魅惑の野生動物たち

デンキウナギ ワニさえ一撃の強烈電気野郎の意外で面白すぎる特徴

こんにちは。えたばりゅです。

自然界にたくましく生きる野生動物たち。強い者、優美な者、様々ですが、その姿と生きざまは、もはやカリスマといっても過言ではありません。

このコーナーは、そんな自然界に生きる様々な魅力あふれる野生動物たちにスポットを当ててご紹介するコーナーです。こちらでご紹介する動物が好きなあなたに楽しんでいただき、またさらに、その動物に興味を深めるコンテンツになっていますので、ぜひ最後まで楽しんでいただければと思います。

今回は魚類の仲間、アマゾンのシビれるほど危険な存在、デンキウナギをご紹介していきたいと思います。

デンキウナギ 電力を自在に操るキケンなヤツはシビれる性格の持ち主だった

デンキウナギは英名を「Electric eel」、学名を「Electrophorus electricus」デンキウナギ目デンキウナギ科(ギュムノートゥス科)デンキウナギ属に属する淡水魚類の一種で、南米はアマゾン川などに生息しており、その体長は大きいもので約2.5mにも及ぶ、淡水魚としては大型の部類に入ります。

アマゾンに生息している魚類で危険な存在といえば、やはり一番最初に浮かぶのが

ピラニア。

パニック映画などでも度々登場して、海のサメと並び、危険な魚類と多くの人たちに認識されておりますよね。

ただ、こちらのブログをご覧いただいているアナタであれば、

いやいや、カンディルの方が危険でしょ。

と思われることともいます。

おっしゃる通り、カンディルは水中掘削機。

ピラニアは私たちが水中で暴れたり、外傷がある状態で水中に入らない限りは危険が及ぶことは少ないですが、

カンディルに関しては、獲物を鋭い歯で、無条件で穴だらけにしてしまう恐怖の存在。

そんな2種に勝るとも劣らない危険なヤツがデンキウナギなんですね。

ピラニアやカンディルは、私たちも捕食対象になりうる恐怖の魚類ですが、デンキウナギに関してはそういった危険はありません。ですが、もっと別の危険があるんですね。

デンキウナギの必殺の武器 ワニさえ感電死する恐怖の自己発電

デンキウナギの武器は何と言ってもその名前の由来になっている、強烈な電力。

その武器を使う時は、小魚などの獲物を感電させ、麻痺させるためであったり、自衛のためであったり、様々ですが、

そういった時に発せられる電圧は、約600V。中には900Vに達することもあり、流れる電流は1Aに達する強烈な電力になります。

私たち人間が感電して、50mAの電流が長時間流れると、かなり危険とされておりますので、もし間違ってデンキウナギを踏んづけたりすれば、その瞬間、危険とされる20倍もの電力が体内に流れることになります。

ただ、デンキウナギがこのような高エネルギーな電力を発生させられるのは、瞬間的なモノであるので、電気ショックで気絶させられる危険はありますが、デンキウナギの電気による感電死にまで及ぶことは少ないとされています。

むしろ、感電して顔が水中に埋まって溺死する、もしくは気絶している間に先ほどのカンディルや他の捕食動物に襲われる危険の方が高いかなと思います。

しかしながら、デンキウナギに襲い掛かり、咬み付いたワニの一種であるカイマンが、デンキウナギの発した電気に長時間感電させられ、感電死してしまった例もあるんですよね。

この動画でもデンキウナギが獲物を捕食する様子が捉えられていますが、これくらいの魚であればデンキウナギの電気ショックで一瞬で気絶、もしくは感電死してしまうんです。

こうしてみると、改めて電気の怖さがよくわかりますよね。

では、次にデンキウナギに関する、面白い雑学をご紹介したいと思います。

デンキウナギ 雑学アラカルト

デンキウナギは電気を発する魚っていうことはよく知られており、それも相まって一般認知度も高いかなり有名な魚類ですが、けっこう面白い雑学要素も含んだ魚なんですよ。

電気ウナギの面白い雑学1.デンキウナギの肛門はエラの下にある

デンキウナギってかなり長細い体つきをしておりますよね。でも、肛門は驚くほど体の前部についており、その場所はエラのすぐ下あたりなんです。

人間でいうと、のどに肛門が付いているようなもの。

では、気になる体の残りの大部分なのですが、後のほとんどの部分は発電器官なんです。

この大部分の発電器官に発電版のようなものが仕込まれており、それを一斉に発電させることにより、強烈な電力を発生させているんですね。

電気ウナギの面白い雑学2.デンキウナギはウナギじゃない

※こちらはオオウナギという、ウナギの仲間で最大2mを超える大型のウナギ。

デンキウナギは、日本名でも「ウナギ」、英名でもウナギを意味する「Eel」という名称がついており、顔つきも私たちがよく知るウナギとよく似ていますよね。

しかしながら、デンキウナギは上記で紹介したようなデンキウナギの体の構造、そしてウナギとは全く異なる生活スタイルから、分類上では全く別の種類なんです。

ちなみに分類上でいうと、ウナギは「ウナギ目」、デンキウナギは「デンキウナギ目」ということになり、上位の系統からすでに分かれております。

分かりやすい事例でいうと、犬と猫。

  • 犬は食肉目イヌ科
  • 猫は食肉目ネコ科

という分類なのですが、

外見も性格も性質も全く異なるこの両者ですら、同じ「食肉目」に分類されているんですね。

デンキウナギとウナギの分類上の違いがいかに大きいか、お分かりいただけたのではないでしょうか。

電気ウナギの面白い雑学3.デンキウナギの目はほとんど見えていない

画像でもお分かりの通り、デンキウナギには目が付いております。

しかしながら、この目に関してはほとんど機能しておらず、何がデンキウナギの目の代わりになっているかというと、デンキウナギの武器であり、代名詞でもある電力。

デンキウナギは普段微弱な電流を発生させており、自らの電場を作り出すことにより、周りの障害物の位置や、獲物の位置を把握していると考えられております。

というのも、デンキウナギが普段生息している水域はかなり濁った場所が多く、視界が効きづらいんですね。

ですので、目がほとんど役に立たなく、こういった能力を発達させたと考えられております。

電気ウナギの面白い雑学4.デンキウナギは空気呼吸も行う

ハイギョなど、一部の魚類を除き、海水魚はじめ、多くの魚類はその呼吸法をエラ呼吸で行っております。

しかしながら、デンキウナギはエラ呼吸も行っているのですが、一定期間内に水面に口を出して空気を取り込まないと酸欠になってしまうんですね。

何でこんなことになっているかというと、デンキウナギが生息しております南アメリカ、アマゾン水域では気候が乾季と雨季に分かれており、そのどちらかによって生活環境がまるで違ってしまいます。

雨季の頃であれば、水の流れは豊富にありますが、乾季の時期はそのほとんどが干上がってしまいます。ですので、普段河になっている場所も、所々で分断されてしまい、池や沼、もっと言えばドロドロの水たまりのような場所に変貌してしまうんですね。

そういった環境下に加え、アマゾンの気温は非常に高温になりますので、水中の酸素濃度がドンドン少なくなり、水中に溶け込んでいる酸素を取り込む方式のエラ呼吸では、呼吸自体が難しくなるんです。

デンキウナギが空気呼吸を行うようになったのは、このような環境に適応するためといえます。

いかがでしょう。このような感じで、デンキウナギは電気を発する特性以外にも結構興味を引く性質を持ち合わせてるのがお判りいただけたのではないでしょうか。

では、せっかくなのでデンキウナギの他にも強力な電気を発する魚類をご紹介したいと思います。

他にもいる強烈な電気を発する魚類たち

現在既知の魚類の中で、一番強烈な電気を発するのはデンキウナギなのですが、他にも人を気絶させる威力をもつような電気を発生させる魚類がいます。

デンキナマズ

デンキナマズはアフリカの一部の河川に生息している、ナマズの仲間で最大約1.2mに成長します。

発する電圧は300Vを超え、デンキウナギに次ぐ強い電気を発生させる魚類になります。

シビレエイ

シビレエイはシビレエイ目に属する魚類で、その種類にもよりますが、約200Vにも及ぶ電気を発生させる魚類になります。

デンキウナギやデンキナマズは生息域が南米、アフリカですので、私たち日本人が普段生活するうえでは、接する機会はほとんどないですが、シビレエイに関しては、日本沿岸部に生息している種類もあり、注意が必要といえます。

どちらも、デンキウナギほど強力な電気ではないですが、人気絶させるくらいの電気は軽く発生させることができますので、特に日本にも生息しているシビレエイにはぜひ気を付けていただきたいと思います。

最後に

いかがだったでしょう。今回は恐怖のバチバチ野郎、デンキウナギをご紹介させていただきました。

水中という環境で強烈な電力を発生させることができ、自分には害が及ばない体内システムを有する・・・。

ある意味最強なんじゃないかなと思います。

野生動物たちというのは、本当にびっくりするような能力を持っておりますよね。では、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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