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サメにも淡水種がいた!【ガンジスザメ】サメの中で唯一淡水域にのみ生息する超希少なサメ

こんにちは。えたばりゅです。

今回はサメの中で唯一淡水域の身に生息する淡水ザメ、ガンジスザメにスポットを当ててご紹介しようと思います。まだまだ分かっていないことが多く、・・・いやむしろ分からないことだらけで謎が深い・・・いやいやいや、むしろ謎だらけなサメではありますが、是非ぜひ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

超希少!世界で唯一淡水にのみ生息するとされるガンジスザメの魅力に迫る

こちらはガンジスザメと近縁のメジロザメ科のサメでございます。ガンジスザメの画像は残念ながら見つからず・・・申し訳ございません。

サメといえば、やはり海に生息しているっていうイメージがあり、同じ軟骨魚類であるエイのほうは各国で淡水種が生息するのが分かっているものの、サメに関しては淡水ザメっていうのはあまり聞いたことがありませんよね。

しかしながら実はそんなサメがいたんです。

超絶謎しかない 世界唯一淡水種とされるガンジスザメ

ガンジスザメはガンジスメジロザメともいわれ、英名を「Ganges shark」、学名を「Glyphis gangeticus」というメジロザメ目メジロザメ科グリフィス属に属するサメでインドとバングラディッシュに生息が確認しており、その名前の通りガンジス川とその周辺流域で生息が確認されております。

ただ、他の地域で発見されてかつては同じグリフィス属に属するものの別種のサメと考えられていたサメ、ボルネオザメなど数種がガンジスザメ同種であることが分かりつつあり、これにより生息域は拡大される可能性もでてきておりますね。

なので、ガンジスザメは結構シノニムが多いサメでもあります。

~シノニムという言葉についてわかりやすくご説明させていただいている記事はこちら~

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こういった背景には発見されたガンジスザメの個体数が圧倒的に少ないことが理由として挙げられ、そのことから現在の生息数も非常に少なく、IUCN(国際自然保護連合)の見解ではガンジスザメの推定個体数は250体未満であるとされていて、かなり希少性が高い種でもあるんです。

加えて人為的環境の変化もあり、その数はさらに減少することが懸念されており、現在かなり絶滅の危険性が高いCR(絶滅危惧 ⅠA類)にランクされているんですね。

淡水でも生息できるサメといえば、オオメジロザメが超有名ですが、ご存じの通りオオメジロザメは海にも生息しており、河川などのかなり上流にも遡上し、淡水域でも定住ができることが分かっていますが、純淡水性のサメというわけではありません。

それに対し、ガンジスザメは今後の研究の成果にもより、今後その成果によっては海洋域でこの種が発見される可能性もないとはいえないところもありますが、これまでガンジスザメが海洋域で発見されたという事例はまだなく、世界で唯一淡水域でのみ生息する淡水ザメであると認知されているんです。

気になるガンジスザメの食性は?

メジロザメ科というと、さきほどチラッと名前が登場したオオメジロザメがいることもあり、その食性が気になるところではないでしょうか。ガンジスザメの歯は上顎が鋸歯状で下顎が鉤状と肉食に適した歯をしていることから肉食であるとされておりますが、下顎歯が鉤状になっていることから、滑りやすい魚を捕まえるのに適した形状といえ、このようなことから、主に魚類を捕食して生活していると考えられております。

現地では危険なサメという認識もされているようですが、同地にはオオメジロザメも多く生息しており、そのフォルムもオオメジロザメとよく似ていていることから、こういった認識はオオメジロザメとガンジスザメを混同してしまっている可能性が高いといえそうですね。

まだ発見例が非常に少ないので、何とも言えないところではありますが、最大体長も約2m、平均的な体長は成体でも1.5mほどと考えられているので、オオメジロザメと比較するとそんなに大きくなる種ではないようです。

このようなことから、ガンジスザメが自衛のために人を咬むことはあっても、捕食目的で人を襲う可能性は少ないとされております。

最後に

いかがだったでしょう。今回は現状世界唯一の淡水ザメと考えられている、ガンジスザメにスポットを当ててご紹介してみました。まだまだ分かっていないことの方が多いといいますか、ほぼ分からないことだらけという感じのサメで、オーストラリアに生息しているギャリックガンジスメジロザメはオオメジロザメと同じく広塩性(海水・淡水どちらでも生きることができる)であることが分かっているので、今後の研究によってはオオメジロザメやギャリックガンジスメジロザメと同じく、海水・淡水領域という感じになるかもしれませんが、如何せん今のところはっきりしていることはガンジスザメは大規模な調査にもかかわらず、発見されたのは数匹のみなので、その絶対数は非常に少ないといえます。

希少な種だからというわけではありませんが、せっかく同じ時代に生きる地球の仲間。絶滅してしまうことがないよう、私たちもできる限りのことをしていかねばですね。ではでは、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

 

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