こんにちは。えたばりゅです。
今回は、あるネコ科の動物にスポットを当てたいと思います。
そのネコ科動物の名はスナドリネコ。超有名選手である、ライオンやトラ、ヒョウ、チーターなどといったネコ科動物に比べるとその知名度は低いですが、このスナドリネコ、他のどのネコ科動物も持っていない驚愕の武器を持っているんです。
そのあたりも踏まえて、可愛さ溢れ、それでいてカッコいい、スナドリネコが持つ魅力をタップリ、ネップリご紹介させていただきますので、是非ゼヒ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
魚食民族スナドリネコ 超レアな武器を兼ね備えたネコ界の隠れスーパースター
ネコ科動物といえば、やはり生粋のプレデター。どの種類のネコ科動物たちも狩りに特化された見事で美しい体つきをしていますよね。
そんな中でも、ネコ科動物の多くは自らが標的とする獲物をより効率よく仕留めるため、また、生き残る為、各々でその武器を特化させてきました。例えば、
- 陸上動物の中では、最速を誇るチーターの疾走力と爆発的加速力
- 自分よりも巨大で強大な獲物を狩るためのライオンの群れの力
- 飛んでいる鳥をも叩き落とす、カラカルやサーバルの強靭な脚力
- 樹上の獲物を自在に動き回るために進化した、ウンピョウやマーゲイの反転する後肢
などなど。他にもトラやジャガーは自らの生息環境に見事に適応し、水を恐れない性質を手に入れて、水棲で強力な捕食者でもある、ワニやアナコンダなども自らの獲物の範囲内としております。
このように、ネコ科動物たちは独自の能力を発揮して、その狩りの確実性をより高めておりますが、今回ご紹介するスナドリネコもそんな独自の、もっと言えばネコ科でも唯一の武器を兼ね備えたスーパーキャットなんですね。
では、スナドリネコの魅力に迫っていきましょう。
スナドリネコ 実はその必殺能力は名前に表れていた!
まず、スナドリネコの紹介を軽くご紹介させていただくと、体長は、約0.7~1mほどのネコ科動物で、インド西部、中国南部、スリランカ、インドネシアにかけて生息しており、主に湿地帯の沼地やマングローブ河川を好んで生活の場としております。
分類としては、ベンガルネコ属に属するので、日本に生息するイリオモテヤマネコやツシマヤマネコの近縁種で親戚のようなもの。
画像を見る限り、ちょっと耳が小さめですが、大きめの可愛いニャンコって感じですよね。
実は、もう名前からしてそのスナドリネコの非常に珍しい特性が現れてるんです。
スナドリネコの「スナドリ」とは・・・
「スナドリ」っていうと、なんか「砂取り」や「砂鳥」とかをイメージして、地面に生息する鳥や獲物を狩るのかなって思ってしまいますが、実はこの「すなどり」には全く違う意味がありまして。それは、まずスナドリネコの英名にヒントが隠されているんです。
スナドリネコの英名は「Fishing cat」すなわち、釣りをするネコ。そして和名も漢字に差し替えると「漁猫」になるんです。
「漁」という漢字は、「りょう」というように読むのが一般的ですが、そのほかに「漁り(いさり)」と読まれることもあり(有名どころで漁火『いさりび』)そのほか、漁る(すなどる)と呼んだりするんですね。
ちなみに「すなどる」の意味も漁をすると同じ意味になり、つまり、スナドリネコは漁をする猫というわけなんです。
もちろん、スナドリネコが漁師の方のように網や釣竿を使って魚を釣り上げるっていうわけではないんですが、ネズミなども獲るものの、魚を主食としていることがこの名前の由来なんです。
その「漁猫」、「Fishing cat」の名は伊達ではなく、その魚を獲る技術は非常に優れており、魚たちの生活の場である、水の中にも果敢に飛び込んで狩りをします。
そのため、スナドリネコの尾は他のネコ科動物と比べると平たい形状をしており、水中でも推進力を得やすい形状をしております。
ですが、これだけじゃないんです。スナドリネコはネコ科で唯一、あるものを持っているんですね。
漁猫(スナドリネコ)の伝家の宝刀、水かき
いくらスナドリネコが、泳ぎがうまく、瞬発力に優れたネコ科動物といえど、相手は水中そのものがホームは魚たち。
もちろん、水中での動きでは魚に勝つことはできません。
そこで、スナドリネコは、水中でもより効率よく動けるように、指の間に、あるものを装備したんです。
それはなんと水かき。
もちろん補助的なものなので、両生類の水かきのような気合が入っているものではなくて、ほとんど目立たない小さなものではありますが、ネコの仲間に水かきがついているってのは、驚愕すべき進化といえるのではないでしょうか。
スナドリネコはネコ科特有の爆発的瞬発力と集中力に加え、この水かきを使って水中の魚やカエルなどを狩る能力をより高めているというわけなんです。
また、スナドリネコの爪はチーターと同じく、常に出しっぱなしの状態なんです。もしかしたら、爪の保護より、魚を狩るために出し入れさせる時間短縮を優先させたのかもしれませんね。
ちなみにこちら、スナドリネコが水中での見事すぎる狩りの様子が動画にて紹介されているので、良ければご覧になってみて下さい。
これが、ネコ科きってのスイマーといった理由なんですよ。
こちら、漁師スナドリネコの親子が狩りをする様子。
いかがでしょう。お子様、魚の代わりにゲットするものが可愛すぎるでしょ。ナイスなオチって感じですよね。それに対し、お母さんはさすがといったところ。
もしかしたら、狩りの授業の真っ最中なのかも。
この子供もいつかはお母さんのように立派なハンターに成長するんでしょうね。
最後に
いかがだったでしょう。今回は、ネコ界のもっと評価されるべき的な隠れた実力者、スナドリネコの魅力をご紹介させていただきました。同じく魚食文化を発達させてきた私たち日本人としては、なんか親近感MAXですよね。
いや~・・・それにしても、ささやかとはいえ、水かきを有しているのは、その環境と獲物に適応した、見事な能力。
ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。