こんにちは。えたばりゅです。
今回は、主に南米、地球最後の秘境、アマゾンに君臨する最強捕食者、ジャガーの魅力を徹底的にご紹介したいと思います。知名度はライオンやトラ、ヒョウ、チーターなど他の大型ネコ科動物に比べると、若干譲るところがあるものの、とんでもない魅力を兼ね備えた、まさにネコ科動物のダークフォース的存在。
では、早速その魅力に迫っていきましょう。
ジャガー 猛者ぞろいのアマゾンを制する最強捕食動物
まず、ジャガーのスペックを軽くご紹介すると、英名は日本名と同じく、「Jaguar」、学名は「Panthera onca」という、食肉目ネコ科ヒョウ属に属するネコ科動物の仲間で、生息地域は南米アマゾンを中心に、コスタリカの熱帯雨林などに生息しており、北アメリカ南部のアリゾナ州においても最近生息の可能性を示唆する動画が撮影されております。
現在では、生息地によって遺伝的に差異も見受けられ、近い将来ジャガーは亜種レベルに分化していく可能性もあり、現在でも一説によるとすでに亜種レベルに分化していて、その生息地によって、アマゾンジャガーやテキサスジャガーなど区別して呼ばれていたりもします。
そしてその名前の由来は、ヤガー。現地のネイティブインディアンの方々の言葉で「一突きで殺す者」という意味の「ヤガー」からジャガーというように呼ばれるようになったと考えられております。
平均的な体長は約1.5m。生息している地域によっては2m近くにもなり、体重も最大130kg超と、トラ、ライオンに次ぐ、ネコ科動物No.3の大きな体格を誇っております。
私も、僭越ながら地元の動物園に訪れた時、ジャガーが間近まで近づいてきてくれる機会に恵まれたんですが、間近で見るとけっこうデカくてその迫力に圧倒されました。
それでは、アマゾンの王者、ジャガーの最強たる所以に迫っていきましょう。
ジャガーの咬合力(咬む力)は体重比ネコ科動物最強
ジャガーは体格ではトラやライオンに一歩譲るものの、その体格比としては頭骨が非常に大きく、顎の筋肉も発達しており、その頭骨と筋肉から繰り出される咬合力、すなわち咬む力は非常に強力です。
その咬む力は何と、あのグリズリーやクマ科最大のホッキョクグマよりも強く、最大クラスのジャガーでは約702kgと驚異的な咬合力を持っているんですね。体重比ではおそらくネコ科動物としては現生最大の咬合力を兼ね備えているといえます。
ジャガーはその強力なアゴと鋭い牙で、ワニの分厚く固い皮膚はもちろん、亀の甲羅でさえバリバリと咬み砕いてしまうんですね。そして獲物を仕留める方法も他のネコ科動物たちが獲物の喉元に咬み付き、窒息させるのに対し、ジャガーはこういった手法に加え、その顎の力を如何なく発揮し、獲物の頭部や首から脊椎辺りや頭蓋骨をかみ砕いて仕留めることも多くあります。特にワニのように喉元が狙いづらい相手や力が強く頸部が太いバクなどの比較的大きな獲物にはこの方法を使ったりするんですね。
ジャガーは水陸どちらでも対応できる優秀過ぎるハンター
ネコ科動物たちの特徴として、水を嫌いあまり水場には近寄らない性質を持っていることが多いのですが、トラやジャガーはネコ科動物の中では珍しく、水を怖がらず、むしろ自ら率先して、川や湿地にも入って水浴びを行ったりします。
ですので、水中からの奇襲もお手の物で、岸辺で休んでいるワニを水中から奇襲をかけて襲ったり、水場をホームグラウンドとしている、あの世界最大級の大蛇、アナコンダを水の中で襲って仕留めるなど、陸上はもちろんの事、水中でも、その最強ぶりを如何なく発揮しております。
いや~~・・・それにしても、本当に美しいですよね。ジャガーはこういった武器に加え、ネコ科動物特有といってもいい、隠密能力を駆使して屈強な捕食動物ひしめく南米アマゾンの中でも最上位捕食者として君臨しているというわけなんです。
ジャガー、ヒョウ、そしてチーター。ってどこが違うの??
ところで、その体の模様、ヒョウやチーターと非常によく似ていると思いませんか?
画像で比較してみましょう。
こちらが密林の一撃必殺者、ジャガー。
そして、樹上からの美しきヒットマン、ヒョウ。
でもって、陸上生物最速のスプリンター、チーター。
メッチャ似てません?チーターはスマートなフォルムからなんとなく分かるとして、ジャガーとヒョウなんてこっそり写真挿げ替えられたらなかなか判断できないですよね。まるで一卵性双生児。
はて?どちらがジャガーさんでしたか??
という感じではないでしょうか。ではこのジャガー、ヒョウ、チーターの3者の違いについてご紹介しましょう。
ジャガー、ヒョウ、そしてチーターそれぞれの違い
美しいそのフォルムはジャガー、ヒョウ、チーター共に素晴らしいですが、それぞれの違いについて触れてみると、意外とその違いが分かるんです。
ジャガー、ヒョウ、チーターの違い1.生息地
まず、生息地に違いがあります。ジャガーに生息地は、冒頭で申し上げたとおり、北アメリカ南部の一部から、南アメリカにかけて。
そして、ヒョウはアフリカからアラビア半島を経てインド、ユーラシア大陸と非常にその生息範囲は多岐にわたります。また、チベットのような標高の高い山岳地帯にも亜種が生息しており、ユキヒョウと呼ばれています。イエネコを除くと猫科動物一の広い生息地域を有しています。
チーターはアフリカとイランの一部が生息地域となります。
また、その狩りの特性上、ジャガーとヒョウは奇襲が成功しやすい、自らの体を隠せるようなブッシュ地帯、チーターは障害物が少ない開けた草原地帯を好んで生活の場としております。
ジャガー、ヒョウ、チーターの違い2.体格
次に、体格。ジャガーはドシッとしていて、頭骨も大きく、いうなればこの3種の中では1番のパワータイプ。体つきもこの3種の中で一番頑丈になります。ヒョウはその中間。そして、チーターはスピードに特化して自身を進化させてきたため、この3種の中では一番体の作りは華奢に出来ております。
改めて画像をご覧いただくと、そういえば・・・
という感じではないでしょうか。
チーターの魅力をふんだんに記した記事はこちら
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ジャガー、ヒョウ、チーターの違い3.体の模様
ジャガーは黒い斑紋の中に黒い点があるのに対し、ヒョウはそれが見られず、チーターに関してはご覧のように黒い斑紋ではなく、黒い斑点が体色の模様になっています。また顔に黒い筋状の模様が入っているのもチーターの大きな特徴です。
いかがでしょう。少し見ただけでは、あまり見分けが付かないですが、よ~~く見てみるとその違いが分かっていただけると思います。
ヒョウとジャガーの違いについては、こちらの記事でも詳しく解説させていただいておりますので、良ければこちらの記事も合わせてご覧いただければと思います。
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ジャガーの黒変種、ブラックジャガーという存在
さて、先ほど紹介したヒョウなのですが、クロヒョウという個体が存在するのはお耳にしたり実際に動物園でもご覧になられたことのある方もおられるのではないでしょうか。このクロヒョウというのは、ヒョウの亜種ではなく、ヒョウの突然変異種になります。これを黒変種というのですが、ジャガーにおいてもこの黒変種、いわゆるブラックジャガーが存在するんです。
こちらがブラックジャガー。
いかがでしょう。画像ですと真っ黒な感じがしますが、通常のジャガーのように黒い斑紋は有しており、太陽の光の当たり具合ではそれを確認することが出来ます。黒変種のブラックジャガー、そしてクロヒョウもそうですが、何か一見するとライオンのメスが黒くなったような姿をしていますよね。
その風貌からではないと思うのですが、ライオンとヒョウ。そして、ライオンとジャガーの交配は可能とされます。(飼育下でのみ)ただし、生まれる個体は繁殖能力を有しない一代限りの交配になります。ヒョウとライオンの交配種はレオポン。ジャガーとライオンの交配種はジャングリオンと呼ばれています。
一見不利な用でも・・・
それにしても、こんな黒い体であれば、狩りをする時もかなり目立ってしまい、その成功率も下がってしまい、生死に影響してしまうのでは・・・?と思ってしまいますよね。たしかに日中ではその黒い体は目立ってしまいますが、、、
このような夜の帳の中で、狩を行えば・・・その体は絶好の隠れみのになりますよね。また、ジャガーが暮らす熱帯雨林では昼間でも高い木々に囲まれて、薄暗い環境なので、その漆黒の体を隠してくれるんですね。一見不利なようでも、その工夫次第では効率よく狩りができるというわけです。ただ、黒変種が誕生する割合はその全体の約6%程度だといわれており、ジャガーの通常の斑紋と比較すると珍しい体色ですね。
ジャガー その厳しい生息状況
そんなジャガー。生息地が現在自然破壊めまぐるしいアマゾンとのこと。生息状況はどのようになっているのでしょうか。レッドリストはこのようになっています。
現在すぐにその危機があるのではないようですが、前述のとおり、今アマゾンの熱帯雨林は過去例にないスピードで失われていっております。地球最後の秘境といわれるアマゾン。このジャガー限らず、多くの希少種が暮らしております。
何とかその環境を守っていきたいところであります。
最後に
いかがだったでしょう。今回はアマゾンの最強捕食者ジャガーの魅力についてふんだんにお伝えさせていただきました。
トラやライオンにも全く負けていない魅力が備わっているというのが、こうやって改めて紹介してみると、本当によくわかりますよね。
是非、これから先もアマゾンの王者として君臨してくれることを願いつつつ、今回はこれまでとさせていただきます。では、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
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