個性あふれる日本在来種たち

シマフクロウ 北海道の闇夜に舞う幻のスナイパー

こんにちは。えたばりゅです。

今回は北海道にひっそりと生息する、闇夜に舞う隠密の凄腕スナイパー、シマフクロウをご紹介しつつ、その魅力に迫っていきたいと思います。

シマフクロウは日本最大のフクロウでありながら、あまり知名度も高くなく、その存在も幻のフクロウと称されるほど。なぜ、シマフクロウが幻のフクロウと呼ばれているのか、そのあたりについてもじっくり迫っていきたいと思います。

北海道の闇夜に舞う、幻の鳥シマフクロウの生態に迫る

シマフクロウは英語名を「Blakiston's fish owl 」、学名を「Ketupa blakistoni」という、フクロウ科シマフクロウ属に属するフクロウの仲間で、主にロシアや中国北東部などに生息しているシマフクロウと、サハリンや千島列島、そして北海道に生息しているシマフクロウの2亜種が現在確認されております。

一応分類ではシマフクロウ属に属しているとされておりますが、ワシミミズク属に属するワシミミズクの仲間という説もあります。

こちらがワシミミズク。そういえば、その面影がけっこうありますよね。

日本ではかつて北海道全域に生息しておりましたが、現在では中東部のみに生息しており、主に知床半島、根釧地方、大雪山、日高山系などでひっそりと暮らしています。

シマフクロウの見事すぎる狩り 闇夜を舞い、音もなく獲物を射程距離に収める隠密の名スナイパー

食性はやはり他のフクロウやミミズクと同じ、肉食性。英語名の通り、魚類を中心として、ネズミやウサギ、リスなどの小型哺乳類、カエルなどの両生類や、カニなどの甲殻類も獲物としています。

他の猛禽類たちは夜に狩りをすることはありませんが、シマフクロウはやはりフクロウの仲間ということもあり、闇夜に紛れての狩りが非常に得意。ほぼほぼ音を立てずに獲物に接近し、その鋭い鉤爪で獲物をガッチリ鷲掴みにして捕らえるんですね。体も大きいので時にはシャケやアメマスといった、大きな魚類もとらえることがあります。

下の動画ではシマフクロウの狩りの様子を撮影されております。

いや~・・・、夜にもかかわらず、本当に正確な狩りの腕前ですよね。しかしながら、なぜこのシマフクロウ然り、フクロウの仲間は、このように夜の真っ暗な時でも正確に獲物を捕らえることができるのでしょうか。

フクロウが夜でも狩りを行うことができる理由

それは、目の構造が他の鳥類と一線を画しているというところ。フクロウの目の網膜には棹体細胞(かんたいさいぼう)と呼ばれる細胞が多く存在しており、この棹体細胞は弱い光でも対象の輪郭をはっきりと識別できるようにする細胞で、これが多いおかげでフクロウは夜でも、正確に獲物を認識し、とらえることができるんですね。

しかしながら、この棹体細胞には色を識別する機能は備わっておらず、フクロウは夜に狩りをする能力を得る代わりに、色を識別する能力を犠牲にしたといえます。

ちなみに普通に昼に活動する鳥類の多くは色の識別が可能といわれております。その理由として、オスがメスに求愛に使用するディスプレイとして大きなトサカなどのほかに派手派手しい色を存分にメスにアピールすることが多く、(例えば、孔雀やカモなど)どのオスが優れたディスプレイを持っているか判断する材料として、色の識別機能は不可欠であることが理由になります。・・・確かに、派手派手しい極彩色のフクロウっていないですもんね。

日本最大のフクロウにして日本最大級の猛禽類 シマフクロウの生態

時には大型魚類をも捕食するシマフクロウ。その体格も非常に大きく、翼を広げた時の翼開長は時に約2m近くにもなる日本では最大種のフクロウになり、日本に通年生息する猛禽類としても、ニホンイヌワシに次いで2番目に大きい猛禽類として知られているんですね。

その体格から、寿命も長そうなイメージですが、シマフクロウの寿命や自然下で暮らす野生個体で約20年ほどとされており、他のフクロウたちとそんなに大差があるわけではないんです。ただ、潜在的には長寿な節もあり、健康管理がしやすい飼育下では30年ほど生きた例もあります。

日本では、かなり生息数が少なくなっていることもあり幻のフクロウとも呼ばれます。生息数が極端に少なく、はっきりしたことは分かっておりませんが、生まれてから約3年ほどで生殖可能となり、その寿命は約20年ほど(野生個体)とされております。

シマフクロウが幻のフクロウと呼ばれる理由

そんなシマフクロウなんですが、前述した通り、幻のフクロウという異名があり、その姿はほとんど見ることができません。その理由は、山深い場所に生息しているということもありますが、やはり絶滅が心配されている絶滅危惧種ということが大きな要因といえます。

保護政策もむなしく回復しないシマフクロウの生息数

冒頭でお伝えした通り、シマフクロウはかつて北海道全般に広く生息しておりましたが、現在は北海道の中東部に生息しているのみで、その生息数も約120~140羽程度といわれており、かなり絶滅が危ぶまれている猛禽類であります。生息数の減少の主な原因は、やはり、生息地域の破壊、水質汚染によるエサの減少などがあり、現在は天然記念物に指定され、国が定める希少動植物種に指定されております。目下、保護に向けて様々な取り組みがなされており、繁殖の成功はみられるものの、シマフクロウの生息地が減少の一途をたどっているため、その生息数は回復しておりません。

世界的に見てもシマフクロウは減少の一途をたどっており、IUCN(国際自然保護連合)の保全状況は、EN(絶滅危惧Ⅰ B類)にランクされており、絶滅が危惧されているんですね。

ただ、日本に生息するシマフクロウはさらに危機的状況で、日本の環境省が定めるレッドリストではシマフクロウはENよりもさらに深刻なCR(絶滅危惧 ⅠA類)にランクされているんです。

かなり危うい状況といえますよね。個体の保護はもちろんのこと、生息環境の手厚い保全活動も急務といえます。

最後に

いかがだったでしょう。シマフクロウ、体の大きさもさることながら、そのフォルムは精悍の一言で本当に美しい猛禽類といえます。そんなシマフクロウがひょっとすると過去の存在になってしまうかもしれないというこの状況。やはりなんとしても避けたいところですよね。

しかしながら、アムールトラも少し前では、もう絶滅も時間の問題といわれながら、現在では若干ではありますが、その生息数は増加傾向にあり、やはり全力で保全に取り組めば、結果は必ず見えてくるものだと思います。このシマフクロウも不死鳥のごとく生息数が回復できるよう僭越ながら私も絶賛応援したいところでございます。では今回はこのあたりで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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