こんにちは。えたばりゅです。
こちらでは世界に住む危険な動物たちをご紹介しております。世界には日本では考えられないほど、危険な動物たちが暮らしているものでして、その恐ろしさたるや、万が一日本で見つかったらまず大混乱を免れないような動物たちでございます。
前回はアメリカ合衆国に生息するキケンな野生動物たちを哺乳類に絞ってお伝えさせていただきましたので、今回は爬虫類編ということでアメリカ合衆国に住む超キケンな爬虫類を5種厳選してお伝えさせていただきたいと思います。
中には意外性に富むもの、隠れた実力者も登場しますので、ぜひ今回も最後までお付き合いいただけましたら幸いです。
アメリカ合衆国に生息するキケンな野生動物たち5選【爬虫類部門】
アメリカ合衆国というと、やはり前回ご紹介したグリズリーやクーガーなど、勇猛な哺乳類が闊歩しているイメージがありますが、爬虫類たちも負けず劣らず勇ましいヤツらが結構いるんです。
その勇猛さと危険度数は5種に的を絞るのがかなり難しい群雄割拠ぶり。
ではでは、早速アメリカ合衆国に住む、勇猛で危険な爬虫類たちをご紹介していきましょう。
アメリカ合衆国に生息するキケンな爬虫類たち1.アメリカアリゲーター
やはりトップバッターはこのアメリカアリゲーターではないでしょうか。別名ミシシッピワニとも呼ばれています。
その体長は成熟したオスで平均約3m前後ですが、最大で約4.5mを超え、現在記録されている最大の個体は約5.8mという記録があります。
性格はクロコダイル科のナイルワニやイリエワニと比べて比較的大人しいとされており、フロリダ州やサウスカロライナ州、テキサス州などの沼地や湿地帯に生息しております。その名が示す通り、アメリカのみに生息する固有種ですね。
生息地が沼地や湿地帯というところもあり、生息地にあるゴルフ場などではこんな感じで、でっかいアメリカアリゲーターがほのぼの歩く姿も時折見ることができます。
いかがでしょう。クロコダイル科と比較すると大人しいとはいえ、アメリカアリゲーターも他のワニたちと同じく、食性はもちろん肉食。
カエルやヘビ、鳥や哺乳類などを常食としており、鹿などの大型動物はもちろんの事、時には前回ご紹介したグリズリーやピューマなども襲ったりすることがあり、稀にではありますが、人も襲われ、現地では度々ニュースになっていたりします。
アメリカアリゲーターは野生動物の保護対策が成功した数少ない成功例
アメリカアリゲーターは1970年代初頭にかけて、開発による生息地域の破壊や水質汚染、ワニ革摂取のために乱獲され、一時期は絶滅が危ぶまれましたが、国や州単位での保護政策が功を奏し、現在では絶滅の心配を脱し個体数も増えつつあります。
野生動物たちの生態は自然のいたるところと密接に絡み合っており、一度数が減少してしまうと、安全基準まで回復させるのは困難を極め、現状でもかなり絶滅が危惧されている他の動物の保護政策がうまく機能していない中、アメリカアリゲーターの保護政策は数少ない成功例といえます。
アメリカ合衆国に生息するキケンな爬虫類たち2.ワニガメ
え・・・危険動物にカメがラインナップ??
ってお思いになられるかもですが、侮るなかれ。ガメラ、ゴジラと並ぶ日本を代表する怪獣ですが、このガメラをデザインするときにワニガメがモデルになったとされております。
ワニガメは、アイオワ州からフロリダ州といったアメリカ合衆国南東部の沼や湿地帯に生息しており、アメリカの固有種になります。淡水ガメとしては最大クラスに成長し、体長は約1m。体重は100kgを超える個体もおります。
その名前の通り、ワニに甲羅を付けたような風貌をしており、食性は雑食ではあるものの、肉食傾向が強く、魚類や両生類。時には水鳥なども襲って捕食します。また魚を捕食する際は、口の中に仕込んだ疑似餌を器用に動かし、まるでワームが動いているかのごとく見せかけて魚類をおびき寄せ、近づいた魚を目にもとまらぬ速さで捕食するといった技術も兼ね備えております。
動画には動物の捕食映像が含まれております。苦手な方は視聴に十分ご注意ください。
すごいでしょ。バックミュージックはのほほん系ですが、一咬みで魚が真っ二つになってますからね。。。
ワニガメの必殺の武器 強烈な咬合力
ワニガメは他の淡水性のカメに比べて頭部が大きく、それだけ咬む筋力も発達しており、その咬合力(咬む力)は約450kgに達します。
ちなみに固いウシ科の骨まで咬み砕き、自らの栄養の糧とするアフリカのブチハイエナの咬合力が約300kg前後といわれておりますので、ワニガメの咬合力がいかに強烈かお判りいただけるのではないでしょうか。
もちろんワニガメに咬まれれば人間の指なんて簡単に噛み千切られますので、かなり恐ろしいパワーファイターといえるでしょう。
アメリカ合衆国に生息するキケンな爬虫類たち3.アメリカドクトカゲ
アメリカドクトカゲはテキサス州やアリゾナ州からメキシコにかけて生息しているトカゲで、その名の通り毒があります。トカゲで毒を持っている種類は珍しく、他に毒を有している有名なトカゲではコモドドラゴンも毒を有していますよね。
アメリカドクトカゲはコモドドラゴンのように、全長が3mに達するというわけではないですが、大きい個体で約60cmにも成長し、日本に生息しているトカゲなどと比較すると、やはり大型の部類に属します。
テキサスやメキシコなどから連想される通り、生息地は比較的砂漠など、比較的荒野と呼ばれるような場所に生息していることが多いです。
アメリカドクトカゲの毒性
やはり有毒動物と聞くと、気になるのはその毒性と毒の強さではないでしょうか。アメリカドクトカゲの毒性は神経毒。咬まれることによって歯の付け根にある毒腺から毒が体内に注入されます。
咬まれると激しい痛みと共に、めまいや吐き気を催し、時にはアナフィラキシーショックも引き起こします。ただ、アメリカドクトカゲに咬まれて現在まで死亡した例はなく、後述するガラガラヘビやヌママムシのように死亡に至るケースはほとんどないとされております。
ただ、死なないとはいえアナフィラキシーショックとなると、日本のオオスズメバチのように死亡例もある症状。油断はしないほうがいいでしょう。
ちなみにアメリカドクトカゲは英名では「Gila Monster」といい、最初の発見場所であるアリゾナ州のヒラ川「Gila River」から由来されております。で、なんで「Monster」かといいますと、発見当初は獲物や自らの脅威となる対象に毒を噴射して殺害する怪物として現地では恐れられていたんですね。
もちろん、アメリカドクトカゲが「アフリカ大陸に生息する危険なヘビたち」でもご紹介させていただいておりますドクハキコブラのごとく毒を噴射するということはありません。
アメリカ合衆国に生息するキケンな爬虫類たち4.ヌママムシ
ヌママムシは日本に住むニホンマムシの仲間で、テネシー州やノースカロライナ州、フロリダ州といったアメリカ合衆国東部から南部にかけて生息しています。ニホンマムシと同じく、水場を好む性質があり、生息場所も沼地や湿地帯など水場がある場所に多く生息しております。
ヌママムシもアメリカアリゲーターやワニガメたちと同じアメリカの固有種になりますね。
気になるその大きさですが、やはりアメリカンサイズといいますか、ニホンマムシが大きいもので約1m弱なのに対し、ヌママムシは大きいものでは2m近くにまで成長します。
また、マムシの仲間には毒性が強いものの、大人しい種類が多いのですが、このヌママムシに関しては、マムシの仲間では珍しく、比較的攻撃的な性格を持っており、近づくものに対しては、大きな口を目いっぱいあけて威嚇のポーズをとります。
それでも相手が怯まない場合、必殺の毒牙攻撃を繰り出してきます。
ちなみに英名の「Cotton Mouth」は口の中が木綿のごとく白いことから、このように呼ばれるようになりました。
ヌママムシの毒性
気になるヌママムシの毒性は、ニホンマムシと同じく(ニホンマムシは神経毒も有しています)出血毒。出血毒とはその名前の通り、血が止まらなくなる毒で、毒が血小板に作用し、止血作用を妨げる働きがあります。
毒も強く、人気のない湿地帯で咬まれたりすると、命の危険性を伴い、最悪の場合死に至ることもありますが、現在は医療技術の発達により、血清などの開発もされているため、昔に比べると致死率は低下しております。
アメリカ合衆国に生息するキケンな爬虫類たち5.ダイヤガラガラヘビ
哺乳類部門のトリがアメリカ合衆国を象徴するグリズリーならば、やはり爬虫類部門のトリは何と言っても、このガラガラヘビなのではないでしょうか。
ガラガラヘビの名前はやはりその特徴的な尻尾。これを震わせて相手に警戒を促す音を発するときに出る音が、「ガラガラ」という音に聞こえることからガラガラヘビという呼び名になったと考えられております。
ちなみにこのガラガラ音を出す尻尾の節目なんですが、これは脱皮をするごとにその節が増えていくシステムになっており、この節目である程度の年代を割り出すこともできます。
また、「ダイヤ」は背中の模様がダイヤに似ていることに由来されており、その模様の形状から「シモンガラガラヘビ」という別名もあります。
ダイヤガラガラヘビはアメリカ合衆国東部、西部からメキシコのかけて生息しているヘビで生息地域によって
- ニシダイヤガラガラヘビ(体長約2m)
- ヒガシダイヤガラガラヘビ(体長約1.6m)
- アカダイヤガラガラヘビ(体長約1.2m)
といった亜種に分かれています。ヌママムシが湿地帯を好むならば、こちらのダイヤガラガラヘビは草原地帯を好んで生活の場としており、ウサギやネズミといったげっ歯類、鳥類などを捕食して生活しております。
獲物をしとめる際は、アナコンダやニシキヘビといった大型のヘビのように相手を締め上げる狩りの手法とは違い、近づいてきた獲物に必殺の毒牙の一撃を入れ、後は獲物の体に毒が回るのを待ち、相手が反撃できなくなったところをゆっくりといただくという感じです。
ダイヤガラガラヘビの毒性
ダイヤガラガラヘビは同じクサリヘビ科のヘビということも相まって、ヌママムシと同じく出血毒。毒の強さも非常に強力で、体が大きいこともあり、咬まれて対処が遅れると死に至るケースもあり、獲物であるげっ歯類など小型の動物は咬まれると数秒で絶命する毒の強さを持っております。
ただ、現在はヌママムシと同じく、血清も開発されており、ダイヤガラガラヘビに咬まれても、死に至るケースはかなり少なくなりました。
ガラガラヘビは意外に温厚だった
ガラガラヘビというと、かなりその尻尾を震わせながら、その毒牙の猛攻を連続して繰り出してくる獰猛なイメージがありますが、実はガラガラヘビの性格は大人しく、無用な争いを避けることで知られています。
自衛のための攻撃手段も、まずはこのようにの尻尾で相手に警戒を促し、それでも相手が引き下がらない場合は、やむなく自衛の手段として毒攻撃を繰り出してくるんですね。
というのも、ガラガラヘビの毒は本来獲物を捕らえるためにある、とっておきともいえる大切なツール。むやみやたらに使うと、大切な狩りの場面で毒がないなんて言う事態にも陥りかねません。
ですので、ガラガラヘビ側からしても、出来ることならば毒は温存しておきたいんです。
また、ダイヤガラガラヘビは同じ有毒仲間のよしみもあるのか、アメリカドクトカゲ君と仲良く冬眠することもあり、この辺りも他のヘビではなかなか見ることができないガラガラヘビの性格がにじみ出ているといえますね。
とはいえ、大人しいにしても身を守るためには、私たち人間にもためらいなく強烈な毒の一撃を繰り出してきますので、からかうといったような行動は絶対しないようにしましょう。
最後に
いかがだったでしょう。今回はアメリカ合衆国に生息するキケンな野生動物たちを爬虫類に絞り、厳選して5種ご紹介させていただきました。
どの動物たちも、私たち人間が攻撃を喰らうとかなり危険であることは間違いないのですが、ただ、どの動物たちにも共通して言えることは、やはり哺乳類編と同じく、メディアなどの影響でイメージが先行して、実際の性格や性質よりもかなり狂暴イメージになってしまっているというところもあります。
そして、もちろん食物連鎖においても、ひいては私たち人間の生活においても、こういった野生動物たちの存在は、絶対に必要な存在であることは曲げようのない事実。
イメージにとらわれ過ぎず、フラットに意識を保っていかないとですね。
では、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
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