こんにちは。えたばりゅです。
今回は、サイについての話題。サイといえば、ご存知の通り巨大な体に立派な角を携えた、動物界の重戦車とも呼ばれる逞しい生き物。実はそのサイの仲間である、シロサイとクロサイに隠された、ちょっと・・・いや、かなりシュールなエピソードをご紹介しようと思います。
ではでは、今回も最後までお付き合いいただければと思います。
シロサイとクロサイ動物界の重戦車のシュールすぎる名前の由来とは!?
サイは全国各地の動物園やサファリパークでも出会うことができる、非常に人気のある動物ですよね。体も非常に大きいので、実際に見た時はその巨大さにかなり驚かれたのではないでしょうか。
サイは、現在5種類の際が確認されていて、シロサイとクロサイがアフリカ大陸に、そして、インド、そしてインドネシアにはインドサイ、ジャワサイ、スマトラサイが暮らしているのですが、残念なことにいずれの種類も現在絶滅が心配されています。
その中で、今回スポットを当てるのはアフリカに生息しているシロサイと、クロサイという2種のサイたち。
では、まず実際にシロサイとクロサイの画像をご覧いただきたいと思います。
こちらがシロサイ。
で、コッチがクロサイ。
どちらも威風堂々たる風貌ですよね。ですが、画像を見て見ると、ちょっとアレ・・・(;´・ω・)って思うことがあるかと思います。
シロサイ、クロサイって名前に色がついてる割には白くないし、黒くないよね
そうなんです。シロサイ、クロサイっていう名前が付いているからには、名前からイメージすると、シロサイは白っぽい姿。そして、クロサイはそれに対を成すような、やはり黒っぽい姿を想像しますよね。
でも、実際には名前の由来になるほど、そんなに色に特徴があるわけではないように見受けられます。しかも、上の画像だけでいうと、シロサイって呼ばれてる方がむしろ黒っぽい体色をしてるような気もします。
では、なんでこんな名前で呼ばれるようになったのでしょうか。
実はそこには、小さな・・・でも、とんでもない勘違いに原因があったんですね。
シロサイがシロサイと命名されたのは、シロサイ命名過程の勘違いが発端
それは、当時シロサイとクロサイを発見した最初の発見者が、現地語で幅広いを意味する、「wijde」を英語の「white(白い)」と間違って解釈し、「White Rhinoceros(白いサイ)」と命名されたとされているんですね。
そして、そのまま和訳され、日本名はシロサイとなったわけです。
まぁ・・・上の画像では黒っぽいですが、個体によっては白っぽく見えないこともないんで、別に違和感は感じなかったのかもしれませんね。
では、元々の「幅広い」はシロサイの何を指して幅広いと言っているかといいますと、口の形なんです。
ほら。言われてみると、口の形がなんか幅広って感じですよね。現在では、その勘違い命名を修正するかのごとく、「Square Lipped Rhinoceros(四角い唇のサイ)」という別名もつけられています。
クロサイの名前の由来はシロサイのとばっちり
ではクロサイ。こちらはなんで黒くないのにこんな名前になったかといいますと、 White Rhinoceros(シロサイ)にちなみ、「White」の対を成すサイということで、Black Rhinoceros(クロサイ)とされてしまったといわれています。
まぁ・・・アレです。アフリカに生息する2種の対を成すサイっていうのは良いのですが、クロサイの名前の由来はいわば、シロサイ命名のとばっちりでつけられた名前ということですね。
ちなみに英語では、シロサイと同じく修正されるような別名があり、Hooked-lipped Rhinoceros(カギ状の口を持ったサイ)とその特徴を表す呼び名もあります。
こちらがクロサイの正面からのフォルム。シロサイに比べて口の形がとんがってるのがお判りいただけるのではないでしょうか。
シロサイとクロサイ、同じ地域に住んでて一見するとよく似ていますが、唇の形を見るとその違いは一目瞭然ですよね。またそのほかにも、鼻の上にある角がシロサイのほうが大きく、体もクロサイより大きいという違いがあります。
それにしても、なんで同じアフリカに住みながら唇の形にこのような違いが生じたのでしょうか。
シロサイとクロサイの唇の形の違いはその食性の違い
実はこれ、シロサイとクロサイが主食としている植物に原因といえます。どちらも草食動物であることは変わりないのですが、シロサイは、地面に生えている草を主に食べるため地面の草を食べやすいよう、唇が平らに進化し、クロサイのほうは背の低い木の新芽などを主に食べるため、唇が新芽を取りやすいようカギ状に進化したといえます。
同じ地域に住んでいても、必要に応じて自らの形状を変化させていくというのは、やっぱ進化の素晴らしいところですよね。
最後に
いかがだったでしょう。今回は、シロサイとクロサイという名前に隠されたシュールすぎる話題をご紹介させていただきました。
いや~・・・名前の由来は、数多あれど、こんな勘違いから付けられることもあるんですね。是非ゼヒ、お話のネタに使っていただければ幸いです。では、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。