えたばりゅコラム

日本が国際捕鯨委員会(IWC)脱退する方針を固める あなたはどう思います?

こんにちは(^^♪えたばりゅです。

先日、日本が商業捕鯨を再開することを目的として、国際捕鯨委員会(IWC)を脱退する方針を固めて大きなニュースになりました。

今回はそのことに触れてみようと思います。

では、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

日本、国際捕鯨委員会(IWC)脱退の可能性 国際社会との関係は

まず、国際捕鯨委員会というもののご説明をサクッとさせていただくと、国際捕鯨員会は通称IWC(International Whaling Commission)と呼ばれており、1948年に設立後、クジラという水産資源を持続的に享受するために活動を行っている機関になります。

現在89か国の国が参加しており、日本も1951年に加入。

以後、それに付随し、自国の商業捕鯨を行ってきました。

しかしながら、一部のクジラの絶滅が危惧されていることから、商業捕鯨の一時停止をIWCが決定。日本は異議申し立てを行いましたが、調査捕鯨はその対象外になることなどを踏まえ、異議申し立てを取り下げ。

現在は事実上、クジラ肉の流通は南極などの調査捕鯨とノルウェー、アイスランドなど捕鯨国の輸入などで賄われている状態です。

調査捕鯨とは

調査捕鯨とは、クジラの生態や生息数などを調べるための捕鯨のことになります。

調査捕鯨の対象となっているクジラは

  • ミンククジラ
  • ニタリクジラ
  • ナガスクジラ
  • イワシクジラ

などといった種類。どのクジラも、調査捕鯨の副産物として現在流通しているクジラですね。

日本は商業捕鯨を再開するための科学的根拠を集めるため、絶滅に瀕しているクジラ、そうでないクジラを調査捕鯨によって科学的に明確にし、絶滅に瀕していないクジラに関しては、商業捕鯨の再開をIWCに訴えてきました。

しかしながら、IWCには捕鯨自体を反対とする諸外国の加入も多く、そういった国々との意見と日本の意見は真っ向から対立。

ゆえに、商業捕鯨再開については足踏み状態が続いておりました。

が、今回の脱退が年内に正式発表されれば、日本は来年から商業捕鯨を再開する可能性があります。

商業捕鯨が再開されることによる懸念点

これはやはり、クジラ保護国との関係性の悪化などがあげられるのではないでしょうか。

日本やノルウェー、アイスランドなどの捕鯨推進国が存在する一方で捕鯨自体に反対し、クジラを保護対象として捉えるニュージーランド、オーストラリア、ブラジル、スイスなどの反捕鯨諸国も当然ながら存在します。

今回の日本のIWC脱退が公式なものとして決定されてしまうと、そういった国々との関係に亀裂が入る可能性があります。

「クジラだけの問題で国際関係にひびが入るかね。」

と思われる方もおられるかもしれませんが、国と国との関係も、やはり人間同士の関係が大きくなったようなもの。

現在は良好な間柄でも、その関係性にひずみが生じるのはこういった主張の食い違いから生じることもあります。

捕鯨が反対される理由

そもそも、世界中ではクジラに限らず、様々な動物たちが私たちの糧となってくれていることは事実。

その中で、なぜクジラだけがこのように取りざたされるのか。その理由について考えてみました。

クジラ保護に関する精神的理由

クジラは知能も高く、仲間とのコミュニケーションも行うことといった性質。そして、その大きく優雅な姿。

それに加え、コミュニケーションに用いられるその声は「歌声」と称され、多くの人たちを魅了しております。

そういったことなどから存在し自体が神聖視されていることもあり、そのような神聖な生き物を糧とするのは横暴である。

といった意見があります。

そして、日本はクジラの仲間、イルカも糧としている事実があります。イルカは私たち日本人から見ても一般的に「可愛い」と答える方が多い動物。

そして、イルカは水生生物の中でも、とりわけ知能が高く、種自体の言語が存在する。という説もあるほどの動物。

そういった生き物を食べる

といったことが、諸外国から見ると野蛮に映っていることも考えられます。

クジラ保護に関する経済的理由

クジラは、その大きく優雅な姿自体が経済的需要を生むこともあります。

その代表的な例が「ホエールウオッチング」

地球上で最大クラスのその体躯、そして穏やかなその性質は、見る者を魅了し、「クジラを見て人生観が変わった」などとおっしゃる方もおります。

事実、ホエールウオッチングは経済効果としてもかなり需要があり、ホエールウオッチング事業で年間約260億円もの経済効果が生じている国もあります。

そのような経済効果を生む生き物を食べるために獲られてはたまったものではない。という意見ですね。

そういった諸外国の意見に対し、日本の主張は、

クジラ食は日本伝統の文化であり、どのような糧を得るかは諸外国に意見されるものではない。

それに商業捕鯨を行うのは、日本領海において絶滅に瀕していないクジラのみ行うので、種を駆逐するものではない。

という感じです。

まぁ、確かにもっともな意見だと思うのですが、果たしてクジラ食はそんなに意固地になるような伝統的文化なのでしょうか。

クジラ食は日本の伝統的文化なのか

これは個人的には、確かにそうかなと思います。

日本は周りを海に囲まれた島国ですので、古来より淡白源を海の生き物で賄ってきました。ですので、魚や貝などと同じく、海に住むクジラ類が古代日本人の糧となっていたことは容易に推測できます。

事実、日本では、縄文時代からすでに捕鯨が行われていた証拠が貝塚から出土しており、こう考えると、クジラ食が伝統的日本文化というのは否めない事実でありますよね。文化というのは価値観も含みますし。

でも、他の諸外国の領海にまで出向き、その文化を貫くほどのものではないと思うわけでございます。

日本では、戦後確かにクジラに関する需要は拡大しました。しかしながら、それは戦後で食べるものがなくなり、高価であった牛肉などの代用としてクジラ肉が選定された理由があります。

現在は、オーストラリア、アメリカ等から牛肉、カナダなどから豚肉、ブラジルなどから鶏肉が安価で輸入しており、牛や豚、鶏などが現在私たちの主な蛋白源として、その命を提供してくれております。

つまり、捕獲数次第で、価格が高騰したり、ひいては絶滅により、食べることすらできなくなるクジラたちに頼る必要な無くなっているといえます。

それに付随するかのように、現在の日本国民一人当たりのクジラ肉の年間消費量は、ほんの数十グラムにとどまっており、一位の鶏の約13kg(2016年)に比べるとその差は歴然としております。

そして、今と昔と違う点は日本はじめ、世界がグローバル化しており、国交、外交などを優良に保つためには、自国の持つイメージはかなり大切な要素といえると思います。

ですので、クジラ食を日本の伝統文化として、これからも継続していくのであれば、現在の主張を曲げず、日本領海においてのみ。さらに絶滅が心配されていない種類にとどめる。

といったことが大切なのではないかなと考える次第でございます。

最後に

いかがだったでしょう。今回は久しぶりに「 日本が国際捕鯨委員会(IWC)脱退の可能性 」という、時事ニュースについて触れてみました。

私は、動物寄りにモノを考える人間ではありますが、生きるためには他の命を犠牲にして食べないといけないということは分かっているつもりですし、生きていくに必要な栄養素に蛋白源が重要な役割を占めていることも理解しているつもりであります。

重要なのは、野菜、果物(植物)であれ、動物であれ、糧となってくれた命を無駄にせず、必要以上に獲(摂)ったりしないということ。

ですので、クジラを食べること自体、真っ向から反対。というわけではありませんが、

  • 国際的にイメージがかなりよくないこと
  • 現在クジラにおいての国内の需要がほとんどなくなってきているということ

などを加味すると、クジラ食を貫くというのはあまり良い選択肢ではないのかなと思う次第であります。

また、クジラを食料源として生業にしている人もいれば、日本でもホエールウオッチングで生計を立てている人がいることもおります。

そういった方々の意見を聞くと、捕鯨に関しても、また違った意見が出るのではないでしょうか。

それに、クジラの生息数が回復しているという、科学的根拠がなされたのであれば、それをもう少し透明化する必要もあるのではないかなと思います。

こういった現実を考えると難しい問題ですよね。この問題、あなたはどうお考えでしょうか?

また良ければ、お考えなど頂けると幸いです。では、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます(^^♪

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