こんにちは。えたばりゅです。
今回は、コイツが泳いでいれば、清流の証とまで形容される、アユをご紹介したいと思います。日本では清流に住む魚として、代表的な存在でもある、アユ。しかしながら、この超メジャーな魚には意外と知られていないヒミツがあったりするんですね。
今回はそのあたりに触れつつ、アユの魅力に迫っていきたいと思います。
日本の清流に住まう魚の代名詞アユに隠された意外な2つのヒミツとは!?
では、まずアユのご紹介を軽くされて頂くと、アユはキュウリウオ目キュウリウオ科アユ亜科アユ属に属する魚で、北海道の天塩川を北限に南は鹿児島県まで、沖縄県以外の日本列島ほぼ全域に生息しています。
沖縄県には、1970年代までリュウキュウアユという固有のアユが生息していましたが、残念ながら沖縄県内では絶滅してしまったと考えられており、現在リュウキュウアユは鹿児島県奄美大島でのみ生息が確認されております。
その体長は、約15~20cmほどですが、大型の個体は30cmにまで及ぶことがあり、特に産卵期を間近に迎え、下流に下る個体や晩夏の滝つぼなどに生息している大型個体は落ちアユなんて言う呼ばれ方をしていたりします。
アユは日本の狭い国土を流れる河川に適応した種で、日本固有の魚というイメージがあったりしますが、日本周辺の諸国にも生息していて、中国や朝鮮半島からベトナム、台湾などでもその姿を見ることができます。
食性は成長過程によって変化し、稚魚や若魚のころは小さな水棲昆虫やプランクトンなどを食べておりますが、成長とともに植物食傾向が強くなり、岩についている苔などを常食するようになります。アユが苔を食べると特有の跡が残るんで、その場所にアユがいることが分かりやすいんですね。
ちなみにこれが、アユが苔を食べた後についた痕跡。こんな感じで、こすったような跡が残るんですね。というのも、アユの歯はくしのような構造になっており、岩肌についた苔などを取りやすい構造になっているんですね。
そしてアユはその縄張り意識が強いのも特徴で、他の個体が自身の縄張りに入ってくると積極的に排除しようとするんですね。の性質を活かしたのがアユの友釣りになるというわけなんです。
そして、アユは古来より清流の証として、人々に親しまれてきたのですが、日本が高度成長期に入ると、急激に河川の汚染が進んでしまい、日本の都市部の河川ではほとんどその姿を消してしまいました。
そのようなこともあり、近年では環境問題も積極に取り上げられるようになってきたこともあり、地域の河川にアユを戻そうという運動が各地で積極的に行われていて、少し前まではいわゆるドブ川だったところにも、アユを戻すプロジェクトが行われ、現在都市部の河川でもアユが戻りつつあります。
このように、アユといえば、清流の代名詞的存在ですが、実はアユには意外と知られていない特徴があったりするんです。ではでは、そんなアユの意外と知られていない2つのヒミツをご紹介していきましょう。
清流の証 アユの超意外なヒミツ1.実は海でも生息できる
アユは先ほどから申し上げてる通り、河川や湖の比較的水質が良い場所を生息域としている魚なんですが、実はサケ科の魚たちと同じく、海へと下る降海型と生涯を淡水域で暮らす陸封型がいるんです。
とはいえ、海へと下る個体群もサケのように海の広い範囲を回遊するわけではなく、もっぱら河口付近や内湾にとどまり、成長と共に河川に遡上を始めるんです。そして、晩秋の頃河川の下流域に産卵し、その生涯を終えるんですね。稀に1年以上生きる個体もいますが、ほとんどの個体は1年で生涯を終えるため、アユは年魚という字を当てたりもされているんです。
清流の証 アユの超意外なヒミツ2.実はシシャモやワカサギとは親戚関係
アユはどちらかというと、アマゴやイワナなどといったサケ科の魚に近いフォルムをしているので、サケの仲間と思われがちなんですが、実はアユは冒頭で申し上げた通り、キュウリウオ科に属する魚類なんです。
このキュウリウオ科というのは、少し前まではサケ目に含まれていたのですが、最近になって独立種としてキュウリウオ目キュウリウオ科となった経緯があるんですね。
このキュウリウオ科の魚にどんな魚がいるかというと、
- シシャモ
- カラフトシシャモ
- ワカサギ
- シラウオ
など。ですので、アユはキュウリウオ科アユ亜科という位置づけにいるのですが、シシャモやワカサギとは親戚関係にあたるんです。
こちら、アユの稚魚、通称稚鮎。いかがです?どことなく、ワカサギに似てたりするでしょ。このように幼い頃ほどシシャモやワカサギに似たフォルムをしているんですね。
~稚鮎と小鮎の違いを分かりやすく綴った記事はこちら~
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最後に
いかがだったでしょう。今回は、清流の証、アユに隠された超意外なヒミツをご紹介しつつ、アユの魅力に迫ってみました。誰もが知るアユですが、シシャモやワカサギと親戚関係だったとはちょっとオドロキだったのではないでしょうか。
近年環境プロジェクトも盛んにおこなわれていて、アユが戻った河川も増えつつあります。こんな感じで、私たちの周辺にある身近な川にも将来アユが戻ってくることを絶賛応援していかねばですね。
ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。