魅惑の野生動物たち

飛べないオウム 超絶可愛いフクロウオウムが超危ない

こんにちは。えたばりゅです。

今回はフクロウオウムという、ちょっと変わった鳥をご紹介しようと思います。残念ながら、この鳥は今や絶滅寸前にまで追い込まれているんですが、その姿たるやめちゃくちゃ可愛いんですよね。この記事を読み終わる頃には、あなたもフクロウオウムの可愛さにやられ、沸々と何としても守りたい!って意志の炎が沸き上がること請け合いですので、是非ぜひ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

フクロウオウム 唯一飛べない超かわいいオウムの可愛さに悶絶しよう

フクロウオウムは英名を「Kakapo」、学名を「Strigops habroptilus」フクロウオウム科フクロウオウム属に属するオウムの仲間で、ニュージーランドの限られた地域にのみ生息しています。以前はニュージーランドに広く分布していたんですが、現在は残念ながら絶滅に瀕している・・・というか、「瀕している」という生易しい言葉ではなく、絶滅しかかってしまっており、賢明な保護活動が進められている鳥なんですね。

食性は、限りなく草食に近い雑食で、普段は木の実や木の種などを食べて生活しており、特にリムという樹木に生える果実を好物としています。ただ、こういった食物が少ない時には栄養を摂取するために、昆虫やミミズなども食べることが分かっているんですね。また、夜行性で顔つきもどことなくペチャッとしているというか、平面的なところがフクロウを彷彿とさせることからフクロウオウムという和名の由来になっています。

フクロウオウムはオウムの仲間で唯一飛べないオウム

体長は約40cm~60cm、体重約3kgと結構大柄になる反面、翼は極端に小さく、他の鳥たちのように体を飛翔させる翼の面積を持たないため、飛ぶことができなく、オウムの仲間の中で唯一飛べないオウムとして知られています。翼を用いる時は走ったりするときや、木から飛び降りるときにその落下速度を和らげるために使う程度で、その使用用途はいわばニワトリのような感じなんです。

なので、体格はずんぐりむっくりっていう感じで、歩き方もどことなくぎこちなく、それでいて、顔は前から叩かれた感じに平面的で、目は超つぶら。ぶっちゃけめっちゃ可愛いんです。

そんなかわいいフクロウオウムを堪能できる動画がありましたので、共有しておきます。是非ぜひその可愛さに悶絶してください。

ね。こっちに走ってくる姿とか、最高でしょ。

でもここでやっぱ疑問に思いますよね。なんで飛べなくなってしまったのか。

フクロウオウムが飛べなくなった理由

飛べない鳥として有名なのは、ダチョウやヒクイドリ、そしてペンギンたちが有名どころだとは思いますが、ダチョウやヒクイドリは空を飛ぶ代わりに、強靭な体と脚力、そしてペンギンは高い遊泳能力を身につけました。なので、「飛べなくなった」っていうよりは、「飛ばなくなった」っていう方がしっくりくる感じですが、フクロウオウムが動画を見る限りダチョウのような強靭な脚力を持っているようには見えませんし、ヒクイドリのような必殺の一撃を繰り出せる強力な足とかぎ爪を持っているようには見えません。もちろん、ペンギンのように高い遊泳能力を兼ね備えているわけでもないんです。

でも、フクロウオウムも飛べない鳥というよりはダチョウやペンギンのように、飛ばないという選択をして進化してきた経緯があるんです。それは生息地であるニュージーランドという土地柄にあるんですね。

ニュージーランドには他の場所のように脅威となるような陸生捕食動物かいなかった

そうなんです。ニュージーランドは古来、アフリカやアジアのトラやライオン、ヒョウ、アメリカのクマやピューマ、ジャガーやオオカミといったような、強力な陸生捕食動物が皆無だったんです。それどころか、人間が住み始める前には、イタチやテン、ネコなどもおらず、唯一の天敵といえば、絶滅した巨大ワシ、ハーストイーグルくらいのものだったんです。

また、シカやウシ、ウマはもちろん、ウサギのような小さい草食哺乳類もおらず、この辺りを食性としている、生態的地位がすっぽり空席だったわけなんです。こういった動物たちが摂取している食物であれば、飛ばなくとも容易に摂取できますので、フクロウオウムはこれらの動物の代わりに、その生態的地位を占めるようになっていき、段々と飛ばなくなっていったと考えられています。

ところが、これが皮肉にもフクロウオウムの絶滅の危機に拍車をかけてしまっているというわけなんです。

フクロウオウムが絶滅しかかっている理由

フクロウオウムが絶滅しかかっている理由には、もうお分かりと思いますが、他の絶滅に瀕している動物たちと同じく、人間が主な要因となっているんですが、元々フクロウオウムは寿命が長いことから、繁殖スパンも非常に緩やかな種で、生殖が可能になるまで約10年ほどかかり、また繁殖が可能になっても、食物が少ない年には繁殖行動をとらないこともあるんですね。

そういう生態ゆえに、元々生まれる個体数も少ないというわけなんです。

そんなところに、人間が移住し始め、生息場所が破壊され、人間が移住と共に持ち込んだ、イタチやネコといった嗅覚や聴覚を武器として獲物を狙う捕食動物がフクロウオウムを捕食し、生息数の減少に拍車をかけてしまったというわけなんです。フクロウオウムの体は周りの環境に見事に溶け込む保護色となっているのですが、特有の匂いを発していて、尚且つ、飛べない、動きも比較的緩慢というところから、こういった捕食動物たちの格好の標的となってしまったんです。

ニュージーランドに生息していて、同じく飛べない鳥といえば、キウイが有名ですが、こちらも絶滅が危惧されていますが、その多くの理由は、フクロウオウムと同じなんですね。

フクロウオウムは現在、IUCN(国際自然保護連合)が定めるレッドリストでは、CR(絶滅危惧Ⅰ A類)にリストされており、行政や団体を挙げて懸命な保護活動が進められております。

是非ぜひ保護プログラムが功を奏し、生息数が回復してくれるよう応援しなければですね。

最後に

いかがだったでしょう。今回はニュージーランドに生息する世界唯一飛べないオウム、フクロウオウムをご紹介してみました。動画をご覧になっていただければもう瞭然ですが、超絶可愛いでしょ。ですが、そんな超かわいい鳥がこの世から消えかかっているんです。どうです。あなたの保護意識の炎、めらめらと燃え上がってきたのではないでしょうか。

もちろん、可愛い、好きといった尺度で保護云々を語るべきものではありませんが、フクロウオウムはじめ、今絶滅しかかっている動物が消えてしまうとなると、本当に寂しい限りですよね。

ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

 

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