魅惑の野生動物たち

ニホンイヌワシ 日本の空を舞う最強の空の覇者を激烈紹介!

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こんにちは。えたばりゅです。

今回は日本に生息している頂点捕食者の一種。ニホンイヌワシの魅力を余すところなく、じっくりと、ネップリと、バシバシっと!ご紹介したいと思います。

ぜひ、日本が誇る最強クラスの猛禽類の生態をご堪能いただければと思います。

ニホンイヌワシ 日本の空を制する最強の猛禽類を徹底紹介!

まず初めにニホンイヌワシのスペックを軽くご紹介すると、英名は、「Japanese Gorlden Eagle」、学名は「Aquila chrysaetos japonica」という、タカ目タカ科イヌワシ属に属するワシの仲間で、いわゆる猛禽類といわれている種類です。

そしてイヌワシは猛禽類の中でも、比較的大きく成長する種の一つで、全長は、約1mほどですが、翼を広げると、その翼長は2mほどにもなります。

日本の他にもイヌワシの亜種が広く生息しており、その仲間はアフリカ北部、ヨーロッパからロシアにかけてのユーラシア大陸中央部、北アメリカ大陸の中央部からカナダ、アラスカにかけてと、赤道付近より北側にその多くが生息している感じですね。

ニホンイヌワシは朝鮮半島など、日本以外でも生息しておりますが、日本で現在生息が確認されている地域は、北海道、一部を除く本州各所、九州の宮崎県となっており、この辺りはちょっと複雑といいますか、ニホンイヌワシの生息状況にも関連してきますんで、後述しますね。

食性は他の猛禽類の仲間に違わず、真正の肉食で、他の鳥類やウサギ、リスなどの小型哺乳類を常食としており、爬虫類、キツネやテンなどの雑食動物などから、時にはシカなどの中型哺乳類の幼獣を襲うこともあり、諸国に暮らす亜種は、オオカミやコヨーテなど、他の肉食動物を襲うこともあります。

ニホンイヌワシの寿命

寿命は飼育個体では、47年なんていう鳥類の中では、結構な長寿個体もいるのですが、野生個体の寿命は長いもので約30年。ただ、野生では様々な脅威があり、特に幼鳥期では、巣から落ちてしまったりすることも多く、成長してからもエサ不足など、様々な危険があるので、30年の寿命を全うできる個体はそんなに多くありません。

まぁ、これについてはイヌワシに限らず、どのような野生動物でも同じことが言えるのですが。。。自然の世界はやはり厳しいものですよね。

いや~~・・・それにしても、英名のゴールデンイーグルはもちろんなんですが、和名のイヌワシって名前、カッコよくないですか?

なんか速そうですし、賢さでは定評のある犬の名も冠してますし、文武両道って感じで。

ですが、このイヌワシという和名は、その説によってはちょっとイヌワシにとって不名誉な由来があるんです。

イヌワシという名前の由来

イヌワシは漢字で書くと、または狗鷲、犬鷲と表記されます。イヌワシの名前についてはいくつかの説があり、その一つとして、天狗の正体とされる説。

イヌワシの漢字表記の一つである、「狗」は天狗の狗。

天狗は大きな翼を持ち、普段は人目のつかない山奥に暮らす。というところがイヌワシの生態と重なるところがあり、天狗のあの大きく突き出た鼻はイヌワシの大きな鋭いくちばしがモチーフになったとの説もあります。

こちらの説は、いかにもっていう感じがしてその由来に頷くことができますよね。天狗は大風を起こすともいわれてますし。

ところがもう一つの説が、ちょっとイヌワシにとっては不名誉な由来なんです。それがイヌワシが「劣る鷲」ということでつけられたという説。

どういうことかと申しますと、「イヌ」という表記は、他と比べて地位が低いというニュアンスで用いられることもあり、昔矢羽の材料として、ワシやタカなどの猛禽類の羽や鴨、白鳥、ひいては鶏の羽なども用いられていたのですが、猛禽類の羽から作る矢羽は他の鳥類のものよりも高級品とされてたんですね。

じゃあ何の問題もないんじゃ?イヌワシって猛禽類なんでしょ??

って思いますよね。ところがその中でも優劣があったようでして、高級品として珍重される猛禽類の矢羽の中でも、クマタカの羽がより高級であるとされていたんですね。

ですので、イヌワシの羽はクマタカのそれよりも劣るというところから、イヌワシとなったという不名誉な説もあります。

他にも、幼鳥の鳴き声が犬の鳴き声に似ているから、犬のように大きなワシだから。

というような説もあります。

まぁ、名前の由来がどんなであれ、私個人的にはイヌワシがシブく、神々しく、猛々しく、優雅で力強いことには変わりないんですがねw

イヌワシの狩りの手法

ニホンイヌワシの獲物は哺乳類、鳥類、爬虫類と多岐にわたりますが、その多くが、野ウサギやリスなどの素早い小型哺乳類。これらを狩るために、イヌワシは自身に備わった2つの必殺の武器を駆使して、見事に獲物を捕らえるんですね。

ではそのイヌワシに備わった必殺の武器をご紹介していきましょう。

ニホンイヌワシ必殺の武器1.はるか上空からも獲物を察知できる驚異の目

イヌワシは獲物を狩るために、まずは上空を旋回して獲物を探すのですが、その時に役立つのが驚異の能力が備わった目。イヌワシの目はおおよそ人間と同じくらいの大きさなのですが、驚くべきはその視力。

イヌワシの視力は数値で換算すると約8.0~9.0となっており、人間の約8倍もの視力を持っております。また加えて、イヌワシの目はそれぞれ別の方向を見定める能力があり、片方で別の場所を見ながら片方の目で別の場所を探して獲物を探すことができるんですね。

また、人間は赤・緑・青の3つの色を見分けることができますが、イヌワシは5つの色を見分けることができ、それらを駆使して獲物のどんな動きにも敏感に察知します。

そして、いったん獲物を発見すると、開いていた翼を閉じ、上空から一気に急降下して猛然と襲い掛かります。その時のスピードはなんと約240kmにも達するといわれております。

そして、ココでイヌワシのもう1つの必殺の武器の登場です。

ニホンイヌワシ必殺の武器2.鋭い鉤爪と想像を絶する握力

イヌワシの鋭い鉤爪と強靭な脚から繰り出されるチカラはすさまじいものがあり、イヌワシが獲物をつかむ力は、なんとライオンが獲物を咬む力よりも強いと言われてるんですね。

イヌワシの体重は大きくても約5kgほど。それに対し、ライオンの体重はオスで約200kg、オスより体の小さいメスも軽く100kgを超え、時には150kgに達します。

30~40倍以上体重差のある動物と同等以上の力を兼ね備えているんですから、本当にオドロキですよね。

ただね。まぁ、アレなんですよ。ライオンの名誉のために言えば、元々ライオンやトラは獲物を仕留める手段がイヌワシと違っており、草食動物の喉元の器官を抑え込み、窒息させるだけの咬合力があれば問題ありませんので、それ以上アゴの強さを強くする必要がなかったんですね。

方や、イヌワシは子育ての時などは特に獲物を仕留めて、ヒナがいる樹上の巣まで獲物を安全に運ばなければなりません。

獲物を上空に持ち上げたとき、獲物が暴れてしまっては、途中で落としてしまうかもしれませんし、獲物の種類によっては、イヌワシ自体もケガを負ったりする可能性があります。

ですので、獲物をつかんだ瞬間に仕留めることができるよう、脚の力が強くなっていったと考えることができます。イヌワシに限らず、猛禽類の鉤爪が鋭く、脚の握力が長じて強いのはこのためなんです。

ちょうど、イヌワシが狩りの態勢に入ったのと同じような様子が、この動画で紹介されていましたので、こちらでも紹介させていただきます。

相手がクマということを考えると、いかに空の王者ニホンイヌワシといえど、かなり危険な相手で、逆に返り討ちに遭う危険のほうが高いですので、このニホンイヌワシが小熊を獲物とみなして、近づいたのかどうかは不明ですが、獲物を狩る際はこのように上空からものすごいスピードで獲物に襲い掛かるんですね。

こんなスピードに乗ってライオンよりも強い力を持つ鉤爪が襲い掛かってきては、ウサギやリスなどはかわいそうですが、捕まればひとたまりもないですよね。

このようにダイナミックな狩りをするイヌワシですが、実はこの狩りの手法も一因となり、現在日本では絶滅が心配されているんです。

絶滅が心配されるニホンイヌワシ

先ほど申し上げた通り、ニホンイヌワシの生息が確認されている場所は北海道・一部の地域を除く本州・九州の一部。こう聞くと日本各地に生息しており、その数も比較的安定しているように聞こえますが、実は、ニホンイヌワシの日本での推定生息数はたったの500羽。

しかも、北海道では生息の確認のみで、肝心の繁殖の様子が確認されていないんですね。また、京都、広島、島根、山口、熊本、大分では、過去には生息していた記録があるものの、現在では生息が確認されていないんです。

要するにかなり危機的状況といわざるを得ない感じです。

環境省が定めるニホンイヌワシのレッドデータ検索システムでのデータがこちら。

残念ながら、2017年の最新レッドデータでは徳島で絶滅が確定してしまったようです。

私のホームである兵庫県でも、イヌワシの生息は確認されてはいるのですが、その数はほんの数十年前と比べても激減しています。そしてさらに悪いことに、兵庫県農政環境部環境管理局さんの調べでは、2004年の美方郡での繁殖を最後に、それ以降、全く繁殖に成功していないらしく、現在ではその生息状況は非常に危険な状態といえます。

う~ん・・・個人的にはⅠ A類にしたほうがいいような気がします。

え・・・でも、よく空飛んでいるのをみるよ?

って思われるかもですが、そちらのほうはおそらくトンビといわれる別種の猛禽類。一見すると、イヌワシと似てますもんね。ただ、たぶんよく見かけるほうは、ピ~~ヒョロロロロっていうような鳴き声を発していると思います。

こちらニホンイヌワシの鳴き声を収録した動画です。ただでさえ個体数が少ないですので、鳴き声を収録できることはかなり貴重ですよね。

ね。鳴き声違うでしょ。

ニホンイヌワシ 絶滅が危ぶまれる要因

個体数の減少の原因として考えられているのが、やはりまずは近年の大規模な開発や森林伐採が原因による獲物である動物達の減少。そして、イヌワシ自身ももちろん山間部に暮らしていますので、彼ら自身の住処がなくなってしまったことも大きな原因です。

そして、捕食者としては食物連鎖のトップクラスに位置するので、もともとの個体数もそんなに多くなかった可能性もあり、それに加え、イヌワシが一度に生む卵の数は1個から多くても2個。

また、2羽目の雛がかえっても、生まれてから待っているのは厳しい兄弟との生存競争。それゆえ、2羽とも無事成長するのは非常に稀で、ほとんどの場合、2羽のうち、1羽は残念ながら命を落としてしまいます。

人間による植林も行われてはいるのですが、本来そこに生えていた木々を植林しているわけでなく、人間の利益になりやすいような木々の植林。すなわち単一の種類のみの植林が多く、その地域の生態系が変わってしまうことも原因とされています。

では、元々あった森林が回復すればイヌワシの個体数も回復するのか。

残念ながらそう簡単ではなく、先ほどお伝えしたイヌワシの狩りの手法が減少に拍車をかけており、イヌワシは獲物を探すときは上空を旋回して探し、いったん獲物を発見すると上空から急降下して襲い掛かります。

そういった狩りの手法から、森林ばかりであると獲物の発見を難しくしてしまい、例え発見できたとしても木々にさえぎられこの急降下と言う方法を用いることが出来ません。

ですので、イヌワシの個体数を回復させ、安定的に維持させるためには繁殖のための森林と狩りの際に使用するある程度開けた草原。この2つが絶対必要といえます。

イヌワシ 個体数回復のための取り組み

もちろん、イヌワシの減少に何の対策もされていないかというと、そんなことは決してなくてですね。

現在イヌワシは保護のために国の天然記念物に指定され、岩手県や宮城県ではそれぞれ、イヌワシの繁殖地を守るため岩泉町、北上町の地域そのものを国の天然記念物に指定してイヌワシの繁殖地を守ろうとしています。

また、失われた狩場を再度復活させるために、開けた野原を作り出す間伐などの試みも全国的に行われています。

最後に

いかがだったでしょう。今回は日本を代表する最強の猛禽類、ニホンイヌワシをご紹介させていただきました。

ニホンイヌワシは、その力強さと、美しさから石川県の県鳥に指定されていたり、球団の旗やマスコットキャラクターに起用され、日本の猛禽類の中でも特に非常に人気を博している猛禽類になります。

ただ、その一方で生息が非常に危ぶまれていることも事実。

この個体数回復のための全国の試みが功を奏し、個体数が回復してくれることを微力ながら、絶賛応援せねばです。

では、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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