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メガロドンに対抗する第三の勢力!?謎に満ちたカミツキマッコウに迫る!

こんにちは。えたばりゅです。

今回は古代に生きたクジラ、ブリグモフィセターというクジラにスポットを当ててその謎に迫っていきたいと思います。荒くれものぞろいの当時の海でのブリグモフィセターは一体どのような食物連鎖の立ち位置だったのか・・・ではでは今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

日本で発掘されたメガロドンに対抗しうる第三の新興勢力!?謎に満ちたクジラ ブリグモフィセターの生態に迫る

ブリグモフィセター。

ちょっと、聞いたことがない名前だわ。

と思われたのではないでしょうか。

ですよね。わかります。この名前だけ聞くと何を指している名前なのか、そもそも何かの名前なのかさえ分からないような文言ですよね。

実はこれは古代に生きたクジラ、その中でもハクジラに分類されるクジラで、分類ではマッコウクジラ科に属しているクジラの名前なんです。

はい。現生で最大のハクジラであり、深海の怪物ダイオウイカを狩るあのマッコウクジラと近縁のクジラなんですね。

その学名は「Brygmophyseter shigensis(ブリグモフィセター・シゲンシス)」、属名の「Brygmophyseter」は咬みつくマッコウクジラという意味合いがあり、通称「カミツキマッコウ」という名前で知られているクジラなんです。

ちなみに「physeter」マッコウクジラの属名でもあります。なんかこの学名の意味合いを鑑みると、このクジラがどういった生態を持っていたのか、ちょっとわかってくる気がしますよね。

カミツキマッコウ名前の由来とスペック

現生のマッコウクジラは巨大な体と世界最大級のイカであるダイオウイカなどを捕食する優れた捕食者ながらも、どう猛というイメージはありませんが、カミツキマッコウがなぜこのような名前を付けられたかというと、現生のマッコウクジラは下あごにしか歯が生えていないのに対して、ブリグモフィセターは発見された化石から上あごにも強靭な歯を備えていたことが分かっているんですね。

この現生のマッコウクジラに近縁なるも、上下に強靭な歯を備えていたことが由来となり、咬みつくマッコウクジラということでその学名がつけられたとされているんです。

上下に歯を備えていたマッコウクジラというと、あの史上最大にして最強と名高いメガロドンと当時の海の歯を競っていたレビアタン・メルビレイ(リバイアサン・メルビレイ)を思い浮かべますが、レビアタンやマッコウクジラと比較すると、その体長は小柄で約5m~7mほどであったと考えられており、この体格は現生のシャチと似たものであること、その歯の形状などから、当時の海ではシャチと同じような生態を持っていたと推察されており、当時の魚類や頭足類、小型のクジラなど様々な種を獲物にしていたと考えられております。

日本で発見されたカミツキマッコウ

そして、実はカミツキマッコウの化石が発見されたのは実は日本なんですね。カミツキマッコウが初めて日の目を浴びたその場所は長野県。発見された地層からブリグモフィセターが生きていた時代は今から約1600万年前~1400万年前の中新世という時代ということが分かったんですね。

ただ、発見された化石がかなり少なく、この最初に発見された化石が現在のところ唯一その存在を知るともいえることから、今のところこのカミツキマッコウはかなり謎に包まれた神秘性の高いクジラと言えるんです。しかしながら、運がいいというかなんというか、最初に発見された化石骨格がほぼ完全なものだったことから、比較的多くの多くのことが分かってはいるのですが、もしかすると今後の新たな化石の発見により、カミツキマッコウのフォルムや生態、あるいはその分類系統自体に新たなメスが入る可能性もあり、このあたりは楽しみなところですよね。

どこで発見されていたとしてもカミツキマッコウの魅力が変わるものではありませんが、最初に日本で発見されたってのは、私たち日本人としてはちょっとうれしいところですよね。

そして生息年代が中新世とくれば・・・やはり気になるのはあの最強生物との力関係ではないでしょうか。

最強最大のサメ メガロドンとの関係

カミツキマッコウが生きていた年代は現在のところ、約1500万年前前後とされているので、レビアタンが繫栄していた時代よりは遡る時代なのですが、メガロドンに関してはその繁栄時期が長期にわたることから、メガロドンとは当時の海を競合していたと考えられているんです。

そこでやはり気になるのはメガロドンとのその食物連鎖の力の位置関係なのですが、メガロドンはすこし下方修正されたものの、成体で最大18mにもなった可能性もあると考えられており、この巨体はマッコウクジラとほぼ同等の体長。なので、現在推察されているブリグモフィセターの体長では単体で成体のメガロドンに勝つことは難しかったことが分かるのですが、ブリグモフィセターも現生のマッコウクジラと同じく群れをつくって生活していたと考えられていて、その生態もシャチと同じような生態を持っていたと考えられているので、群れの力を持ってメガロドンに対抗していた可能性は十分あり得るんですね。

確定要素は当時の海が知るのみなのですが、メガロドンと当時の海の覇を競っていた想像動画がありましたので、共有させていただきます。

今後の化石の発見や研究でこの動画に描かれているブリグモフィセターの生態の正確性がさらに増せば、ブリグモフィセターがレビアタンやシャチ、ホホジロザメに続くメガロドンに対する第三の勢力・・・、いや、生息年代からするとメガロドンに対抗した最初の勢力ということになり、メガロドンもその王座は終始安泰ではなかったことが分かってくる気がしますよね。

最後に

いかがだったでしょう。今回はカミツキマッコウという古代の海に生きたクジラにスポットを当ててその生態に迫ってみました。今後ブリグモフィセターにどのような発見があるのか・・・このあたりは非常に楽しみなところですよね。

ではでは、今回はこのあたりで。

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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