魅惑の野生動物たち

シロナガスクジラ 史上最大の肩書って何気に超絶ロマンすぎる

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、地球最大にして史上最大の動物シロナガスクジラにスポットを当てて、その魅力をご紹介したいと思います。同じ時間を共有しているので、あんまり実感はないですが、このクジラは本当に驚異の特徴を兼ね備えているんです。ではでは、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

シロナガスクジラの何気に凄すぎる「史上最大の動物」の肩書

まずシロナガスクジラのご紹介を軽くさせていただくと、英名を「Blue whale」、学名を 「Balaenoptera musculus 」という偶蹄目ナガスクジラ科ナガスクジラ属に属するクジラの仲間で、いわゆるヒゲクジラに分類されます。ヒゲクジラとは簡単にご説明すると歯がブラシ状になっているクジラのことで、ナガスクジラやザトウクジラ、北極に生息するホッキョククジラなどがこれにあたります。ちなみに、イルカやマッコウクジラ、シャチなど歯が一般的な形の種類はハクジラに分類されます。

シロナガスクジラはそのブラシ状の口を大きく開けてオキアミなどの海生プランクトンなどを海水ごと口に入れ、獲物をブラシ状の歯でこしとって食べているんですね。

こちらはシロナガスクジラが豪快にオキアミを飲み込む様子を収めた動画。

いや~・・・凄すぎますよね。その巨大な姿の中にもどこか優雅さを感じるシロナガスクジラのフォルムですが、その捕食姿はもう豪快の一言。

そんなシロナガスクジラ、南は南極海域から北は北極海域と非常に広範囲に渡って生息していますが、生息地域によって、現在4種の亜種に分かれており、中でも一番巨大になるのが、南半球を中心に南極海域を回遊しているミナミシロナガスという種類。

地球史上最大の巨体を誇るシロナガスクジラ

シロナガスクジラはその巨大な体が何と言ってもその代名詞ですが、ミナミシロナガスクジラはそんなシロナガスクジラの仲間でも最大種となり、その全長は約25m、今まで発見された最大の個体はなんと約34mに上る個体が記録に残っています。

34mといえば、ビルの高さに換算すると11階あたり。いわば、11階建てのビルが優雅に大海原を泳いでいるようなもの。・・・すごすぎますよね。こんな感じでシロナガスクジラは、哺乳類はもちろんのこと、全長が確定している脊椎動物では地球史上最大の巨体を誇ってるんです。

さりげない表現、でも凄すぎる「地球史上最大」というシロナガスクジラの肩書

先ほど現存する脊椎動物の中では、地球史上最大の巨体とご紹介させていただきましたが、これはもちろん今まで生息が確認されている種をすべて含めてということになるんですね。なので、シロナガスクジラの巨体は、現段階ではシロナガスクジラよりも大きな脊椎動物はいない(確定していない)ということ。

太古に生息した数多の巨大生物たちをも凌ぎ、46億年という、ちょっと想像つかないような地球の歴史の中で、一番デッカイ生物と私たちは同じ時代を共有しているということになります。

ただ、恐竜はじめ太古に生きた巨大生物たちは、その化石が一部のみでしか発見されていないものがほとんどで、もし今後、成長した全身骨格の化石が発見されれば、シロナガスクジラに代わり、史上最大の肩書を持つ動物が入れ替わるかもしれません。

事実、ブラキオサウルスで有名な雷竜の仲間にアルゼンチノサウルスという恐竜がいるのですが、この恐竜も一部の骨格しか発見されていないものの、その推定全長は最大45mにまで成長すると見積もられているんです。もし、今後全身骨格などの発見で、それが証明されれば、一気に史上最大を誇った脊椎動物に躍り出る可能性もあるんです。

このように、もしかしたらこれから先、シロナガスクジラよりも巨大な生物が化石として出土される可能性は無きにしも非ずですが、これ・・・ある意味どんな肩書よりも凄い超絶ロマンと思うのは私だけではないはず。

ちなみに長さだけでいうと、最大の長さを誇る動物は無脊椎動物のマヨイアイオイクラゲというクラゲの一種でその長さたるやなんと40m。とされております。

そして、その体重は約120tとされており、アフリカゾウの体重が約10tですので、実にアフリカゾウ約12頭分の重さといえます。心臓だけで軽自動車ほどの重量があるというのだから、本当に驚愕の巨体ですよね。

消えゆく史上最大の生き物

前述したようにその生息地域は全世界の海を股にかける形となっていて、回遊する海域で亜種に別れており、その体の大きさから同じ海に棲む生物の中ではシャチ以外、天敵も存在しないとなると、かなり反映している動物のように思えるのではないでしょうか。しかし、シャチ以外にもう一種、シロナガスクジラにはシャチよりもタチの悪い天敵が存在するんですね。はい、その天敵というのはお察しのとおり人間。

とはいえ、少し前まではその体の大きさと巨体に似合わずの遊泳速度から、シロナガスクジラを捕鯨する技術は持ち合わせていなかったので、シロナガスクジラに関しては、捕鯨の対象から除外されていたのですが、19世紀に入ると、造船技術が飛躍的進歩し、捕鯨船に関しても、大型化、高速化が進みました。よって、世界一の大きさを誇るシロナガスクジラに関しても、捕鯨対象となってしまい、その大きさから個体あたりの鯨油生産量、鯨肉生産量が別種のクジラよりもかなりあったので、シロナガスクジラに捕鯨が集中してしまい、現在では絶滅危惧種に指定され、捕鯨禁止となっております。

IUCN(国際自然保護連合)ではシロナガスクジラのレッドリストをEN(絶滅危惧 ⅠB類)にランクしており、ミナミシロナガスクジラに関してはさらに深刻なCR(絶滅危惧 ⅠA類)にランクして現在保護の重要性を訴えています。

ミナミシロナガスの保全状況

捕鯨禁止によって近年、その生息数は少し回復の兆しを見せているようですが、まだまだ余談は許さない状況といえます。

最後に

いかがだったでしょう。シロナガスクジラ。ものすごく大きな生き物ということは比較的知られていると思いますが、まさかあの大きな生物の代名詞ともいえる恐竜も含めても、シロナガスクジラが現在知られている脊椎動物の中でも、最大の脊椎動物であり、尚且つその動物が現在まさに生きているということは本当になんというか、ロマンを感じるところであります。

こういった動物が人間が原因で姿を消してしまうということは、あまりにも寂しいことではないかなと思う次第でございます。このまま順調に生息数の回復が進んでくれるよう絶賛応援していかねばですよね。

ではでは、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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