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【地球最南端のクマ】メガネグマは史上最大、最強のクマの血筋を脈々と受け継いでいた!

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、メガネグマというクマの仲間にスポットを当ててその魅力に迫っていきたいと思います。実はメガネグマは太古に生息していた、史上最大と名高いクマの親戚でもあるんですね。そのあたりも触れつつ、メガネグマの生態に迫っていきたいと思います。

ではでは、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

地球最南端のクマ メガネグマは地上最大のクマの血筋を受け継いでいた!

まず、メガネグマのご紹介を軽くさせていただくと、英名を「Spectacled bear」、もしくは「Andean bear」、学名を「Tremarctos ornatus」という、クマ科メガネグマ属に属するクマの仲間で、英名と同じく、アンデスグマという別名で呼ばれたりもします。クマとしては、中型ほどの部類に入りますが、オスとメスではその体格差がかなり顕著な種類で、オスが約2m、体重は約150kg、その一方メスは体長は約1.2m、体重は約50kgとかなり差があるんですね。

生息地は南米のアンデス山脈を中心に、標高4000m以上の高地の森林地帯を好んで生活の場としており、南米生息のクマということで、クマの仲間では最南端に生息する種で、マレーシアなど、東南アジアに生息しているマレーグマと同じく、冬眠しないクマとして知られています。

冬眠しない詳しい理由はこちらのブログで解説していますので、良ければ合わせてご講読いただけると幸いです。

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食性は他のクマの仲間と同じく、雑食性ですが、普段は植物性のものを摂取することが多く、果実や木の実、木の葉などを食べて生活しております。ただ、雑食ですので、他の生き物を食べることもあり、昆虫などの小さい生き物から、時には牛のような大きな獲物も捕食することがあるんです。

メガネグマのトレードマーク 超個性的なお顔

そして、メガネグマの何と言ってもの特徴はやはりこのお顔の模様ではないでしょうか。この模様は成獣、幼獣問わずあって、個体によって、その模様の形状は違うのですが、なかには目を覆うようにこの白い模様があって、それがまるでメガネをかけているように見えることが、メガネグマの名前の由来なんですね。

先ほどご紹介した通り、英語でもメガネグマは「Spectacled bear(眼鏡をかけたクマ)」と呼ばれているので、やはりこのお顔の模様がメガネグマのトレードマークになっているといえそうです。日本に生息している、ツキノワグマの首の三日月型の模様のような感じですね。

でもこんな感じで、白い模様がほとんど目立たない個体や

逆にこんな感じで、眼鏡どころか顔中がもう真っ白な個体もいたりするんです。結構バリエーション豊かでしょ。

こちらが小熊たち。やっぱ可愛いですよね。

このように、メガネグマは現代でこそ、クマとしては小柄でその性格も比較的おとなしいとされていますが、古代には現代のメガネグマとは全く違う大きさ、性格を持っていたメガネグマがいたんです。

太古に生息した、史上最大、最強と名高いクマ、ショートフェイスベア

今でこそ、南米のアンデス山脈の高地地帯に居を構えるメガネグマですが、氷河期時代には北米大陸にかけて、かなり広くその仲間が暮らしていました。その仲間の一つが、史上最大と名高いショートフェイスベア。

ショートフェイスベアは更新世という氷河時代に生息していたクマの仲間で、現代の北米大陸を中心に生息していました。メガネグマと近縁種ということもあり、その顔には現代のメガネグマと同じような模様がある復元想像図で表されることが多いですが、その体格や性格は現代のメガネグマとは全然違うものだったんですね。

ショートフェイスベアはその四肢もかなり長く、体も巨大で、四本の足が地に着いた状態ですら、その体高が約180cmもあり、直立すると、なんと3.5mにも達したと考えられているんですね。なので、四つん這いの状態でも、身長1.8mほどの人と同じ目線だったんですね。。。

デカすぎるw

また、その性格も現代のメガネグマとは違い、非常に攻撃的で肉食傾向が強かったと考えられており、馬や鹿などの他、当時生息していた、巨大なメガテリウムという地上性のナマケモノを捕食していたと考えられているんです。

そして、このような大きさだったので、当時食物連鎖の覇を競っていた、サーベルタイガーやダイアウルフと獲物をめぐっての争いになっても、ショートフェイスベアがその獲物を獲得することが多かったと考えられています。

こちら、そんなショートフェイスベアが狩りをする様子を復元した想像動画。

いや~・・・すごいですよね。

冒頭に出てくる左側のクマが、おそらく現代のグリズリーなんで、その巨大さもよくわかる感じです。このように栄華を極めたショートフェイスベアですが、刻々と変わりゆく進化に淘汰されるように、今から約1万年前に絶滅してしまったんですね。

ただ、メガネグマも時には牛をも打ち倒す実力の持ち主。その系統は現代に生息している、メガネグマに立派に受け継がれているといえますよね。

最後に

いかがだったでしょう。今回は、クマの仲間では最南端に生息し、その顔の模様が超特徴的なメガネグマというクマの魅力に迫ってみました。それにしても、現代では小柄なクマの仲間である、メガネグマは史上最大と考えられているショートフェイスベアと近縁っていうのは本当にオドロキだったのではないでしょうか。

近縁種なのに、性格も大きさも全く違うというのも、またその奥深さを感じてしまいます。

いや~・・・種の系統って、本当に奥が深いものですよね。そんな史上最大のクマの系統脈々と受け継ぐメガネグマも現代では、絶滅が心配されていてIUCNが定めるレッドリストでは、VU(絶滅危惧 Ⅱ類)に分類されています。

血筋が絶えることがないよう、絶賛応援していかねばですよね。ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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