こんにちは。えたばりゅです。
今回は、よく見間違えられてしまうアシカ・トド・オットセイとアザラシ、セイウチの違いについてバッチリ解説したいと思います。
こちらの記事を読み終える頃には、その紛らわしかったそれぞれの違いもバッチリ分かるようになりますので、是非ゼヒ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
アシカ・オットセイ・トド・アザラシ・セイウチ その違いをバッチリ分かりやすく解説!
動物園や水族館などでも、よく見かける、アザラシ・アシカ・トド・セイウチ・オットセイ。その知能も高く、エサを見事にキャッチしたり、芸を披露したりして、私たちを楽しませてくれているひょうきん者であり、人気者です。
でも、同じ鰭脚類ということもあり、結構この辺りは混同されたりするんですよね。しかし、よく見ると外見上にも結構な違いがありましてですね。では、早速それぞれの違いについて、見ていきましょう。
まずは、アシカ系3種の違いから。
トド アシカ科の中では最大種
トドはアシカ科トド属に属する鰭脚類(ききゃくるい)で、アシカ科の鰭脚類では最大の種類になり、体長はオスで約3m。その体重は時に約1tにも及ぶときもあります。
生息地は北太平洋地域の沿岸部、オホーツク海、日本海、ベーリング海など。トドは日本でも北海道でその姿を見ることができます。
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アシカ アシカ科の代表的立ち位置
アシカはアシカ科アシカ属に属する鰭脚類の一種で、
- カリフォルニアアシカ
- ガラパゴスアシカ
の2亜種が生息しております。日本でも、かつては二ホンアシカという種類が生息しておりましたが、こちらは残念ながら絶滅してしまいました。体長はオスで約2.5mになります。
ちなみに、アシカという名前がついている鰭脚類にはニュージーランドアシカとオーストラリアアシカという種類がいるのですが、外見はアシカに酷似しているものの、カリフォルニアアシカ、ガラパゴスアシカとは少し違う系統になります。
オットセイ アシカ科の中では一番小柄
オットセイはアシカ科に属する鰭脚類の一種で、アシカ科の中では一番小柄な種で、キタオットセイの仲間とミナミオットセイの仲間がおり、生息地はキタオットセイは北太平洋。ミナミオットセイはオーストラリア南部沿岸と南アフリカ沿岸になります。
このうち、キタオットセイは千葉県沖でもまれにみることができ、定住ではないものの、稀に東北地方や北海道、日本海沿岸にも迷泳してくることが分かっております。
・・・いかがでしょう。トドにアシカに、オットセイよく似てるでしょ。この3種が特によく混同されるんですよ。それもそのはずでして、この3種はいわば親戚のようなもの。一番外見的に違うのがそれぞれの大きさ。
大きさを日本犬で例えるなら、
- トド→秋田犬
- アシカ→紀州犬
- オットセイ→柴犬
といったところ。なかなかその見た目で特定するのは難しく、区別するには目が慣れる必要があるかと思います。
一番ごついのがトド
中間がアシカ
一番線が細いのがオットセイ
と覚えていただけましたらと思います。
けっこう見分けが難しいダークフォース オタリア
・・・と、ここまでは比較的その判別がやさしいのですが、判別が難しいのが南アメリカに生息しているオタリアという鰭脚類。
オタリアはアシカ科オタリア属に属していて、アシカ科に代表される4種目の動物なんですが、この4種の中ではけっこう性的二形性の幅が大きい種なんですね。雄雌ともに大きさはアシカとよく似ているんですが、オスはかなり首が太く頭部も大きめで、がっしりした印象。アシカ科の仲間は英語では「Sea lion」と呼ばれていたりするんですが、オタリアはまさにその名にふさわしい名前と言えます。雄の首の太さはオスライオンのタテガミを彷彿とさせますしね。
このようにオスに関しては、他の3種と見分けるのはそんなに難しくないんですが、メスに関してはアシカと本当によく似ていて、両者を隣り合わせるとその判別はけっこう難しいといえます。
アザラシ
アザラシはアザラシ科に属する鰭脚類の総称になります。
鰭脚類としては種類が一番多く、約19種の仲間が世界中に生息していて、日本でもそのいくつかの種類が目にすることができ、タマちゃんをはじめ、稀に関東近海まで迷って南下してくる個体もおります。
大きさも様々で、ワモンアザラシ約1.2mほどの種からミナミゾウアザラシのような6.5mもの大きさに達する種まで様々です。
セイウチ
セイウチはセイウチ科セイウチ属に属する鰭脚類で、体長は約3.5m。
体重は最大で1.2tにも成長します。
最大の特徴はこの長く大きな犬歯で、これはオス同士の闘争や海中の貝などを掘り起こす際に使用されたりします。
生息地は現在北極圏を残すのみとなっております。
セイウチにとっての天敵はホッキョクグマやシャチなどですが、セイウチはホッキョクグマにとってもリスクも伴う相手で、ホッキョクグマが普段セイウチを襲うことはあまりありません。
ちなみにこのセイウチのトレードマークともいうべき、牙がない個体もおりまして、その場合は、髭が思いっ切り生えていれば、多ければセイウチだと思っていただければいいかと思います。
いかがでしょう。アシカ、トド、オットセイはともかくとして、
- アシカ科の3種
- アザラシ
- セイウチ
に限れば、見た目においても、その違いが何となくお分かりいただけるのではないでしょうか。では、いよいよアシカ科の3種とアザラシ、そしてセイウチにおいての、それぞれの身体的違いについて触れてみたいと思います。
アシカ系3種、アザラシ、セイウチ その身体的違いはココだ
では早速その身体的特徴について触れていきましょう。
違い1.「歩く」か「這う」か
まず、一番明確な違いは、陸上で移動している姿。
アシカやオットセイなど、アシカ科の鰭脚類とセイウチに関しては前肢が発達しておりますので、前肢で体を持ち上げ「歩く」ことができます。
アザラシは前肢よりも後肢が発達しておりますので、前肢では体を持ち上げることができず、陸上では「這う」という形で移動します。ですので、
陸上での移動時、
- 「歩く」のがアシカとセイウチ
- 「這う」のがアザラシ
ということになります。
そして、もう一つ。種類を見分けることにおいて、大きな違いがある場所があるんです。
ちなみに陸上ではアシカ科の仲間のほうが移動力には優れているものの、方や水中により適応しているのはアザラシと言え、セイウチやアシカの仲間は前肢を主に動かして泳ぐ一方、アザラシの仲間は体を左右にくねらせながら泳ぐ泳ぎ方をしていて、アザラシの泳ぎ方のほうがエネルギー効率もよく、長い距離を泳ぐことができると考えられております。セイウチは平常時は前肢を動かして泳ぎながら、非常時などでは後肢を左右に振り泳ぐ姿が確認されておりますね。
違い2.耳たぶがあるかないか
次に大きな特徴としては、耳たぶの存在。
アシカ科の鰭脚類は耳たぶがあります。
それに対し、アザラシとセイウチには耳たぶが存在しません。
いわばアザラシとセイウチは耳の穴が開いているだけ。ということになります。ですので、
- 耳たぶがあるのが、アシカ科の鰭脚類。
- 耳たぶがないのが、アザラシとセイウチ
というところになります。
以上のことから、セイウチはアシカ科の鰭脚類とアザラシの特徴を併せ持っているといえますが、セイウチは顔がかなり特徴的ですので、その判別は容易になるかと思います。
・・・以上、簡単ではありますが、こちらがアシカ、アザラシ、セイウチの違いになります。ちなみにアシカ科にはオタリアという種類もおります。
最後に
いかがだったでしょう。今回は、トド、アシカ、オットセイとアザラシ、セイウチの違いについて迫ってみました。トド、アシカ、オットセイに関しては同じアシカ科に属するので、その1種だけを見るとなかなか見分けることは難しいかもしれませんが、アシカ科3種とセイウチ、アザラシの違いについては結構違うところがあるなと思っていただけたのではないでしょうか。
もし判断に迷った際は
- 移動手段(歩いていればアシカ科の鰭脚類かセイウチ)
- 耳たぶ(なければアザラシかセイウチ)
- 牙がでっかくて髭面(牙があり髭ボーボーならセイウチ)
という身体的特徴を思い出していただければと思います。では今回はこのあたりで。是非、飲み会などのお話のネタにしてくださいね。
今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。