動物雑学

道具を超器用に使いこなす動物たち その技はもはや匠の域!

こんにちは。えたばりゅです。

突然ですが、現代社会はこのような超便利ツールがあるので本当に助かりますよね。ツールといえば、私達人間が道具を使い始めて以来、様々な役に立つ道具を開発、実用化されてきた経緯があり、この部分については他の動物達よりも秀でている部分かなと思うのですが、

果たして道具を使って問題を解決するのは人間だけなのでしょうか?

いやいや、そんなことはないんですね。自然界で暮らす動物達も道具を使用し、問題解決をすることは多々あるのです。では、今回はそんな道具を使用する動物達について御紹介したいと思います。今回も最後までお付き合いいただけましたら幸いです。

その技、もはや匠!超器用に道具を使う動物達

では、動物たちはどのようなシチュエーションに遭遇した場合、道具を使用するのでしょうか。もちろん、人間と同じく何かの問題を効率よく解決するために道具を使用するのですが、その使い方は本当に様々。

どのような動物達がどのような目的で道具を使用するのか。それでは種族に沿ってご紹介していきましょう。

では、まずは私たちと同じ種族。哺乳類の中から道具を使用する動物たちをご紹介していきたいと思います。

超器用に道具を使う動物たち 哺乳類部門1.チンパンジー

こちらもある意味、立派に道具を使用していますよねw

チンパンジーは、木の実や果物、木の葉のほかにシロアリなどの動物性タンパク源も摂取する、いわゆる雑食動物になるのですが、そのシロアリを食べる際なに道具を使うんですね。シロアリを捕食するにはシロアリの巣である蟻塚を破壊し、シロアリを食するのが一番効率がいいのですが、蟻塚は非常に強固かつ大きなもので、けっこうチンパンジーはパワー自慢ではあるんですが、簡単に壊せるものではありません。

そこでチンパンジーは、蟻塚に穴を開け、その穴から木の枝を蟻塚に器用に差込み、蟻塚にいるシロアリたちを穿り出して摂食します。巣全体を破壊するその時間とエネルギーの消費のことを考えると、こちらのほうがよほど効率的といえますね。

超器用に道具を使う動物たち 哺乳類部門2.ニホンザル

こちらは、宮崎県の幸島に生息するニホンザルたちが主に行うのですが、サツマイモなどのエサをそのまま食べずに海水に浸してから食べることが知られています。この目的として、汚れを洗い落とすこと。そしてもうひとつは味付け(塩味)を施しているということです。味付けをしているという根拠は、浸すのが一度だけでなくて、一口食べるごとに海水に浸していることが理由として考えられています。

味付けに関しては、道具の使用としては少しニュアンスが違いますが、汚れの除去と考えると立派に海水を利用していると推察されます。

超器用に道具を使う動物たち 哺乳類部門3.ハダカデバネズミ

いや~・・・。いつ見てもその姿は鮮烈な印象を受けますよね。

こちらハダカデバネズミ。その名前と姿はかなり強烈なインパクトがありますが、道具を使用するげっ歯類としても知られております。

彼らの道具を使用するシチュエーションは穴掘りの時。

穴を掘るとき、彼らはその名前の由来にもなっている強力な歯を使い、穴を掘ります。ただ、やはり歯を使うということは、それだけ土を体の器官に取り込んでしまうことが多くなってしまいます。

そこで、ハダカデバネズミは、薄い木の皮などを咥えて、土やホコリが器官などの体内に入り込まないように掘削を進めます。これって、なにか私達の生活にも思い当たる節がないでしょうか??

そうなんです。いわば木の皮はマスクのようなもの。人間が、ホコリなどが体内に入り込まないようにマスクをするのと同じ原理になります。やはり、只者ではない、ハダカデバネズミ。

実はこのハダカデバネズミ。道具を使うだけではなく、数々の素晴らしい能力を兼ね備えたスーパーアニマルなんです。ハダカデバネズミの輝かしいその能力はこちらでタップリとご紹介しておりますので、是非よろしければこちらの記事も合わせてご覧ください。

ハダカデバネズミ その姿以上に驚愕すぎる能力を複数持っていた!

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超器用に道具を使う動物たち 哺乳類部門4.シャチ

シャチはあの海の魔王、ホホジロザメさえ獲物にする事で知られている海の皇帝ともいえる海の食物連鎖の頂点に君臨する動物。非常に知能が高いことでも知られており、仲間とコミュニケーションをとりながら、連携して狩りを行い、獲物に応じたその狩りの手法を、子々孫々まで伝える文化を持ち合わせております。

このシャチが、道具を使用するシチュエーションは、狩りをする時。獲物を自分の行動範囲内に引き寄せる際に使用します。これも本当に人間顔負け。この方法を取るのは、北のほうに生息するシャチ。アザラシなど氷上にいる獲物を海に引き込む時に波を利用するんです。

どのように利用するかといいますと、まずアザラシが避難している氷を巨大な体を活かして体当たりし、小さくしていきます。そして仲間と協力し、自身の巨体を生かして大波を作り出します。その波の力を利用して氷上にいるアザラシを、海中の中へと押し流すというわけです。

こちら、その様子を収めた動画になります。この動画はご覧いただく方によっては気分を害してしまう可能性がありますので、肉食動物などのハンティングシーンが苦手な方は、ご覧いただかないようお願いいたします。

いかがでしょう。こうして見ると、やはりアザラシがかわいそうな気がしてしまいますが、やはりシャチも食べなければ死んでしまいます。肉食動物達の狩りは人間とは違い、そのほとんどが自身が生きる糧を摂するためだけに狩りをします。

では次に鳥たちの匠たちをご紹介していきましょう。

超器用に道具を使う動物たち 鳥類部門1.カラス

不吉だの、死肉漁りだのと何かとあまり良い印象をもたれていないカラスですが、非常に頭の良い鳥としても知られています。クルミなどの木の実を食べる際、中のみを効率よく取り出すため、車を利用するんです。

まず、車が走る(厳密に言えば、タイヤが面するであろう位置を予想し)道路の上にクルミをおきます。そして、車が来るのを近隣の木の上などで待つ。車が上手くくるみの殻を踏み潰してくれれば、中の実の部分を美味しくいただくという流れです。

超器用に道具を使う動物たち 鳥類部門2.サギ

サギは何と魚釣りまでやってのけるんです。

・・・すごいですよね。

具体的方法はこのような感じです。人間達が湖や人工池に住む鯉などにパンくずをエサとして撒いているのを目にされたことがあるかと思うのですが、あのパンくずを利用します。

サギは肉食の鳥類ですので、パンのような穀物は食べません。その撒かれたパンを、一度口の中に含み、自分の狩りのポイントにそれをまた落とすのです。そして、魚がパンくずに引き寄せられるのを待ち、魚が近づいてきたらパクリと美味しくいただくというわけです。

超器用に道具を使う動物たち 鳥類部門3.エジプトハゲワシ

エジプトハゲワシは、アフリカなどに生息している猛禽類です。彼らは主に卵などを食べる際に、道具を使用するんですね。使う道具は小石。卵の中にはダチョウの卵のように、ただつつくだけでは、殻を割ることが出来ない分厚いからを持った卵もあります。

そんな卵の殻を割る際に、小石を卵に打ち当て、卵の殻を割って中身を食べるんです。ダチョウの卵を食べることが出来ると、その卵ややはり大きいですので、より多くの栄養源を摂取できるというわけです。

エジプトハゲワシの魅力とちょっとかわいそうな待遇を記した記事はこちら

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他にもいる道具を駆使して厳しい自然界を生き抜くツワモノな動物たち

もちろんこの他にも道具を使いこなす動物たちがいるんです。その例をご紹介すると

  • ゴリラ
  • オランウータン
  • オマキザル類
  • マンドリル
  • マントヒヒなどのヒヒ類
  • ラッコ
  • ゾウ
  • イルカ
  • アナグマ
  • マングース
  • ウマ
  • 一部のイノシシ
  • キツツキフィンチ
  • オウム
  • カモメ
  • タコ

などなど、様々な動物たちが道具を使って餌をとったり、その餌を食べやすくしたり巣営の作業道具に使う様子が観察されています。また、ワニやクマの仲間も道具を使う姿が一部確認されておりますが、このあたりは日常的に行っているか、現在は研究、観察が進んでいるようですね。

最後に

いかがだったでしょう。動物達もやはり、そのシーンに合わせて効率よく道具を使用し、問題解決をスムーズに行っていることがわかります。道具を使用するのは何も人間だけの専売特許ではないということですね。

しかし、やはり人間も負けてはいられないところ。私達人間も道具を使うということから、地球環境保全という考えの下、3Rという取り組みを進化させていき、最近になりその考え方も定着しつつあります。

ただただ、道具を作って消耗品として使用する。といったモノではなく、こういった活動が拡大していっているのは本当に喜ばしいところ。一応道具を使う動物の代表格である身としては、今回の匠たちに負けていられませんもんね。ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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