こんにちは。えたばりゅです。
今回は、動物保護施設に約7年勤務して、3000頭を、超える多くの犬たちと接してきた中から、ガンにかかりやすい傾向にある犬たちを
- 犬種
- 体の大きさ
- 性別
に焦点を当ててご紹介したいと思います。
もちろん、これに当てはまるから必ずしもガンにかかるということではありませんが、普段からの備えを十分にするためにも、是非今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
ガン(腫瘍)にかかりやすい犬たち 犬種、大きさ、性別でご紹介
ガンは現在、犬たちの死因としてはワースト1位となっており、なんと50%を超える犬たちが癌にかかり、命を落としているという現実があります。
次にかかりやすいのは心臓病。
しかしながら、死因が心臓病というのは、全体の約17%となっており、ガンでの死亡率がいかにその割合を占めているかが、よくわかりますよね。
では、最初にガンにかかりやすい犬種からご紹介していきましょう。
ガンにかかりやすい犬種
犬種で、かかりやすい、そうでないということがあるの??
と思われたかもしれませんが、純血犬種は過去に様々な犬種から望む姿、大きさになるよう、
好ましくない交配を繰り返された歴史があります。
そのため、犬種によっては、ガンにかかりやすい体質になってしまっているということがあります。
レトリバー系
こちらの犬種たちは特に癌にかかりやすい傾向があり、
特に
- ゴールデンレトリバー
- ラブラドールレトリバー
は、レトリバー犬種の中でも、かなりがんの発症率は高く、
施設に保護されてきた、ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバーは
保護当初から、体内のいずれかに、腫瘍を抱えているということはよくありました。
パグ犬
パグは、短頭種という特徴と、皮膚がたるんでいるというところから、皮膚炎など
皮膚にまつわる病気も多いのですが、
ガンにかかりやすい犬種としても、知られております。
特に肥満細胞腫や口腔内における腫瘍などには注意しておきたいところです。
ウェルッシュ・コーギー
コーギーはいわゆる胴長短足の姿をしており、
体重も10kg前後あることから、ヘルニアのリスクが高い犬種として知られているので、
ヘルニアの対策は十分に行っておられるかと思いますが、
経験上、コーギーも腫瘍を持ちやすい犬種であることが考えられます。
施設に保護されてくるコーギーは、専らペンブロークだったので、
カーディガンも、これに当てはまるか否かは不明ですが、
ペンブロークとカーディガンは誕生の歴史にこそ違いがあるものの、
その系統はほぼ同じですので、
カーディガンオーナーも気に留めておかれたほうがいいかなと思います。
犬種でのガンの発症率はこのような犬種が印象深いですが、
他にも、
- ダックス系(スタンダード・ミニチュア・カニンヘン)
- チワワ
- トイ(ティーカップ)・プードル
- マルチーズ
- ポメラニアン
といった小型犬たちも、ガンにかかりやすいという統計が出ているようですので、普段のケアはしっかりと行っておきたいところです。
では、次に体の大きさでのガン発症率が多い大きさの犬たちをご紹介したいと思います。
ガンにかかりやすい大きさの犬
体格によって、かかりやすい。
というのは、意外だったかもしれませんが、
とあるガンが他の体格の犬種に比べると、群を抜いて発症率が高いんです。
それは、骨肉腫。
そして、骨肉腫にかかりやすい体格の犬たちは
大型~超大型
と呼ばれる大きさの犬たち。
特に体のサイズが大きければ大きいほど、
その発症リスクは高く
施設にも
- グレードデン
- 土佐犬
などといった
50kgオーバーの超大型犬たちが、数多く保護されてきましたが、
やはり骨肉腫にかかる可能性は他の犬種に比べても、非常に高いという経験則があります。
骨肉腫は非常に進行が速いのが特徴の悪性腫瘍で、
目視、触診でそれが確認できるころには、転移してしまっていることが多くあります。
また、これにかかってしまうと、断脚を余儀なくされるケースも多くあり、
大きな体格の犬種たちには非常に注意するべきガンの一種といえます。
大型犬~超大型犬の大きさを少し例に挙げると
- レトリバー系(ラブ・ゴールデン・フラットコート)
- セントバーナード
- ジャーマンシェパード
- 秋田犬
- アイリッシュ・ウルフハウンド
- ドーベルマン
- ロットワイラー
などといった犬種たち。
体重が30kgを超えてくる大きさの犬たちは、普段からの注意が必須といえます。
これは、犬種云々ではなく、体格によりこの傾向がありますので、MIX犬も、この体重に当てはまるならば、油断は禁物です。
ガンにかかりやすい犬 性別
では、次に性別についてお伝えしましょう。
これは、体の構造上、ある場所に抱える腫瘍が圧倒的に多い、女の子の犬。
どのような腫瘍かというと、
乳腺腫瘍。
乳腺腫瘍は不妊手術をすることで、その発症を大幅に減らすことができますが、
保護されてきたときは、手術をしていない個体が多く、
保護されてきた個体が女の子で、未不妊だった場合、
良性、悪性問わず、乳腺に腫瘍を抱えている個体は約7~8割と
非常に多かったと記憶しております。
また、人間の乳がんと同じく、確率はかなり低くなるものの、オス犬も乳腺腫瘍を発症するケースはありますので、男の子だからといって100%安心はしないほうがいいでしょう。
猫の乳腺腫瘍に関して
乳腺腫瘍をご紹介したので、猫に関する乳腺腫瘍にも軽く触れておくと、猫たちが乳腺腫瘍を発症した場合、
犬に比べるとその発症率は大幅に減少(確率にすると約0.03%未満)するものの、
発症すると
その90%以上は悪性と「タチ」が悪く、そのほぼが未不妊の個体に発症します。また早期に不妊手術を施すか否かで、その発症率も未不妊の個体と大きく変わってきます。
ただ、もちろん、手術を施すということは、
子孫が遺せない体になる
ということは人間と同じ。
- 乳腺腫瘍にかかるリスク
- おうちの猫ちゃんの年齢
- ある意味自然に反する処置
これらのことを総合的に熟慮して、ご判断されるのが良いかなと思います。
もし、手術を事前にするということであれば、生後7カ月を過ぎたあたりから獣医さんとご相談されるのがいいでしょう。
早ければ早いほど、発症のリスクを抑えることができますので、そのあたりもご判断材料の一角としていただければと思います。
ちなみに生後2年を過ぎれば、未不妊・不妊出の発症率の違いはほぼなくなってしまう事も分かっております。
それにしても、人間はもちろんですが、犬や猫たちもガンにかかり、その死亡原因の上位に位置するというのは、いったいなぜでしょうか
ペットたちがガンを発症する理由
野生動物たちが癌にかかるリスクはほとんどない
ということは知られていますが、
ではなぜ、犬や猫はガンにかかったりするのでしょうか。
人間に飼育されているということ以外、
犬や猫たちも野生動物たちと何ら変わりはありません。
自然界にも、野生の犬や野生の猫といった
犬や猫の仲間たちは数多く存在します。
そんな中で、なぜペットである犬や猫がガンにかかるようになったのか。
もうお分かりだと思いますが、
「人間が作った食べ物」
を食べていることに理由があります。
ペットフードは添加物まみれ?
ペットフードについてのさまざま危険性は、こちらのブログでも度々取り上げさせていただいておりますが、
その中でも、特に注意すべきは合成着色料などの添加物。
原材料をご覧いただくと、添加物がたくさん入っていることがお判りいただけるかと思います。
例えば、発色剤。
- 青色○○号
- 赤色○○号
といったアレですね。
これらの元は「石油」ということはあまり知られていません。
他にも、合成保存料や甘味料などが、ふんだんに含まれております。
保存料を擁護する意見もあるようですが、
自然の摂理を捻じ曲げて、人工的に食べ物を長期間保存できるようにしている。
という事実は変わりありません。
もちろん、全てのペットフードが粗悪なモノというわけではなく
各メーカーさんのほとんどが、ペットたちの健康を加味してフードを生成しておられます。
ですが野生動物はガンにかからないのに、
犬や猫といったペットはガンを発症する。
という事実は紛れもなくあるわけで、
それは普段摂取している食べ物も、大きな要因を占めているということが容易に想像できますよね。
人間のそれと同じく、ペットフードの規定も各国の基準によって定められていることが現状。
購入するときは、これらのことに十分に注意して、出来る限り自然に近い状態のものを与えるようにしたいです。
もちろん喜ぶべきところも多くあり、
現在では、ひと昔に比べると、飼い主のペットたちへの健康意識も格段に右肩上がりにあり、
そういったことから
最近では、安全性・おいしさの両方を追求したペットフードも多く普及し始めているのが嬉しいところですよね。
補足
ここで紹介した野生動物という定義は、直接的であれ、間接的であれ、人間から提供される食物を摂取していない動物たちのことを指しています。
同じ野生動物でも、ひとたび動物園やサファリなど人間の管理下に置かれた個体、街中で暮らし、残飯などを摂取している個体はガン発症のリスクが生じます。
最後に
いかがだったでしょう。今回はガンにかかりやすい傾向にある犬たちを、犬種・大きさ・性別にフォーカスしてご紹介させていただきました。
もちろん、せっかくご覧いただいたのに、私の単なる経験則、主観になってはならないと思い、各方面から関連する事例などを調べたのですが、やはりこういった傾向があるようです。
また、人間と同じく、ストレスに関しても、ガンはじめ、ペットが発症する様々な病の大きな要因になっていることが分かっています。
是非、おうちの可愛いワンちゃん、ネコちゃんのためにも、普段はもちろんのこと、
万が一ガンを発症してしまった時の食生活や生活環境は本当に注意していきたいものですよね。
では、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます(^^♪
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