こんにちは。えたばりゅです。
今回は、日本が誇る最強生物、オオスズメバチをご紹介しつつ、出来る限りオオスズメバチに刺されない、攻撃されないために抑えておきたいポイントなどをご紹介したいと思います。
実はオオスズメバチの武器は毒針だけではないんですね。この「日本の危険生物」カテゴリの記事では、そんなオオスズメバチはじめ、日本の危険生物たちを紹介し、接触をできる限り避けるにはどのようにすれば良いのかなどをご紹介させていただきたいと思います。
オオスズメバチがどういった時に警戒態勢に入り、それらの武器を駆使して、攻撃してくる可能性が高まるのか。そのあたりもバッチリ触れていきますので、是非ぜひ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
ではでは、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
毒針だけじゃない!オオスズメバチに刺されない、攻撃されないために抑えておきたいポイントとは!?
オオスズメバチは英語名を「Japanese Giant Hornet」、もしくは「Asian Giant Hornet」、学名を「Vespa mandarinia japonica」という、ハチ目スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属に属するハチの仲間で、日本はもちろん東アジアからインドにかけて広く生息しており、言わずもがな、日本では最強のハチとして君臨し、単騎の実力ですら日本に暮らす昆虫たちの中でも、最強クラスに位置しております。
その寿命は、オス蜂・働き蜂は約3ヶ月ほど。女王蜂は約1年ほど。ちなみにオス蜂は非常に数が少なく、女王蜂はもちろんですが、働き蜂は全ての個体がメスなんですね。ハチといえば、やはりセットになっている毒針ですが、毒針は実は産卵管なので、オスは毒針を持たず、秋口に繁殖のためのみに次世代女王蜂とほぼ同時期に誕生し、交尾を済ませた後その役目を終えて短い生涯を閉じます。
そして、その性格はイメージ通りかなり獰猛、かつ攻撃的な性格をしており、自身の巣やテリトリーに侵入しようとする存在は全力でこれを駆逐しようとします。
オオスズメバチの武器は毒針だけにあらず。多様な攻撃手段
一般的にオオスズメバチといえば、死者を出すほどの強烈な毒を有した毒針を持っていることが人々に恐怖を与えていますが、実はオオスズメバチの武器は毒針だけではないんですね。もちろん、毒針の一刺しもオオスズメバチの必殺技の一つなのですが、オオスズメバチはいくつかの攻撃手段を有しており、毒一つ取ってみても
- 相手に直接注入する(刺す)
- スプレーのように散布し相手の目を狙う
という使い分けもすることが可能で、刺される危険性はもちろん、その毒液が目に入ってしまうと、最悪の場合失明してしまうこともあります。また、散布された毒液は警戒フェロモンの役割も果たし、これを嗅ぎつけられると仲間のオオスズメバチがどんどん集まってくるという非常に危険な状態になってしまうんですね。
そして、オオスズメバチの毒針はその特性上、ミツバチと違い、何度でも刺せる構造になっているため、体内に毒液が残っている限りは何度でも刺すことが可能です。
そして毒針ほど殺傷力は高くないものの、その鋭い牙を備えた強烈な大アゴを使っての咬みつき攻撃も強力な武器の一つです。
それにしても、オオスズメバチは体も大きく、発する羽音も大きいので、近くにいるとすぐ気づきそうなものですが、それにも関わらず、なぜオオスズメバチとの接触事故が毎年のように起きてしまうのでしょうか。
それには、オオスズメバチが巣を作る場所にも大きな原因があるんです。
超分かりにくいオオスズメバチの巣の場所
このように見える場所に営巣することは珍しいです
通常オオスズメバチは木の根元などの土中や木の空洞部分に巣を作ることが多く、その色も土や木の色と非常に良く似ているため、普通にハイキングなどで山中を歩いておれば、その巣の発見は非常に難しいです。ですので、知らず知らずのうち巣に近づいてしまい、刺されてしまうというケースが非常に多いんですね。
オオスズメバチから攻撃を受けないために抑えておきたいポイント
もちろんいくら攻撃的な性格をしているとはいえ、人を見かけると問答無用に猛然と襲い掛かってくるということは決してなく、巣に近寄ったり、面白がって変にちょっかいを出さなければ襲われることもあまりありません。
とはいうものの、やはり刺されてしまったら※アナフィラキシーショックなどを引き起こし、死亡してしまう事もあるので、出来る限り刺されないようにするというのは非常に大事です。では、オオスズメバチに出来る限り攻撃されないために、オオスズメバチが攻撃に入るまでの段階をご紹介したいと思います。
※アナフィラキシーショックとは、蜂などに一度でも刺されると体内には蜂毒に対する抗体が作られるのですが、次に刺された時蜂毒に対し、その抗体が異常反応を起こしてしまうことをいいます。
オオスズメバチが攻撃に転ずるまで
1.まず警戒として対象の周りを旋回する
巣などに接近すると、オオスズメバチが接近相手の周りを旋回するように飛び回ります。これがオオスズメバチの第一の警告になり、「それ以上こちらに近づくな」という合図です。
2.カチカチとそのアゴで音を立てる
第2段階として、1でも相手が去らない場合は、巨大な牙をカチカチとならして、警戒音を発し更なる警告を相手に促します。これがオオスズメバチにとって相手へと発する最終警告になり、これでも相手が引き下がらない場合は、いよいよ攻撃を仕掛けてきます。また、場合や個体によってはこの最終警告なしに攻撃を仕掛けてくる場合もあります。
よって刺されないようにするには、ひとえに山中では周りに気を配っておくことが大事。羽音やオオスズメバチの姿がないか常に気を配り、もし周りを旋回しているような場所があれば、絶対にその場には近づかないようにしましょう。
また、叩き潰せるものを持っていて、危険だからと蜂を攻撃する方もおられますが、もし蜂がその攻撃で潰れてしまった場合、その体内からフェロモンが散布され、巣が近くにあった場合は一斉に仲間の蜂の攻撃を受けることになりますので絶対にしないでください。
そして、街中でも比較的オオスズメバチを見かけることが多くあると思います。もし見かけても、決して相手にしようとはせず、その場を立ち去るようにしていただけたらと思います。
なので、もしオオスズメバチがご自身に対して、1、2のような行動をとっている場合は、静かにその場から離れましょう。
そして重ねてになりますが、オオスズメバチが樹液や花の蜜を吸っていたり、さしてこちらを警戒している様子がなければ、近づいたり、ちょっかいを掛けて相手を刺激しなければ襲ってくる可能性は低いです。なので、こちらを警戒していないようであれば、そっとしておきましょう。
特に晩秋に入ってくるころになると、幼虫たちの餌となる生き物たちも段々と姿を消していき、その影響もありスズメバチが攻撃的になってきます。ですので、上記のような警戒の仕草を発していなくても、スズメバチらしき姿を見た時は、そっとその場から離れて頂ければと思います。
オオスズメバチに万が一刺されたとき
万が一刺されたときは、すぐに患部をつねるなどしてその毒を出来るだけ搾り出してください。そして患部を冷やしながらすぐに病院に行きましょう。そして、過去にハチに刺された経験のある方はアナフィラキシーショックが起こる可能性があるのですぐに救急隊を呼ぶなどし、足を上げて仰向けに寝転がるようにしてください。また、吐き気などが見られた場合は、誤嚥を防ぐために横向きに体勢を変え、軌道を確保するようにしていただけましたらと思います。もし、過去に刺された経験のある方はアナフィラキシーショックは短時間でおきることが多いですので、迷わず救急車を呼ぶようにしてくださいね。
最後に
いかがだったでしょう。山間部は街中に比べ涼しく、普段触れることの出来ないような自然にも触れられ、なにより何ともいえないような開放感を味わうことが出来ますよね。ですが、山間部はもちろん野生動物たちが暮らす場所でもあり、彼らの場所ともいえます。
お互いの安全のために野生動物たちを見かけても、決して相手にはせず距離を持つようにしていただけましたらと思います。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
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