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かつて日本に生息していた意外な動物たち5選

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、かつて日本に生息していた意外な動物たちを5種厳選してご紹介したいと思います。中には超意外な動物たちもいたりするので、是非ぜひ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

こんな動物たちもいた!太古の日本に生息していた意外な動物たち5選

撮影:大阪自然史博物館

現在世界には推定約175万種もの生き物たちが暮らしていると考えられておりますが、それは数えきれない動植物たちが誕生と絶滅を繰り返してきた中での経過であり、もちろん現在もその一過。過去には巨大な恐竜が闊歩した時代もあり、そう考えると本当にロマンですよね。

そしてこの日本もその例に漏れず、過去には様々な動物たちが日本の地を生活の場としておりました。

そしてその中には、現在私たちがよく知る動物たちで他の国では生息しているものの日本では当然自然繁殖していないというのが一般認識されている動物たちの仲間もいたんです。

ではでは、早速そんな太古の日本に生息していた意外な動物たちをご紹介していきましょう。

太古の日本に生息していた意外な動物たち1.ゾウ

現在ユーラシア大陸やアフリカ大陸にはアジアゾウやアフリカゾウが暮らしており、ゾウは陸生哺乳類では現在の地球では最大の動物として有名ですよね。そんな巨体の持ち主なので、日本を住みかにするには少し窮屈な気もしますが、過去には日本に暮らしていたゾウもいたんです。

ゾウが日本に暮らしていたのは、メディアでも時々クローズアップされますので、もしかしたらご存じかもしれませんね。

代表的なところでは、ナウマンゾウが有名なのではないでしょうか。ナウマンゾウは今から約40万年前から1万5000年前の日本に暮らしていた、現在のアジアゾウに近いゾウの仲間で、その体長は現在のアジアゾウよりも少し小さかったと考えられております。それでもその体長は4mほどあったと考えられており、ゾウのもう一つのトレードマークであるその立派な牙はオスで約2mにも達したと考えられているので、そのフォルムは現在のゾウたちにも負けないほどの雄大さを誇っていたのは間違いなさそうですね。

現在のゾウ達と違うところは生息していた時代が寒冷期なので、現在のゾウたちよりも体毛が発達していたと考えられており、寒さを防ぐために皮下脂肪も厚かったと考えられております。毛の長いゾウといえばマンモスが有名ですが、そのマンモスもナウマンゾウよりも前の時代の日本に生息していたことが分かっているんです。

また古代に現在のゾウの仲間たちと分化した姉妹群であるステゴドンの系統である

  • アケボノゾウ
  • ミエゾウ
  • トウヨウゾウ
  • ハチオウジゾウ

などがおり、かつての日本には意外と多くのゾウの仲間やその近縁種が生息していたんです。

太古の日本に生息していた意外な動物たち2.サイ

ゾウと同じく大きな動物といえば、サイがイメージされますがそのサイも実はかつての日本に生息していたことが分かっているんです。その際の名前はニッポンサイ。もうこの名前だけで日本に住んでいたことが一発で分かってしまいますよね。

ニッポンサイは今から数十万年前の日本に生息していたサイで、現在アジア圏に生息しているスマトラサイに近い種であったと考えられているんです。そんなニッポンサイの体長は約3mほどで現在の最大種シロサイと比較すると小型で際のトレードマークである角も1本だったとされております。

体長はスマトラサイとほぼ同じですが、スマトラサイは角が2本生えておりますので、このあたりは少しそのフォルムは違っていたようですね。

太古の日本に生息していた意外な動物たち3.レッサーパンダ

レッサーパンダは現在の可愛い動物の筆頭格ともいえる動物ですが、そんなレッサーパンダの仲間もかつて日本に生息していたんです。ただ、現在のレッサーパンダそのものが生息していたわけではなくて、現在のレッサーパンダの近縁種とされる動物でその体長も現在のレッサーパンダよりも大きく、体長は約1m弱ほどあったと考えられているんです。

生息していた年代は今から約400万年前から300万年前で、日本の他にもヨーロッパや北アメリカでその化石が見つかっているんです。

近縁種とは言え、現在のレッサーパンダよりもその体は大きくアゴも発達していたようなので、そのフォルムはレッサーパンダのようなかわいらしい姿ではなく、ネコ科動物のような勇猛な姿をしていたのかもしれませんね。ただ、見つかった歯の化石の研究で葉を食べるのに適していた構造をしていたことが分かっており、食性は現在のレッサーパンダに近かったのかもしれませんね。

太古の日本に生息していた意外な動物たち4.ワニ

レッサーパンダとは違い、どちらかというと恐ろしい動物筆頭格ともいえるワニ。このワニも実は太古の日本に生息していたんですね。その代表種はマチカネワニ。今から約50万年前から30万年前でその全長は約7mにも及び、現在のワニたちと比較してもかなりの大型種であったことが分かっているんです。

その系統はクロコダイル、アリゲーター、ガビアルの3系統のうちガビアル系に属していたと考えられており、現生種ではマレーガビアルというガビアル科のワニに比較的近縁だったと考えられているんです。

ただ、その咬合力は現在のガビアルよりも強力で、その推定値は約1200kgとガビアル系よりも強力なあごを持つ現生クロコダイル科の最大種イリエワニに匹敵するような咬合力を持っていたと考えられております。

なので、現生のイリエワニやナイルワニのように魚食の他、大型陸生哺乳類もガッチリ捕食していたのかもしれませんね。

太古の日本に生息していた意外な動物たち5.トラ

ラストを飾るのはライオンと並び、最強のネコ科動物と名高いトラ。トラは現在のロシアからインドにかけてその亜種が生息しておりますが、現在の日本にはもちろん自然分布はしておりません。ただ、古代の日本にはヨウシトラと呼ばれるトラが生息していたと考えられているんです。

ヨウシトラは現在の最大種アムールトラやベンガルトラと同じ、もしくはそれよりも少し大型であったと考えられており、現在の中国の他、日本からもその化石の一部が見つかっていて、今から約35万年前に生息していたと考えられているんです。

ただ、ヨウシトラに関しては見つかった化石が非常に少なく、その生態はもちろんのこと、その系統もいまだ議論されていて、一説によると古代に生きた最大クラスのネコ科動物である、ホラアナライオンと同じ種なのではないかという議論も交わされているんです。

トラとライオンはその容姿こそ全く違うのはよく知られておりますが、骨格だけで言えば同じ最大クラスのネコ科ヒョウ属に属しているネコ科動物なので、非常によく似ているんですね。加えてかなりの年数が加わっているので、その判別は本当に容易ではないことが考えられます。

ホラアナライオンは永久凍土からそのフォルムが分かっている数少ない古代生物の一つであり、ヨウシトラがこの先どのような分類に属していくのか、このあたりはロマンですよね。

今回ご紹介した動物たちが日本にも生息していた理由

それにしても、確定要素がない動物たちもいますが、なぜ古代の日本には今回ご紹介したような大型種が生息していたのでしょうか。それには太古の日本の地形が大きな理由になっていると考えるとことができます。寒冷期によって海水が凍り、現在改定であった場所も陸地になっていて太古の日本はユーラシア大陸と陸続きになっていた時期があったんですね。なので、現在大陸に生息している動物たちもそこを通って現在の日本にわたってくることができたんです。

なので、ゾウやサイなどといった現在の日本には生息していない大きな動物たちも日本を住みかとすることができたんです。

もしかしたら、この先新たな超意外な動物が日本の国土から発見されるかもしれませんね。

最後に

いかがだったでしょう。今回はかつて日本に生息していた意外な動物たちを5種厳選してご紹介してみました。今後どんな生き物たちの化石が日本から発見されるのか、また今後の研究でこれまで発見されている生き物たちに新しいことが明らかになるのか、このあたりは非常に楽しみなところですよね。ではでは、今回はこのあたりで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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