魅惑の野生動物たち

生きた化石シーラカンスは進化的立ち位置でも超重要ポストだった!

こんにちは。えたばりゅです

今回は生きた化石シーラカンスにスポットを当てて、その激しいロマンっぷりをご紹介したいと思います。シーラカンスは4億年以上も前から生存している、いわゆる生きた化石といわれる古代魚ですが、そのほかにも超絶ロマンあふれる特徴を持つ魅力的すぎる魚類なんですね。

ではでは、早速シーラカンスの魅力に迫っていきましょう。

生きた化石シーラカンスのロマン溢れるその特徴とは!?実は立ち位置も超重要ポジション!

※こちらは現在では絶滅してしまったシーラカンスの最大種。その体長は3mを超えたとされてています。

シーラカンスは英名を「coelacanth」という、シーラカンス目に属する、いわゆる古代魚の仲間で、魚介類を糧に生活しています。体長は約1~2mほどですが、重量感はタップリでその体重は100kgを超える個体も多く、とても迫力ある姿をしています。

生息場所は現在分かっている場所で、アフリカとインドネシア。どちらの海域でも、約700mまでの深海域に生息していて、その中でも150m~200m付近の海域を主な生活の場としております。

硬骨魚に分類されていますが、体のほとんどが軟骨で構成されているのもその特徴で、これはチョウザメと同じく、シーラカンスが分類上では原始的な部分を数多く残している古代魚たる証ともいえます。

現在生息が確認されている2種のシーラカンス

現在分かっている段階では、南アフリカに生息するコモロシーラカンス、学名:「Latimeriachalumnae(ラティメリア・カルムナエ)」、インドネシアに生息する種がインドネシアシーラカンス、学名:「 Latimeria menadoensis(ラティメリア・メナドエンシス)」という2種類のシーラカンスが生息していることが分かっています。

こちら、シーラカンスの生きて泳ぐ雄姿。

いや~・・・威風堂々たる姿ですよね。

ちなみに遥か昔には、もっと多くの種類のシーラカンスの仲間たちが生息しておりましたが、6500万年前の大量絶滅(K-Pg境界と呼ばれる)の時に、そのほとんどが恐竜たちと共に絶滅してしまったとされております。

このように魅力あふれる特徴がいっぱいのシーラカンスですが、実はシーラカンスは古代魚の名前に恥じない、かなりロマンあふれる魚類なんです。

シーラカンスの溢れるロマン1.実は恐竜よりも先輩

シーラカンスが誕生したとされるのは、遥か約4億1600万年前~約3億5900万年前のデボン紀という、古生代と呼ばれる時代。ちなみにこの時代の地層からは、魚類の化石がかなり多く発見されており、” 魚の時代 ” なんて呼ばれ方をされることもあり、シーラカンスと同じく古代より生き抜いてきたオウムガイやサメの仲間もこの時期に誕生したと考えられているんですね。

最初の恐竜が誕生したのが、これより約1億年後の中生代に入ってからですので、このシーラカンスはじめ、オウムガイやサメなどは単純計算でも恐竜よりも1億年先輩ということになります。私たち人間からしてみれば超ド級先輩ですよね。

このように古代を生き抜いてきた貫禄の見せる技といいますか、シーラカンスの個体としての寿命もかなり長いと考えられていて、その寿命は約60~80年。一説によっては100年ほど生きる可能性も示唆されているんです。

そしてシーラカンスはこのもう一つ、古代から生息している種ならではの、かなりロマン性あふれる特徴を持っているんです。

シーラカンスの溢れるロマン2.進化系統上でも重要なポストに位置

現在の脊椎動物の進化においては、魚類の一部が陸と水の両方で生きる両生類となり、両生類がより陸生に適応できるよう、爬虫類となり、そこから鳥類、哺乳類へと進化していったと考えられているのが一般的ですが、実はシーラカンスはこの進化系統上でも、重要なポジションに位置してる魚類で、魚類から両生類となり水生生物が陸生動物に進化する過程の初期の段階に位置している魚類として考えられているんです。

その所以となるのは、シーラカンスの特徴ともいえる、力強いヒレ。シーラカンスは合計で8つのヒレを有していて、そのほとんどの根元に強靭な筋肉が備わっているんですね。その8つのヒレのうち、胸ビレと腹ビレが、代を重ねるうちに、段々と脚のような形状に進化していったと考えられています。

そんな進化系統でかなり重要なポストに位置している動物が現在も生きているというのは、かなりロマンがありますよね。

このようにロマンあふれるシーラカンスですが、現在その生活は安定的とは言えず、深海にいるため、その生息数は定かではありませんが、どちらも絶滅が心配されており、特にアフリカに生息しているコモロシーラカンスにおいては、推定生息数が1000匹ほどと推測されており、非常に危うい状況といえます。

IUCN(国際自然保護連合)が定めるアフリカに生息する種、ラティメリア・カルムナエ(コモロシーラカンス)の保全状況。

インドネシアに生息する種、ラティメリア・メナドエンシス(インドネシアシーラカンス)の保全状況。

種によってその保全状況は違いますが、どちらもレッドリスト入りをしてしまっていて、その危険性が高いといえますね。せっかく遥か昔より、生き残ってきた種。このような種が絶滅してしまうのは、なんとも寂しい限りですよね。なんとか、生息数を回復させて欲しいものです。

最後に

いかがだったでしょう。今回は、魅力あふれる古代魚シーラカンスのロマンすぎる事実に触れながら、その魅力に迫ってみました。こうしてその魅力に触れてみると、なんといいますか、古代魚の名に相応しいロマンが満ち溢れているというのが、よくわかります。そして、遥か古代から生き抜いてきた種が絶滅の危機に瀕しているのは非常に寂しい限り。何としても個体数が安定するよう絶賛応援していかねばですよね。

ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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