こんにちは。えたばりゅです。
今回はインドが誇る重戦車インドサイにスポットを当てて、意外にも、超俊敏性があるところなど、その魅力をご紹介したいと思います。ではでは、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
インドの一角獣戦車インドサイ 3tの巨体でも実は超俊敏だった!
まずインドサイのご紹介を軽くさせていただくと、サイ科インドサイ属に属するサイの仲間で、学名は「Rhinoceros unicornis」、その名前の通り、インド北東部から、ネパール、バングラデシュに生息しており、沼地や水場に近い林や草原、乾燥林を生活の場としています。
シロサイと同じく、オスのほうがメスよりも少し大型になる傾向があり、その体長は最大クラスで約4m、体高は約2m、体重は3tをこえることもあり、アフリカに生息するシロサイと並んで、現生のサイの中では、最大クラスの巨体を誇っているんですね。
ただ、アフリカに生息している、シロサイやクロサイ、スマトラ島に生息しているスマトラサイは角が2本ありますが、インドサイは角が一本しかないのが特徴で、こういったことから英名では、「Indian rhinoceros」や「Great Indian rhinoceros」の他、「Indian one-horned rhinoceros」などとも呼ばれていて、日本でも稀にイッカクサイという風に呼ばれることもあります。
口元はクロサイによく似ていて、この尖った口を器用に使って、木の葉や果実、木の枝などを食べて生活しています。また、他のサイたちと同じく、水浴びや泥浴びが大好きで生息地ではよくこのように全身の半分以上を水に浸けている姿を見ることができます。
そして、インドサイといえば、やはりサイの仲間の中でもとりわけ頑丈そうに見えるそのフォルムではないでしょうか。
インドサイの分厚い皮膚の前では、獣王トラもタジタジ
こちらが、インドサイの全体のフォルムになるのですが・・・
いや~・・・、やっぱり見れば見るほど本当に頑丈そうですよね。サイの仲間といえば、巨大な角に巨大な体、そしていかにも「鉄壁の防御」感を醸し出しているその皮膚。インドサイは、先ほどお伝えさせていただいた通り、角は一本で比較的短いのですが、その見た目は現生のサイの中では一番頑丈そうに見えますよね。
なんか鎧を纏ってる感じがバンバンと漂ってきますが、もちろんこの皮膚は決して見掛け倒しではなく、幼獣の頃はトラに捕食される危険があるものの、成獣になると、トラの鋭い爪や牙も簡単にはこの分厚い装甲を打ち破れないんです。なので外敵はほぼほぼいなくなってしまうんですね。
ただ、これだけの装甲を纏っていると、防御力には秀でてますが、なんか動き的にはあまり俊敏な感じはしませんが、そのあたりはどうなのでしょうか。
実はインドサイは超俊敏!突進速度50km/hに達することも
いやいや、こう見えてインドサイは超俊敏で、急な方向転換やジャンプなどはお手の物なんです。こちら、インドのハイウエイをジョギングするインドサイの映像
いかがです?巨体に似合わず、結構足取り軽やかでしょ。映像では少し車を威嚇するような仕草を見せていますが、インドサイは、危険を察知した際には、自衛のためにその巨体と角を存分に生かし、こちらに突進してくることもあるんです。その突進するスピードは何と50km/hに達することもあり、かなり危険なんですね。
なので、映像でもインドサイを見つけると、車が方向を転換したり、かなり距離を取っているのが分かります。3tの巨体が50kmのスピードで突進してきては、車といえど、無事では済みませんもんね。
絶滅危惧種としてのインドサイ
そして、サイの仲間はその巨体と見事な角の他に、浮かび上がるのが絶滅が危惧されているということ。数を減らしている要因はやはりどのサイも生息地域の破壊と、その角を目的とする乱獲・密猟が原因で、インドサイも決して例外ではなく、1900年代初頭には、その数はわずか200頭ほどに減少してしまいました。
その後ワシントン条約発足などで、保護政策が進められ、現在では約3500頭までに回復してきております。
ただ、生息地域が保護区に指定されている、インドのカジランガ国立公園に大きく偏っているため、この地域において、疫病が流行ったり、火事などの災害が起きてしまうと、また一気に数が減ってしまう可能性があるんです。
IUCN(国際自然保護連合)では、現在インドサイはVU(絶滅危惧 Ⅱ類)にランクされていて、更なる密猟の取り締まりの強化など、保護政策が進められております。
ただ、インドサイの近縁種のジャワサイにおいては、かなり深刻な状況で、現在の生息数はわずか、60頭ほど。そして、生息地もインドネシアのウジュン・クロン国立公園のみとなっており、非常に危険な状態が続いているんですね。
また、この地域には活火山があるため、万が一噴火になると、一気に絶滅してしまう危険性があります。
参考・出典:NATHONALGEOGRAPHIC 日本版 残り60頭のサイに子ども、インドネシアで撮影 野生絶滅の一歩手前とされるジャワサイに一筋の光明
生息地域が極々限られた地域であり、野生個体も非常に少なく、遺伝子多様性が脆弱という点では、先日ご紹介したインドライオンやフロリダパンサーと同じ。更なる保護政策が早急に必要ですよね。
最後に
いかがだったでしょう。今回は、インドが誇る重戦車インドサイの魅力を、その意外性バツグンな俊敏性豊かなところにスポットを当ててご紹介させていただきました。少し回復傾向にあるというのは非常に喜ばしいところですが、ジャワサイ含め、まだまだ油断はできない状況。
更なる保護政策が進み安定個体数に移行するよう、絶賛応援していかねばですね。ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。