こんにちは。えたばりゅです。
今回は、ウンピョウというネコ科動物にスポットを当てていきたいと思います。
ウンピョウは、トラやライオンなど、超有名どころと比較すると若干その知名度は低いですが、驚愕ともいえる、とんでもない特徴を兼ね備えた魅力タップリ、ネップリの実力者なんです。ではでは、早速そのウンピョウの魅力に迫っていきましょう。
ウンピョウ ネコ科最長の犬歯に反転する足!魅力だらけの特徴を持った密林の名ハンター
ウンピョウは、英名を「Clouded Leopard 」、学名を「Neofelis nebulosa」という、ネコ目ネコ科ウンピョウ属に属する哺乳類で、中国南部、インドネシア、マレーシア、ベトナムなどの森林地帯が主な生活の場となっております。
英名の「cloud」や「雲」の文字のとおり、体毛の模様が雲のような模様になっており、雲のような模様を持つヒョウのような動物というところから、この名前がついております。
体長は約1m、尾を含めると約1.6mで、体重は約15kgほどになり、ネコ科の動物としては、中小型といったところでしょうか。
食性はもちろん肉食。といっても体はそんなに大きくないですので、うさぎやリスなどの小型の哺乳類や鳥類などを常食としていますが、時にはイノシシやシカなどの比較的大型の哺乳類を捕食することもあるんです。
ネコ科動物の中でも非常に特徴的で魅力的な美しい姿をしたウンピョウですが、この他にもかなり珍しい特徴を兼ね備えているんですね。
ウンピョウの驚愕の特徴1.ネコ科最大の犬歯の持ち主
ウンピョウは実は犬歯の長さが非常に長い事でも知られており、体と犬歯の比率でいえば、現生ネコ科動物の中では最長の長さを誇っているんですね。
ウンピョウとサーベルタイガーとの関連性について
犬歯が長いネコ科の動物といえば、やはり現在では絶滅してしまった古代の超人気大型ネコ科動物サーベルタイガーの仲間を思い浮かべますよね。ウンピョウの犬歯がこんなにも長いとなると、気になるのはやはりサーベルタイガーとの関連性。
ウンピョウはサーベルタイガーの子孫なんでしょうか。
これについては、残念ながらと申しますか、ウンピョウとサーベルタイガーは同じネコ科動物でありながらも、系統はまた別になっておりまして、ウンピョウがサーベルタイガーの子孫ではないんですね。
ですので、ウンピョウとサーベルタイガーの関係は収斂進化(しゅうれんしんか)が起こした賜物の関係といえそうです。
そして、ウンピョウの真骨頂ともいえる特徴がもう1つ。
ウンピョウの驚愕の特徴2.サルやリスも驚愕の木登り技術
ウンピョウが持つもう1つの大きな特徴として、非常に樹上生活に秀でているといえます。といっても、ネコ科動物たちは、体の大きなトラやライオンは別として、木登りが得意なイメージがありますよね。ただですね、ウンピョウはさらにその中でも木登りに秀でていて、その技術はネコ科動物の中でも1、2を争う実力の持ち主。っていうか、ウンピョウの生活の場はほぼほぼ木の上。
木の上から獲物に襲い掛かるなんて芸当は朝飯前で、木の上にいるサルやリスなどの動きの素早い樹上生活がメインの動物も捕食するほど。
体つきも非常に樹上生活に適した構造をしていて、体の割に太く頑丈な脚をしており、その強靭な前脚を使って木にぶら下がるというのはお手の物。そしてですね、驚愕の特徴があるんです。
ウンピョウの後ろ脚の足首は反転する
そう、ウンピョウの後ろ脚は何と後ろ向きに回転するんです。ですので、よりガッチリと木の幹をつかむことができるので、頭を逆さにしてすばやく木から降りるという、まるでリスのような能力も持っているんですね。
これはもちろん、木登り名手で定評のあるヒョウにもない特徴で、この特徴を持っているネコ科動物は、ウンピョウの他に中央アメリカから南米に生息しているマーゲイだけ。この特徴を見るとウンピョウがいかに樹上生活に適しているかがよくわかりますよね。
絶滅が心配されるウンピョウ
生息地が割と広範囲な為、個体数も多いように感じますが、その生息数自体は非常に少なく、かつ限定的、そして分断的であることから、生息数はもとより、遺伝子の多様性からも絶滅が心配されている動物でもあります。
絶滅が心配されている理由としては、ネコ科の動物では良く生じる毛皮目的や、漢方薬目的、ペット、他には珍しい動物のため動物園での飼育目的のために乱獲が進んでしまっている経緯があり、IUCN(国際自然保護連合)が定めるレッドリストでは、現在VU(絶滅危惧 Ⅱ類)にランクされているんですね。
装飾目的や鑑賞目的の需要も減らさないとならないというところであります。
最後に
いかがだったでしょう。ウンピョウ。あまりなじみのない動物だと思いますが、かなり個性的な特徴を持っている素晴らしい動物なんですね。中でも、脚が反転するってのは、まさに驚愕の特徴だったのではないでしょうか。
数を減らしてしまっているのは非常に残念ですが、私たちの心構え次第ではまだまだその数は回復してくれる可能性があります。同じ地球に暮らす仲間。人間が原因で姿を消してしまうという事態だけはなんとしても避けねばですね。
ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。