚愕!角、体、体重全てがメガトン級!
ギガントオオツノシカは、学名をMegaloceros giganteus、英名を「Irish Elk」という、今から約200万年から7700万年前の新生代から完新世と呼ばれる時代に生息していた巨大なシカで、言わずと知れたマンモスやケナガサイといわれるサイの仲間と共にユーラシア大陸に生息していました。
体の大きさは大きな個体で肩までの高さが約2.3m、体長は3m以上、体重はなんと700kgにもなった超巨大なシカなんです。
肩の高さで2.3mなんで、頭の高さや角までの高さを合わせると軽く3mは超えていたんじゃないかなと思います。
いや~・・・超キングサイズですよね。
また現生のシカの仲間のように、オスのギガンテウススオオツノシカには立派な角が生えており、その角の端から端までの幅は4mにも迫る勢いだったというからこれまた驚きですよね。
軽自動車の長さが大体3mちょいなんで、ギガンテウスオオツノシカの角の幅は軽自動車以上ってことになります。
鹿の仲間なんで、食性はもちろん草食なんですが、繁殖期にはオス同士がこの巨大な角を突き合わせてメスを獲得するために死闘を繰り広げていたようですね。
現生のシカで巨大なシカといえば、カナダやアラスカ、北欧に生息しているヘラジカが有名ですが、ギカンテウスオオツノシカはヘラジカよりもアカシカに近縁だったことが分かっております。
ちなみにヘラジカも巨大で体重では約1tにまで成長するオスの個体もおり、体重でいえば、ギカンテウスオオツノシカをも凌駕しております。
日本にもいた巨大なオオツノシカ
実は日本にも巨大なシカが生息していたんです。その名はヤベオオツノシカ。
肩高は大きなもので約1.8m、体長は約2.5mほどとギカンテウスオオツノシカと比較すると一回り小さいですが、それでも日本の現生種よりははるかに巨大で、今から約30万年前から1万2000年前の北海道から九州にかけての地域を闊歩していました。
この頃の日本列島には、オオカミも生息しておりましたし、ツキノワグマよりも巨大なことで知られているヒグマも九州の当たりにまで生息していたことが分かっているので、全く天敵がいないというわけではなかったかと思いますが、巨大なアベオオツノシカの成獣、特にオスとなると、屈強なヒグマやオオカミもちょっと敬遠したかもしれませんね。
ちなみにヤベオオツノシカはギカンテウスオオツノシカと名前は似ておりますが、別種で日本固有の鹿だったことが分かっております。
もうこの頃から、日本には固有種がたくさん暮らしていたんですね。
最後に
いかがだったでしょう。今回は太古のユーラシア大陸に生息していた巨大なシカ、ギカンテウスオオツノシカをご紹介させていただきました。いや~・・・それにしてもデカいですよね。
角の幅が軽自動車以上の鹿とか・・・
やっぱ北のほうの個体ほど大きくなるっていうゲルクマンの法則ってのは、この時代にも当てはまるのでしょうかね。絶滅種ですので、現代では見ることができないのは非常に残念ですが、これだけ大きなシカが生息していたというところはやはりロマンを感じてしまいます。
まぁ・・・現代にもヘラジカっていう超巨大なシカもおりますし、現代の動物たちも古代の動物たちに負けない魅力を持った動物たちがたくさんいますもんね。
また、魅力的な古代生物を探してご紹介しますね。
ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。