魅惑の野生動物たち

もふもふ、そしてモフモフ!ウォンバット 「可愛い」代表に隠されたヒミツ5選

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、オーストラリアに生息するモフモフ動物の代表的存在ともいえるウォンバットにスポットを当ててその魅力などをご紹介したいと思います。まさにモフモフがそのまま歩いているようなフォルムで超絶人気の癒し系動物なんですが、そのウラで実は隠された超意外なヒミツもありまして、ウォンバットの魅力とその隠されたヒミツも厳選して5つほどご紹介しようと思います。

ではでは、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

自然界の歩くモフモフ!ウォンバットに隠された超意外なヒミツとは!?

では、まずウォンバットのご紹介を軽くさせて頂くと、英名を「Common wombat」もしくは「Coarse-haired wombat」、学名は「Vombatus ursinus」というウォンバット科ウォンバット属に属する哺乳類で、コアラやカンガルーと同じく、有袋類に属するオーストラリアの固有種でございます。

その食性はその見た目通りの可愛いフォルムに違わず草食で、草や木の根などを食べて生活しておりますが、その体は意外と大きく、体長は約1m、体重は大きい個体になると約40kgと大型犬ほどのデカさを誇るんです。

このような大きさに加え、全体的にずんぐりむっくりの丸っこい体型なので、まさにモフモフが歩いているような感じで、自然界のモフモフ代表格ともいえるパンダやコアラに引けを取らない人気を博している動物なんです。

そんなモフモフウォンバットなんですが、実は隠された超意外なヒミツもあったりするんですね。

ウォンバットの隠されたヒミツ1.コアラと近縁種

有袋類で可愛さで人気といえば、やはりコアラをイメージされる方が多いかもですが、実はウォンバットとコアラは比較的近い分類系統に属していて、コアラはコアラ科コアラ属、ウォンバットは先ほどご紹介した通り、ウォンバット科ウォンバット属に属しているんですが、その上階層では同じ分類に属していて、ウォンバット型亜目という系統に属しているんです。

コアラは樹上生活、ウォンバットは地上生活で、巣穴は地中とその生活環境も結構違っているんですが、分類的には比較的近い種なんです。

こうやって並べて比較してみると、そう言えばなんとなく似ている感じもしますよね。

ウォンバットの隠されたヒミツ2.意外と俊足

ずんぐりむっくりの丸っこい体型に短い足。おおよそ、足が速いイメージは湧かないウォンバットですが、意外と俊足で、40km/hほどの速さで走ることができるんですね。ウォンバットが生息している地域にはディンゴやタスマニアデビルといった捕食動物もいて、空にはイヌワシなどの猛禽類が飛んでおり、彼らの捕食対象にはウォンバットも含まれていて、こういった捕食動物から逃れるため、ある程度の俊足に進化していったと考えられております。

ウォンバットの隠されたヒミツ3.糞が四角い

動物たちの糞はその習性や食性によってその形も様々ですが、ウォンバットの糞はとりわけ変わった形状をしているんですね。その形状は何と四角、立方体に近い形状をしていて、このような形状の糞をするのは、現在のところウォンバットだけなんです。

なんで、四角い糞をするようになったのか、そのあたりはまだ確証はなく研究段階ではあるものの、その代表的な説としては、縄張りを主張するための手段として糞で自身の匂いを残し、縄張りを主張するため、糞が転がりにくい形状となったと考えられております。

ただ、転がりにくくするためというのであれば、わざわざ四角い形状でなくてもいいというのは、他の種の動物たちの糞の形状からしても考えられる通りで、この辺りには新たな説もでてきており、ウォンバットの住む環境と食性、そして腸の働きに由来するという説もありまして、その理由が徐々に明らかになりつつあるんです。この辺りは今後の研究が待ち遠しいところですよね。

NATIONALGEOGRAPHIC日本版 四角いうんちをする ウォンバットの秘密 学会で発表、謎だったサイコロ状の糞の仕組みが解明されつつある

ウォンバットの隠されたヒミツ4.実は3種類いる

ウォンバットといえば、このフォルムが超有名で私たち日本人が普段動物園などで会うことができるこのウォンバットですよね。

でも、実はウォンバットは現生で3種が暮らしていて、私たちがよく知るウォンバットの他、キタケバナウォンバットとミナミケバナウォンバットという種が暮らしているんです。

分類的には

  • ウォンバットはウォンバット科ウォンバット属
  • ケバナウォンバット2種はウォンバット科ケバナウォンバット属

という感じですね。ちなみにウォンバットはヒメウォンバットという別名もあったりして、他の2種のウォンバットと分ける際にヒメウォンバットという名前が使われたりもします。

こちらがケバナウォンバット。ちょっとシュッとしてるっていうか、私たちがよく知るウォンバット(ヒメウォンバット)とは少し違ったフォルムをしているのがお判りいただけるのではないでしょうか。

その面立ちは、少しネコ科やイヌ科の動物たちに近い印象も受けるのではないでしょうか。

絶滅が心配されるケバナウォンバット

ウォンバットもその数は徐々に減少しておりますが、現在のところIUCN(国際自然保護連合)が定めるレッドリストではLC(軽度懸念)にランクされているんですが、ケバナウォンバットの方は両種ともに絶滅が心配されていて、ミナミケバナウォンバットはNT(準絶滅危惧)、そしてキタケバナウォンバットに関しては、それよりもかなり深刻なCR(絶滅危惧 ⅠA類)にランクされていて、その生息場所もオーストラリア大陸の極々限られた一部になってしまっているんです。

こちらキタケバナウォンバットのレッドリストランク。

IUCNが定めるレッドリストに関しての詳しいご紹介はこちら

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ここまで深刻化した要因として考えられているのは、元々少なかったキタケバナウォンバットの個体絶対数に加え、山火事や洪水、干ばつ、開発といったことが原因による生息環境の破壊、人が持ち込んだウサギなどの外来種との競合など、自然的要因に人的要因が更に拍車をかけたと考えられているんですね。

なので、現在キタケバナウォンバットが生息する地域では、捕食動物を防ぐフェンスの設置、火事を未然に防ぐ防火対策の管理、外来種の侵入を防ぐなど、絶滅を食い止めるべく対策が施されています。

キタケバナウォンバットに関しては、なんとか個体数が持ち直すよう、そしてミナミケバナウォンバットやウォンバットもその生息数が危険水準にまで落ち込んでしまわないよう私たちも出来る限りのことをして行かねばですよね。

ウォンバットの隠されたヒミツ5.過去には大型肉食獣の近縁種がいた

今でこそ、モフモフの可愛い代表的存在となっているウォンバットですが、過去に生息していた近縁種の中にはなんと大型肉食獣の近縁種もいたんですね。

その名はティラコレオ(Thylacoleo)。今から約150万年前から5万年前のオーストラリアに生息していた哺乳類で、ティラコ「有袋の」レオ「ライオン」という名前が示す通り、他の動物を捕食する肉食性有袋類で、その体長は最大個体で約1.3m、体重は約160kg以上に達したと考えられております。

アゴのチカラも非常に強く、固い牛の骨さえかみ砕くあのブチハイエナの約2.5倍の強さがあったとされ、このアゴの強さとそこに生えた鋭い歯、そして屈強な前肢と鋭い爪を駆使して当時の中型から大型の動物を捕食して生活していたと考えられているんです。

ウォンバットにこのような屈強かつ、獰猛な捕食動物の近縁種がいたとは超意外ですよね。

最後に

いかがだったでしょう。今回はモフモフ、そしてもふもふな歩くモフモフ。ウォンバットに関してその魅力とその隠されたヒミツを5つ厳選してご紹介してみました。普段のあの可愛いフォルムからはちょっと想像できないような一面もあったりして、ウォンバットの魅力が更に増していただけたのではないでしょうか。とはいえ、ちょっと心配なヒミツもあったのでこれからもあの可愛いずんぐりむっくりな動物が安心して暮らせるよう絶賛応援していかねばですよね。

ではでは、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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