こんにちは。えたばりゅです。
今回は、アメリカが誇る驚異のアスリート、ピューマをご紹介したいと思います。ピューマといえば、有名スポーツメーカーの企業名やロゴとなっていたり、多くの動物園でも比較的出会うことができるので、もう知らない方はいないといっても過言ではないほどの超有名ネコ科動物ですが、実はピューマは驚くべき運動能力を兼ね備えたスーパーアスリートなんですね。
そりゃ、巨大スポーツ企業からの「是非ともウチで」オファーも来るよね。っていう感じなんです。ではでは、早速そんなピューマの魅力に迫っていきましょう。
超ジャンプとバツグンすぎる運動能力を駆使して、獲物を華麗に狩るピューマが美麗すぎる!
では、まずピューマのご紹介を軽くさせていただくと、学名を「Puma concolor」という、ネコ科ピューマ属に属する、大型ネコ科動物で、生息域は、カナダ東部から北アメリカ東部、フロリダ州の一部地域、そして南アメリカのほぼ全域。北米に生息しているイメージが強いですが、実は南米の方がその生息範囲は広いんですね。
英名では、かなり多くの呼び名があって「Cougar」、「Puma」、「Mountain Lion」、「Red Tiger」などと呼ばれております。日本でもクーガーや、マウンテンライオンという別名で呼ばれることもあるほか、一部の英名の通り、その姿がアフリカのライオンのメスの姿に似ていることから、アメリカライオンとも呼ばれることもありますが、分類としては、ライオンやヒョウ、トラ、ジャガー、そしてピューマと双璧を成す超ジャンパー、ユキヒョウが属するヒョウ属とは違う分類に属しています。
ピューマはヤマアラシも獲物にする超有能なハンター
ピューマの食性は他のネコ科動物と同じく肉食で、シカやイノシシなどの哺乳類や鳥類、ワニやトカゲなどの爬虫類など多岐に渡り、時にはヘラジカといった巨大な動物も仕留めることがあり、気づかれないように獲物に忍び寄り、獲物が射程距離に入ったら、その爆発的瞬発力と驚異的跳躍力を生かして、猛然と獲物に襲い掛かります。こちらピューマがグアナコというラクダ科の動物を襲う様子。
※動画には野生動物が捕食される映像が含まれていますので、苦手な方はご注意ください。
一瞬の早業でしょ。今回は少しフェンスなどの周りの環境がピューマに有利に働いた感じがありますが、このようにピューマは追いかけながら、獲物との距離を測り、獲物の急所である喉元にとびかかれる機会をうかがっているんですね。
また、ピューマはあの鉄壁の防御力を誇っているヤマアラシを捕食する数少ない動物で、ヤマアラシを狙う時は、巧みにヤマアラシの背中にある、針の猛攻をかいくぐりながら、ヤマアラシをひっくり返し、弱点である腹部を攻撃する戦法を取ります。
余談ですが、この攻防はかの押しも押されぬスター恐竜ティラノサウルスレックスと超防御を持つアンキロサウルスの間でも繰り広げられていたと考えられております。太古から同じような両者命がけの攻防が繰り返されてきた事を想うと、自然界の厳しさと荘厳さを感じてしまいますよね。
それにしても、動画でも一瞬ではありましたが、ピューマの獲物にとびかかるジャンプ力と瞬発力、そして機を逃さないその能力は捕食動物として、非常に高い能力を持っていることがうかがい知れますよね。実はピューマはネコ科動物の中でも、ユキヒョウと並ぶ驚異のジャンパーなんです。
ピューマのジャンプ力は高さ約7m、幅はなんと約12mという驚異的なジャンプ力
ネコ科動物たちはその狩りの特性から、爆発的な瞬発力を驚異的なまでに高めていった動物たちですが、その中でもピューマのジャンプ力には目を見張るものがあり、高さでは何と7m、そして幅では12mもの幅をジャンプすることができるとされているんですね。
7mというと、ビルの2階あたり。2階程度の高さならば、ピューマは階段を使わず、一飛びというわけなんですね。そして12mというと、一般的なバスの長さ。バスの長さを一瞬で飛び越えるっていう跳躍力、まさに驚愕ですよね。
恥ずかしながら、私ならばバスの幅を飛び越えるのに何ジャンプ必要になるか・・・。
また、高い場所から飛び降りるのは何と18mもの高さの木から飛び降りた記録があるようで、これはネコ科動物はもちろん、翼や飛膜を持たない哺乳類ではトップクラスの記録といえます。
18mなんて高さから飛び降りれば、もう全身骨折レベル。そう考えると、本当にもはや鳥ですよね。
このように非常にジャンプ力に優れていますので、ピューマは獲物を狩る時には、高い場所から獲物に飛び掛かるといった戦法もよく使っていて、その際は強力な前脚の一撃を相手に浴びさせます。その時の生み出されるチカラはすさまじいものがあり、この一撃が獲物の頭部にまともにヒットすると中には喉元を締め上げられたのではなく、この飛びつかれたときの衝撃により頸椎を骨折してしまって絶命してしまう獲物もいるほど。
残念ながら、北米東側では人間の影響でほぼ姿を消してしまいましたが、ピューマが広大なアメリカ大陸全土でその力を発揮しているのも頷ける気がしますよね。
ジャンプ最長と地上最速は近縁だった!
そして、このピューマとチーターは姉妹群を形成しており分類的には近縁だったことが比較的最近の研究で分かっているんですね。さすがにトラとライオンのように同じ属に属するということはないんですが、分類的には結構近い立ち位置にいたりするんです。一方はとんでもないジャンプ力の保持者、そしてもう一方は地上最速・・・なんか両者の運動能力を鑑みると納得してしまいますよね。
最後に
いかがだったでしょう。今回はアメリカが誇る超絶ジャンパー、ピューマをご紹介させていただきました。そのジャンプ力には驚愕していただけたことと思いますが、それだけではなく、相手の弱点を巧みに突くという、捕食者として非常に大事な力も持ち合わせている超有能なハンターといったところでしょうか。
いや~・・・恥ずかしながら、この運動力。本当に羨ましい限りでございます。ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
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