こんにちは。えたばりゅです。
今回は旧世界に生息する、蓄えたヒゲが何ともユーモラスなヒゲワシにスポットを当てて、その魅力に迫ってみたいと思います。ヒゲワシが持つオドロキの食性とは・・・
ではでは、今回も最後までお付き合いいただければと思います。
主食はホネ!まさに怪鳥ロック鳥!ヒゲワシの驚きの食性とは!?

では、まずヒゲワシについてサラッとご紹介させていただくと、英名を「bearded vulture」、学名を「Gypaetus barbatus」というタカ科ヒゲワシ属に属する猛禽類の一種で、そのなんといってもの特徴は嘴の付け根辺りに生えている黒い羽毛。これが髭のように見えることから名前がつけられたと考えられております。こういったなかなかの特徴からでもわかる通り、分類系統では一種のみで構成されておりますが、
- Gypaetus barbatus barbatus(基亜種)
- Gypaetus barbatus meridionalis(アフリカ亜種)
と2つの亜種が確認されておりますね。
主な生息地は、基亜種はアフリカ北部からユーラシア大陸、アフリカ亜種はアフリカ東部、南部とアラビア半島南西部、にかけてで、両種ともに標高2000m以上の山岳地帯を好んで生活の場としておりますね。
怪鳥ヒゲワシの驚きの食性

ヒゲワシはそのフォルムからイメージされておられるとは思いますが、コンドルやハゲワシと同じく、猛禽類の中でも腐肉食、いわゆるスカベンジャーとして、生態系の重要な役割を担ってくれているのですが、他のハゲワシ類とは一線を画す食性を持っておりましてですね。
他のハゲワシたちやコンドルたちは主に動物たちの死肉がその食性の大部分を占めているのに対し、ヒゲワシの食性の大部分を占めているのは動物の骨なんです。もちろん他のハゲワシたちと同じく、腐肉を食することはあるものの、その比率はなんと食事の約90%。これはハゲワシの仲間の中ではもちろん、脊椎動物にまで範疇を広げても、主食を骨で賄っているのはヒゲワシだけであり、脊椎動物の中では唯一、骨を主食としてる種でもあるんです。
しかもある程度の骨のサイズであれば、なんと丸呑みしてしまうんです。そんな骨を丸呑みして消化できるの?って思ってしまいますが、ヒゲワシの胃酸は超強力で、牛の骨でさえも、溶かしてしまうほどなんです。
これは、ハイエナもビックリの生態と言えるのではないでしょうか。
ちなみに腐肉食のイメージが強いハイエナですが、実は結構な頻度で狩りを行っており、そのイメージとは違う意外な一面も持っているんです。
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怪鳥ロック鳥を彷彿とさせるヒゲワシの怪鳥っぷり

骨を主食としているっていうだけでも、なかなかの怪鳥っぷりですが、それにブーストをかけるように、ヒゲワシもコンドルや他のハゲワシと同じく、なかなかの巨体をもっておりまして、その体長は1mを超えることはざらで、翼開長は3m近くに達することがあるんですね。
こういったことから、ヒゲワシはゾウをも軽く持ち上げるという伝説の巨大怪鳥ロック鳥のモデルになったという説もあるんです。
最後に
いかがだったでしょう。今回は、伝説の怪鳥ロック鳥のモデル説もある怪鳥ヒゲワシにスポットを当てて、その驚きの生態や魅力に迫ってみました。骨を食すっていうのは、おどろおどろしいイメージがしてしまいがちですが、そういったイメージとは裏腹にヒゲワシはイランの神話に登場するホーマという神鳥というに準え、幸運の象徴としてもとらえられているんですね。そして生態系でも骨を食すというのは、生態系や自然の衛生面を健全に保つためには重要なポストといえ、こういったところを鑑みると、ヒゲワシのそのイメージもガラリと変わってくるといえそうですね。
現在ヒゲワシはその生息数を減らしつつあるので、私たちもできる限りのことをしていかねばですね。ではでは、今回はこのあたりで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。