こんにちは。えたばりゅです。
今回は、コブラの王、キングコブラにスポットを当ててご紹介しようと思います。他のヘビを捕食する食性を持ち合わせていたことが「King」の名を冠した由来なんですが、実はキングコブラはこのほかにも、他のコブラにはないコブラの王に相応しい特徴も兼ね備えているんです。
ではでは、早速そのあたりについてもバッチリ触れながらキングコブラの王たる風格に迫っていきましょう。
まさにコブラの王!文句なしのキングコブラのキングすぎるその理由とは!?
では、まずキングコブラのご紹介を軽くさせていただくと、英名は和名そのままで「King Cobra」、学名は「Ophiophagus hannah」という、コブラ科キングコブラ属に属するヘビの仲間で、インドや中国南部、インドネシア、ボルネオ島などに生息しており、人があまり足を踏み入れないような森の奥や深山地帯にを好んで生活の場としております。
トカゲなど、他の爬虫類なども稀に食べるものの、属名の「Ophiophagus(ヘビを食べる者)」が示す通り、キングコブラは他のヘビを主に捕食することで知られていて、同種である他のキングコブラはもちろんのこと、時にはニシキヘビにも襲い掛かることがあるんですね。
このような習性から、キングコブラといわれるようになったと考えられているんです。ちなみに他のヘビを捕食するヘビは他にもいて、そちらのほうは「キングスネーク」と呼ばれております。
ヘビを常食するというのは、まさにキングに相応しいヘビですが、キングコブラは他にもキングに値する他のコブラにはない特徴をいくつも兼ね備えているんです。
それでは、キングコブラがキング過ぎるその名の至極納得の理由をご紹介していきましょう。
キングコブラがキングな理由1.毒蛇の中では世界最大の巨体
もうこれは有名すぎる特徴ですが、キングコブラは体長3mと毒を持つヘビとしてはかなり大型なヘビで、中には5mを超えるまで成長する個体もいて、毒を持つヘビとしては世界最大の長さを誇っているんですね。
なので、キングコブラの名前はこの大きさから来ていると思っている方もたくさんおります。なので、コブラ独特のあのフードを広げて、鎌首をもたげた姿も圧巻そのもので、首をもたげただけで成人男性の背丈ほどの高さになることもあります。
そして、その鎌首をもたげるしぐさにも、キングコブラにしかできない特徴があるんです。
キングコブラがキングな理由2.威嚇体制のまま移動できる
コブラの仲間がフードを広げてこちらを威嚇する姿は、コブラの象徴といいますか、コブラといえば、あの姿をイメージしますよね。このポーズは外敵に自分の体を少しでも大きく見せる威嚇体制なのですが、他のコブラたちは、この威嚇制をとると、移動することができなくなるんです。
このように、敵が迫ってくるとコブラはそこで威嚇体制を取り、必要に応じて反撃するんですね。そして、相手がひるんだ隙に威嚇体制を解き、安全な場所に逃げるというわけなんです。
ただ、キングコブラはこの威嚇体制のまま、移動することができてですね。この体制を保持したまま、場合によっては相手に迫ってくることがあるんです。先ほど申し上げた通り、キングコブラが威嚇体制をとると人の身長ほどの高さまで達することがあるんで、そんな状態で迫ってこられたら、もう逃げるしかないですよね・・・。
キングコブラがキングな理由3.半端ない毒の量
コブラの仲間なので、キングコブラにももちろん毒が備わっているんですが、意外にその毒性は他のコブラの仲間と比較すると、そんなに強いものではないんです。
ただ、体が巨大な分、一度に相手に注入できる毒量がハンパなく多くてですね。キングコブラが相手に毒攻撃を行った際、その体内に注入される毒量は1度の毒攻撃で、約7mgに及ぶとされ、成人約20人分の致死量に相当するとされております。
出典:NATHONALGEOGRAPHIC 日本版 キングコブラ
可能、不可能は別としても、巨大なゾウをも打ち倒すっていう表現は、この毒の多さに由来してるといえますね。
いかがでしょう。このような生態を見るとキングコブラがキング過ぎているっていうのも頷けますよね。
でも、実はこのキングコブラ、意外な一面もあってですね。
キングコブラの意外な一面 生息地では思ったほど危険視されていない
巨大な体に、一咬みで成人20人を死に至らしめる毒、こんなの聞けば現地ではかなり恐れおののかれているイメージですが、実はキングコブラは現地ではそんなに危険視されていないんです。
というのも、先ほどチラッとお伝えした通り、キングコブラは普段は人里離れた森林の奥や山の奥など、人があんまり足を踏み入れない場所を生活場所にしていて、それに加えて、キングコブラはかなり警戒心が高くて、人間のような大きさの生き物が歩いていると、普段は自分のほうから距離を置く傾向があるんです。
また、キングコブラは開発などの影響で、現在は数を減らしており、IUCN(国際自然保護連合)が定めるレッドリストでは、絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されている絶滅が心配されているヘビ。
そういった面でも、滅多に出会わない理由かもしれません。
なので、人口が多いインドでもそんなにキングコブラとの接触事故は起きておらず、インドで最も危険視されてる四大毒蛇にも含まれていないんですね。
意外でしょ。
まぁ、アレです。例えキングコブラが逃げなかったとしても、自分と同じくらいの高さまで鎌首をもたげて威嚇しながら迫ってこられたら、たいがいの人は咬まれる前に一目散に逃げますよね。
最後に
いかがだったでしょう。今回はキングコブラのキングすぎる特徴に触れながら、キングコブラの魅力に迫ってみました。数が減っているというのは、本当に心配されるところですが、生息地のタイなどではキングコブラは信仰の対象になっており、例え人間の生息圏に入ってきても、山深い場所に戻されることが多いと聞きます。
信仰が動物の殺生に繋がっている事例は、世界各国沢山あり、このあたりは何とか改善されて行ってほしいところではございますが、その反面このように保全に繋がっていく例も少なからずあり、こういった事例がどんどん増えていけばいいと願わずにはいられませんよね。
ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
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