こんにちは。えたばりゅです。
今回は、私たち人間もひっくるめた動物界のホープでエースな存在。ハダカデバネズミのご紹介をしたいと思います。
以前こちらの「こんな名前は超ツラい!変な名前をつけられた動物たち8選」の記事でもご紹介した通り、名前こそクイーンオブシュールっていう感じですが、そんな名前と反してビックリする特徴をいくつも兼ね備えたスーパーアニマルなんですね。
ではでは、さっそくご紹介していきたいと思います。
動物界の超個性派スーパーアイドル ハダカデバネズミのフォルムと能力が心臓がえぐられるほど驚愕
ハダカデバネズミはデバネズミ科デバネズミ属に属するげっ歯類の仲間で、ネズミっていう名前が付いていますが、厳密にはヤマアラシやカピバラの仲間に近縁な動物なんですね。
和名はよくこんなシュールな名前がついてることはよくあるんですが、ハダカデバネズミに関しては、よほどこの容姿がインパクトあるのか、英名でもNeked mole Rat(裸のモグラネズミ)っていう名前で呼ばれてます。学名も、「Heterocephalus glaber」。種小名の「glaber」は毛のないといった意味合いがあり、まぁ・・・裸に比べれば少しオブラートに包まれた表現ですね。
生息地はアフリカの中央東部である、ケニア、ソマリア、エチオピア、ジブチといった局所にのみ生息しており、英名のモグラが示す通り、地中の中で一生を過ごします。
何で毛がなくて、こんなに歯を強調してるフォルムかというと、ハダカデバネズミが生息するアフリカの地中は温度がほぼ一定に保たれており、体温調整をする必要がないんです。加えて、毛があると雑菌やら寄生虫が付く可能性があるんで、体毛が無くなっていったと考えられています。
歯を強調してる理由としては、この歯を使って地面を掘り進んでおり、いわばシャベルのような役割をしてるんです。
このように和名、英名、ひいては学名まで裸関連の名前が付いている強烈なフォルムのハダカデバネズミさんですが、驚くのはその容姿のみにあらず。
ハダカデバネズミは特徴においても、私たち人間が目が飛び出るほどビックリする能力を兼ね備えているんですね。
では、早速そのハダカデバネズミが持つオドロキの能力をご紹介していきましょう。
ハダカデバネズミ 驚愕の特徴1.老化って何?っていうくらいの究極のアンチエイジングアニマル
ハダカデバネズミのまず第一の特徴として、老化に対して強固な耐性を持っていることが挙げられます。私たち人間からしてみれば、
え・・・老化に耐性なんかあるのΣ(´∀`;)
って感じですよね。ですが、ハダカデバネズミは老化に対してかなり強い耐性を兼ね備えており、その寿命も約25~30年ほどと驚異的な寿命を誇ります。
30年といえば、一見すると私たち人間からすれば、そんなに驚くような長さではありませんが、一般的にネズミの仲間の寿命は短く約2年ほど。ネズミと比べてもその寿命の長さは10倍以上にも上り、ハダカデバネズミが属するヤマアラシ亜目の代表的な動物
- ライオンやヒョウもタジタジ、ヤマアラシ総督(平均:約6年)
- 南米の癒しのほほん系、カピバラ君(平均:約10年)
と比較しても、げっ歯類としてはかなり寿命が長いことが分かりますよね。
ハダカデバネズミが何で老化に耐性を持っており、げっ歯類として例を見ないような驚異的な長寿なのかは現在研究が進んでいるところですが、その理由の一つとして、過酷な環境下では代謝を低下させる体内システムを有しており、それが老化の一番の原因である、酸化による各器官の損傷を防いでいることが考えられています。
ハダカデバネズミ 驚愕の特徴2.ガンに鉄壁の防御性能
今や日本人にとって、一番の脅威であるといっても過言ではないくらい、羅患率の高いガンですが、ハダカデバネズミはこのガンにでさえ、高い耐性を兼ね備えており、野生個体ではハダカデバネズミはガンにかからないんですね。
これもハダカデバネズミが持つ体内システムが関係しており、一定の大きさ以上になった細胞をそれ以上成長させない遺伝子と細胞分裂を抑制させる働きを持つ遺伝子が絶妙に作用することにより、ガン細胞の発生と増殖を防いでいると考えられています。
ただ、このように驚異的なガン防衛システムをもつハダカデバネズミでさえも、飼育個体ではがん発生が報告されてるんですね。
野生個体ではガンにかからないのに飼育個体になった途端、ガンになってしまう。
これは私たち人間においても、口に入れるものの大切さを改めて考えさせられる事案ですよね。
ハダカデバネズミ 驚愕の特徴3.無酸素状態で約20分生存可能
私たち人間含め、動物たちが生きていくために絶対必要なこととして、呼吸があり、その呼吸には適応量の酸素が不可欠。
もちろんご存知の通り、酸素濃度が濃すぎても危険ですが、酸素がなければ動物は呼吸できず、死んでしまいます。
もちろんハダカデバネズミに関しても、無酸素状態でずっと生きられるというものではないですが、陸生の哺乳類としては驚異的な時間、なんと18分もの間無酸素状態の環境を耐え凌ぐことができることが分かっております。
この理由として、ハダカデバネズミは無酸素状態の環境下になると、心拍数を大幅に減らし、通常呼吸で生成されるブドウ糖とは別の糖分を体内で増殖させ、それを脳や心臓といった重要な器官に提供することにより、無酸素状態でも各臓器の機能の働きを正常に保っていると考えられております。
ちなみに、私たち人間では酸素濃度が6%を下回った時点で即時に意識を失い、約6分で死に至るとされておりますので、このハダカデバネズミの数値がいかにすごいかがわかりますよね。
いかがだったでしょう。このほかにもハダカデバネズミは、哺乳類としては珍しく、女王を頂点とした真社会性システム(カースト制)を営んでいることでも知られており、ハチやアリと同じく、
- 女王が子孫を残す役割
- 数匹のオスが女王と交配し、子孫繁栄の手助けをする役割
- 体の大きなオスとメスが巣の防衛を行う兵隊の役割
- 餌の運搬や育児、巣のメンテナンスなど生活を維持させるワーカーの役割
といった具合にそれぞれの個体が細やかな役割分担をこなして生活しております。
最後に
いかがだったでしょう。今回は動物界のホープでエース、ハダカデバネズミが持つ、オドロキの特徴をご紹介させていただきました。
そのフォルムもさることながら、特徴もただただビックリですよね。中には私たち人間からすると多くの方が羨む特徴もあったのではないでしょうか。
ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。