こんにちは。えたばりゅです。
今回はオヒョウという、北の厳寒の海に生息するカレイの仲間をご紹介したいと思います。このオヒョウ、その体の大きさがカレイの仲間としてはちょっと規格外の大きさでしてですね。そのあたりも含めて、オヒョウの魅力に迫っていきたいと思います。
全長4m級もいる!?オヒョウ 規格外の超巨大カレイ
オヒョウは 英名を「halibut」、学名を「Hippoglossus」という、カレイ目カレイ科オヒョウ属に属するカレイの仲間で、日本では東北から北海道にかけて生息しております。
オヒョウ属は
- タイヘイヨウオヒョウ:英名「Pacific halibut」、学名「Hippoglossus stenolepis」
- タイセイヨウオヒョウ:英名「Atlantic halibut」、学名「Hippoglossus hippoglossus」
という、2種の亜種をもって構成されており、読んで字のごとく、大西洋に住んでいるのがタイセイヨウオヒョウ。太平洋に住んでいるのがタイヘイヨウオヒョウになります。英名に関しても明快で分かりやすいですよね。
タイセイヨウオヒョウはノルウェー、アイスランドからカナダ西部にかけてになりますので、日本の東北から北海道にかけて生息しているオヒョウはタイヘイヨウオヒョウになりますね。
オヒョウってヒラメの仲間じゃないの?
このオヒョウ、漢字で書くと大鮃となります。
ここで、うん??とちょっとギモンが出たのではないでしょうか?というのも、オヒョウの漢字名は大きな鮃。鮃の読み仮名は「ヒラメ」となります。
すなわち、漢字であらわすと、オヒョウは大きなヒラメ
ということになりますが、分類上はカレイ目カレイ科に属するカレイの仲間。ちなみにヒラメはカレイ目に属するものの、ヒラメ亜目ヒラメ科ヒラメ属に属する、まぁ・・・言うなれば遠い親戚のようなもので似て非なる存在。
その証拠に、オヒョウは左ヒラメ右カレイの例にもれず、その特徴を持ってます。
左ヒラメ右カレイとは?
左ヒラメ右カレイとはそれぞれを正面から見た時に
- 左側に目が寄っているのがヒラメ
- 右側に目が寄っているのがカレイ
ということで、似通った両者を区別するための指標とされております。
なぜオヒョウがカレイ科にもかかわらず、ヒラメと間違うような名前がついているかといえば、おそらくではありますが、その顔付きがヒラメと酷似していることが考えられます。
ただ、稀に右ヒラメな御仁もおりますし、左カレイな御仁もおられますのでこの辺りが両者を区別しづらくしている要因の一つといえそうですね。特にイシガレイなどで有名なヌマガレイの仲間はこれが顕著で、けっこう左に目が寄っている個体が多かったりするんです。
オヒョウその大きさ、化け物級の規格外
オヒョウの特徴といえば、何と言ってもその大きさ。1mは当たり前で、大きいものでは約2m、最大3mを超える可能性もあり、こういったカレイ目の魚類では最大の大きさを誇っております。
4mを超えるなんて説もあるようですが、今のところ、現在記録に残っているのはノルウェーに生息していたタイセイヨウオヒョウで体長2.6m超。そのような超ド級サイズのオヒョウは発見されていません。まぁ、いたとしても、できれば発見されずに天寿を全うしてほしいですよね。
いかがでしょう。マグロやカジキの仲間ならまだしもカレイの仲間で3m。とんでもない大きさというのが、お分かりいただけるのではないでしょうか。
なんでこんなに大きくなるのかというと、オヒョウの寿命の長さも関係していると考えられています。
北の方の海域に生息する生き物たちは比較的寿命が長いものが多く、
- ホッキョククジラ(約200年)
- ニシオンデンザメ(約500年)
- アイスランドガイ(約500年)
と驚異的な寿命を持つものがいます。
オヒョウの寿命も、500年とはいきませんが、150年を超えることもあり、魚類の中でもけっこう長寿な部類に入ります。そういった寿命の中、体が成長して、3mにも達すると考えられております。
ただし、3mを超えるものはほとんどの場合がメスであり、オスは約1mほどに止まることがほとんどです。
ホホジロザメもそうですが、オヒョウもメスの方が大きくなる種類なんです。
超意外!オヒョウ実は活発な回遊魚
オヒョウはこのようなフォルムなので、海底にとどまってあまり移動という言葉には縁がないように思いますが、実は実は超活発な回遊魚でして、季節によって住む場所も変えていたり結構頻繁に長距離を移動しているんですね。
回遊するのは若い個体が主なんですが、これは意外な事実という感じがしますよね。
なので、獲物となる対象もタコやカニなど海底にいる種の他にタラやサケやニシンなど活発に泳ぎ回る魚なども含まれているんです。
そして、多くの方々気になるところといえば、やはりそのお味ではないでしょうか。
オヒョウの味について
とても大きいので、その味も大味なのかなと思いきや、
他のカレイやヒラメの例に漏れず、その味わい。淡泊かつ上品
そして、カレイやヒラメといえばお料理でも、高級魚といわれるほど、その味わいは上品で淡泊な味をしております。オヒョウについても、他のカレイなどのように上品な味わいをしているようです。
回転寿司などでよく販売されている「エンガワ」はこのオヒョウのものが使われたりしてることがありますね。
また、イギリスを代表するソウルフード、フィッシュアンドチップスの原料としても使われております。
オヒョウに会える水族館
北海道小樽市祝津3丁目303
北海道稚内市ノシャップ2丁目2−16
最後に
いかがだったでしょう。今回は北の海に生息するカレイの仲間ではとんでもない大きさを誇るオヒョウについてご紹介しました。
ぜひ一度は実際に泳ぐ姿を拝見してみたいものですが・・・オヒョウ氏はかなり冷たい海に生息しており、住んでいる深さも大体水深400m~2000mの深さ。。。
う~~ん・・・一緒に泳ぐのはちょっと難しいかな~~。例え一緒に泳げたとしても、3mを超えるような巨体ならば、ご飯と勘違いされてしまうかもしれませんね。
では、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。