こんにちは。えたばりゅです。
今回は日本近海に生息するクラゲたちの中でも、特に危険とされているクラゲたちを厳選して3種ご紹介しようと思います。クラゲはその漂っている姿が超幻想的で、水族館などでも私たちを癒してくれる存在ですが、実際に遭遇してしまうと、刺されて痛い目に遭うことが多いですよね。
中には、痛い目どころか、万が一刺されると、生死の境をさまようような強烈な毒を持ったクラゲもいます。この「日本の危険生物カテゴリ」の記事では、そんなクラゲたちをはじめ、日本の危険生物たちを紹介し、お互いののために、接触をできる限り避けるにはどのようにすれば良いのか、万一刺されたり咬まれたりした時にはどうすればいいのか、などの対処法をご紹介させていただきたいと思います。
中には、対処が遅れると命に危険が及ぶような、猛毒を持つ動物たちや、人のチカラなど到底及ばないようなパワーを持っている動物たちも日本には生息しております。このコーナーではそういった危険で警戒すべき動物たちにスポットを当ててご紹介させていただき、動物、人、お互いの安全のために極力遭遇を防ぐための方法などをご紹介したいと思います。
ではでは、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
刺されると超危険!日本に生息するキケンなクラゲ厳選3種!
クラゲ、英名は Jelly Fish 英名に関しては結構ご存知の方が多いのではないでしょうか。あんまりそのイメージは薄いかもしれませんが、クラゲも立派な動物。その分類は刺胞動物に属し、海水や淡水で浮遊遊泳をするような動物を一般にクラゲといいます。
ちなみに、コリコリとした食感が楽しめるキクラゲはクラゲのような食感でそういう風に名付けられておりますが、キノコの仲間でクラゲではないんです。
刺胞動物という分類で大体の予想はついておられると思うのですが、クラゲは刺すことで有名な動物で、刺されても全く気付かない無感のものから、強烈な毒を伴い、刺されると生死にかかわる種も存在します。
因みにこのクラゲ。いろんな種類が世界各国に存在しており、ただ海中を漂ってるだけかというと、大間違い。その触手の長さを合わせると30m以上にもなるもの(キタユウレイクラゲ)や、なんとなんと不死のものまで存在するる超奥が深い生き物なんです。
不老不死のスーパージェリーフィッシュさんはベニクラゲという御仁。こちらについては、スーパー長寿な野生動物たちをご紹介している「ご長寿野生動物ベスト5!長寿っていうか死なない動物がいる! 」の記事で他のご長寿な動物たちと併せてご紹介しておりますので、ご興味があれば是非合わせてご覧ください。
そんな未知のポテンシャルを秘めているクラゲたち、海水浴の時にはちょっと時期が遅くなるとクラゲに刺されたりするんですが、全国の海水浴客をオラオラしているクラゲ。そんななかでも日本近海に主に生息しているクラゲで特に注意が必要な主なクラゲをご紹介しようと思います。
日本近海に生息するキケンなクラゲ1.アンドンクラゲ
アンドンクラゲ(英語名:box jellyfish、学名:Carybdea brevipedalia)は体長約20cmほどのクラゲで、日本各地に生息しております。おおよそ、夏ごろによく見られお盆を過ぎたころに多く見られるクラゲで、よくお盆を過ぎたあたりで海水浴中にクラゲに刺されたという話を聞きますが、そういった場合、大体このクラゲであることが多いです。
通称「電気クラゲ」ともいわれ、刺されると、まるで感電したかのような痛みを伴い、ご経験がある方はご存知だと思いますが、痛みの具合はけっこうな激痛レベル。刺されてしまうと、刺されたところに沿って、触手の後がビッチリ残るミミズ腫れができてしまいます。8月に入ったころから徐々に増え始め、お盆を過ぎると結構な数のアンドンクラゲが漂っており、厄介なことに、ほぼ透明色なので非常に見分けがつ付きにくいんですよね。ですので、お盆を過ぎたあたりからは、泳ぐのを避けた方が無難といえます。
刺された時の対処法
刺されたら、患部を冷やしできるだけ早くに病院へと直行しましょう。俗にクラゲに刺されると酢をかけるとよいとされておりますが、このアンドンクラゲには確かに酢を患部にかけるのは応急処置になりますが、それがもしカツオノエボシなどの別種のクラゲ(カツオノエボシの毒性はアンドンクラゲよりも強烈)だった場合、酢は効力がないどころか、事態を悪化させる可能性があります。
また、そもそもクラゲに備えて用意周到にお酢を準備して海水浴に臨む方はあまりいらっしゃらないと思いますので、クラゲのスペシャリストで見ただけでクラゲの種類がわかるというような方以外はお酢はかけない方がよいかなと思います。
日本近海に生息するキケンなクラゲ2.カツオノエボシ
こちらは、砂浜に打ち上げられたカツオノエボシ。このようになっていても、毒性は健在です。きれいですが絶対に触らないようにしましょう。
上記でお名前が挙がったので、こちらカツオノエボシ。カツオノエボシ(英語名:Portuguese Man O' War、学名:Physalia physalis)は主に本州から南の太平洋沿岸に生息しているクラゲで、こちらもアンドンクラゲと同じく、電気クラゲとして恐れられているクラゲです。
こちらのカツオノエボシの最大の特徴は一個体ではなく、多数の生命体が集まってその形状を形作っています。その生態はまだまだ分かっていないことが多いですが、プロゾイドという1つの生命体が、その成長過程でなんと複数の生命体に分化していき、カツオノエボシという種を形成しているんですね。この間こちらの記事をお読みいただいた方がコメントでご指摘いただいたのですが、なんとカツオノエボシを形作っている生命体はオスとメスもいるのだとか。
このあたりは本当に生命の神秘を感じずにはいられないですよね。
そしてもう一つ驚くべきはその職種の長さ。これは時に10mにもなり、微小生物の集合体ですので、時にはそれをはるかに凌駕する長さになることもあります。また、その体の色とも相まって、海では目視の確認が非常に難しく、刺されると稀に命に関わる強烈な毒を有することから、上記のアンドンクラゲよりも警戒すべきクラゲといえます。
特にこのカツオノエボシに以前刺されたことがあれば、再度刺されるとハチに刺されたときと同じく、アナフィラキシーショックを起こす危険性がありますので、特に注意が必要といえます。
カツオノエボシに刺された時の対処法
まず、患部を海水で洗い流し、刺さった針をタオルなどで取り除きます。しっかりと取り除いたのが確認できれば、その後、患部を少し熱めのお湯に浸しながら、もしくは逆に、氷水で冷やしながら、できるだけ早く病院の処置をしてもらうようにしてください。先で、患部を洗い流す手段として海水を強調したのには、真水で洗い流すとその刺激から、絡みついた触手からさらに刺胞が飛び出ますので、絶対に真水では洗わないようにしていただけましたらと思います。
日本近海に生息するキケンなクラゲ3.ハブクラゲ
ハブクラゲ(英語名:box jellyfish、学名:Chironex yamaguchii)はその名のごとく、ハブのごとき強烈な毒を有するクラゲで、生息地も、ヘビのハブと同じく沖縄の近海に生息しております。
触手の長さは1m以上にもなることが多く、体の色も他の多くのクラゲと同じく、ほぼ透明色なので、一見するといるのかいないのか分からないところも危険要素。沖縄近海のクラゲですので、ほかの地域での海水浴などでは遭遇するリスクはあまりありませんが、沖縄では最新の注意が必要なクラゲといえます。
学名の「Chironex(キロネックス)」の部分でピンときたかもですが、そうなんです。このハブクラゲは、あのオーストラリアに生息している殺人クラゲ、キロネックスの超近縁種。
刺されると、時間とともに皮膚組織の壊死が始まり、ひどい場合は意識障害を引き起こします。沖縄での主要な海水浴場ではこのハブクラゲを入り込ませないためのサメ除けネットならぬ、ハブクラゲ除けネットが設置されているほど。裏を返せば、ネットを張り侵入を防がなければならないほどに注意しなければならない種のクラゲといえます。・・・まちがっても、その外に出ないように・・・。
近縁種キロネックスの恐ろしさはこちらの記事でネップリ、タップリご紹介しておりますので、もしよろしければこちらの記事も合わせてご覧ください。
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刺された時の対処法
こちらは、最初にご紹介したのアンドンクラゲとも近い種ですので、お酢が効力を発揮し、刺胞の活動を抑制してくれます。お酢で洗い患部の刺胞や触手をタオルなどで取り除き、患部を冷やしながら病院へ一刻も早く直行してください。
・・・沖縄で海のレジャーを楽しむ際は、万一のためにお酢を用意しておいた方がよさそうですね。
最後に
いかがだったでしょう。日本近海に住むクラゲで注意が必要なクラゲをご紹介させていただきました。・・・とはいっても、種類判別するのは超難しいですよね。
アンドンやらカツオやらハブとか言われても、僭越ながら、私も今回ご紹介したクラゲたちを発見することができても、カツオノエボシ以外はその種類を見分ける自信はありません。
ですので、クラゲが出そうな時期、防護対策が施されていない場所などでの遊泳などはしない方が無難といえますよね。さらに、海外では日本のこれらの種も足元にも及ばないような強烈な毒を持っているクラゲもおります。海外などで海水浴を楽しむ際には、しっかりと、その地域に住む動物たちのことも頭にインプットしてから海水浴を楽しみたいものです。
これからの時期、海でのレジャーに出かける機会は多くなるかと思いますので、特に注意したいものですよね。しかしながら、海も彼らの貴重な住処。入る際は出来るだけ注意を払い、また出来るだけ生息地を汚さないように私たちも注意していかなければと思います。
そして自然でのレジャーは、そこに生息している可能性がある危険動物たちのことも予備知識として頭に入れておいていただくとよいかと思います。ではでは、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
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