魅惑の野生動物たち

野生犬ドール 時にトラをも凌駕するその驚くべき実力

こんにちは。えたばりゅです。

自然界にたくましく生きる野生動物たち。強い者、優美な者、様々ですが、その姿と生きざまは、もはやカリスマといっても過言ではありません。

このコーナーは、そんな自然界に生きる様々な魅力あふれる野生動物たちにスポットを当ててご紹介するコーナーです。こちらでご紹介する動物が好きなあなたに楽しんでいただき、またさらに、その動物に興味を深めるコンテンツになっていますので、ぜひ最後まで楽しんでいただければと思います。

では、さっそく今回の野生動物、ドールをご紹介していきたいと思います。

ドール 統率された動きでトラやヒョウも凌駕する

ドールは 英名を「Asian wild dog」または「Red dog」もしくは単に「Dhole」、学名を「Cuon alpinus」という、ネコ目イヌ科ドール属に属する哺乳類で、

別名アカオオカミとも呼ばれます。

日本名で「オオカミ」、英名で「ドッグ」となっておりますが、

厳密的な分類は、オオカミでも犬でもなく、このドールだけでドール属を形成しており、オオカミや犬たちよりも古い分類系統に属していて、ドールからジャッカルやオオカミ、コヨーテ、そしてイエイヌたちが派生していったと考えられています。

ですので、オオカミや犬の大元のような系統という感じですね。

生息地はロシア南東部から、中東部にかけてと、比較的幅広く分布しており、その生息地によりいくつかの亜種に分かれております。

食性は犬やオオカミと同じく、動物食傾向の強い雑食。

獲物に関しては昆虫のような小さな生き物から、ガウルと呼ばれる大型のウシ科の仲間まで、幅広い種類の動物たちが狩りの対象となっており、また生きた獲物から死骸まで、その食カテゴリも様々です。

時には大規模な群れに成長

オオカミや犬の仲間の例にもれず、ドールも群れを成す社会性動物で、普段は5頭ほど。多くても10頭余りの比較的小規模な群れで生活しておりますが、大きな獲物を狩る時には、鳴き声を上げ、あたりに散らばっている群れを集結させて、

時には40頭を超える大規模な群れを形成することもあります。

時にはトラやヒョウも凌駕

ロシアやインドなどはトラやヒョウの生息地としても知られており、こういった大型ネコ科動物はドールとその獲物を競合するんですね。

もちろん一対一では、体の大きなトラやヒョウに分がありますが、

ドールは数という強みがありますのでそれを生かして、トラやヒョウから時には獲物を奪い取ることもあります。

これは

  • 北米における、グリズリーとオオカミ、
  • アフリカにおける、ライオンやヒョウとリカオン

などの関係性と同じで、場所と種族が変わるだけで、どの地域でも同じような関係性のもと、食物連鎖が成り立っているといえます。

生息地広しといえど

ドールはその生息地はかなり広範囲に及び、一見すると、種として順風満帆な営みを形成しているイメージが付きそうですが、その生息数は減少の一途をたどっており、現在は絶滅危惧種に指定されております。IUCN(国際自然保護連合)が定めるドールにおけるレッドリストは以下のようになります。

ご覧のようにかなり危うい状況といえます。主な原因は、生息地の破壊や人間との生活環境の競合による駆除になり、それに疫病(ジステンパーや狂犬病、疥癬など)が生息数の減少に拍車をかけている状況になります。

このように広い縄張りを持ち、広範囲で移動する動物たちには、

まとまった面積の生活の場が必要になり、しっかりとその生息環境を保全することが、まずの生息数の減少を食い止める第一歩になるのではないかと思う次第でございます。

最後に

いかがだったでしょう。今回は、犬の仲間であるドールという動物についてご紹介させていただきました。疫病はまだしも、人が原因になることの生息数は何としても防いでいきたいところでありますよね。こちらのドールの認知度が高まり、保全活動に加速エンジンがかかることを期待しつつ、今回はこれにてとさせていただきます。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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