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パンダとレッサーパンダ 実は違う種類!その違いと両者の意外なルーツとは?

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、ジャイアントパンダとレッサーパンダのトリビアについて触れていこうと思います。実はこの両者、同じパンダの名を冠しているのですが、それぞれ別の種類の動物なんですね。

どこがどう違うのか。そして両者に隠された意外なルーツについても、こちらの記事でバッチリ触れておりますので、是非ぜひ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

ジャイアントパンダとレッサーパンダ、超人気者同士のその違いと意外なルーツ

ジャイアントパンダ、そしてレッサーパンダ。この両者を知らないという方はおそらくいらっしゃらないのではないでしょうか。

両者共々非常に可愛い姿をしており、自然界が誇る超絶人気アイドル的動物でございますね。

こちらがジャイアントパンダ:Giant Panda。

ジャイアントパンダは中国の四川省、陝西省といった内陸の一部地域に生息しております。

そしてこちらがレッサーパンダ:Lesser Panda。英名ではこのほか、「Red panda」、「Fire fox」とも呼ばれるようです。

レッサーパンダは中国南部からブータンにかけてが生息地となっております。ちなみに近年、レッサーパンダの近縁種が日本でも生息していたことが分かっており、新潟県でその化石が発見されております。とはいえ、生息時期は現在からおよそ、300万年前から400万年前という日本でもゾウが闊歩していた太古の時代。残念ながら、現在の日本では野生のレッサーパンダはその近縁種含め、見ることができません。

ところで、大きい(Giant)パンダと小さい(Lesser)パンダという名前で和名、英名共に呼ばれておりますので、どちらも同じパンダという種類と思いますよね。

顔の可愛い毛並みの特徴とか、姿もどことなく似ておりますし。

でも、冒頭で申し上げた通り、ジャイアントパンダとレッサーパンダは違う種類の動物なんですね。

ジャイアントパンダとレッサーパンダの違い

まぁ、アレです。体の大きさや色は見ての通り全く違いますので、これが最大の違いっていえばそれがそうなんですが、ジャイアントパンダとレッサーパンダは違う系統の動物なんです。

どちらも大きな括りでいえば、哺乳類の食肉目(ネコ目)という分類に属していますので、例えば「サメとクジラ」のようにある程度似たフォルムを持ちながら、全く別系統の動物っていうことはないんですが、ジャイアントパンダとレッサーパンダは属している系統が違うんですね。

ジャイアントパンダはご想像の通り、クマ科に属する動物。つまり、クマの仲間に分類されます。

かたやレッサーパンダは

・・・

何だと思います。

このフォルム。どこかで似たような感じの動物。いません??

はい。そうなんです。レッサーパンダは、レッサーパンダ科っていう独立した分類系統に属するのですが、その上にイタチ上科っていう分類がありましてですね。

イタチ上科に属する動物は

  • レッサーパンダ(レッサーパンダ属)
  • スカンク(スカンク属)
  • イタチ(イタチ属)
  • アライグマ(アライグマ属)

の4つの属性の動物たちで構成されています。ですので、レッサーパンダはどちらかというと、クマよりはスカンクやイタチ、そしてアライグマに近い動物なんです。

・・・そういえば、アライグマも「クマ」ってついてますねw

ただ、このようにジャイアントパンダとレッサーパンダが別系統に分類されたのは比較的最近のことなんです。

そして、ジャイアントパンダのほうも、クマ科の動物に変わりはないのですが、他のクマたちとは違う特徴を持っているんです。

どこからどう見ても、クマさん的なフォルムのジャイアントパンダなんですが、実はジャイアントパンダはクマの仲間で唯一食べ物をつかむことができるように前肢が進化しているんですね。

クマ科の仲間で、ジャイアントパンダ以外に、ものをつかむような前肢を持っているクマはプーさん以外いないんです。この物をつかむことができる特徴というのが、アライグマと同じため、ジャイアントパンダはアライグマ科に属するのでは?という論争が最近まで繰り広げられていたようです。

ちなみにあまり知られていませんが、ジャイアントパンダもレッサーパンダもそれぞれ生息地によって2つの亜種がいるんです。

実はパンダよりレッサーパンダのほうが先に発見されていた

いまでこそ、単に「パンダ」っていう風に名前を言った時、ほとんどの方がジャイアントパンダの姿を思い浮かべると思うんですが、実は最初に人の目に発見されたのはレッサーパンダのほうで、発見されてジャイアントパンダが世に知れ渡るまでは、パンダというとレッサーパンダのほうのことだったんですね。

ジャイアントパンダが発見されたことで、、混同を防ぐため、小さいパンダということで、レッサーパンダという名前が付けられたと考えられております。

何で体の大きなジャイアントパンダの方が後年に発見されたのか、普通に考えればジャイアントパンダの方が早く発見されそうなものですので、この辺りは不思議なところですよね。

生息地帯はどちらも標高の高い森林、竹林地帯ですし、行動が活発になる時間も大体同じ。もしかしたら、レッサーパンダは生息域がインドや中国、ネパールなど国をまたいでいる一方、ジャイアントパンダの方は中国のそれもかなり山深い場所と、より限定的なので、その辺りも関係しているのかもですね。

ジャイアントパンダとレッサーパンダの残念な共通点

このようにジャイアントパンダとレッサーパンダは種類的には違う動物なんですが、可愛いという共通点の他に、もう1つ、残念な共通点もあるんです。

それは現在どちらも絶滅が危惧されている動物ということ。

ジャイアントパンダはWWF(世界自然保護基金)のロゴにも絶滅危惧種の代表的存在として抜擢されたり、世界中で保護の必要性が叫ばれているので、絶滅が心配されている動物っていうのはご存知のことと思います。

しかしながら、レッサーパンダも同じく絶滅が心配されている動物で、IUCN(世界自然保護連合)のレッドリストでは、ジャイアントパンダよりもランクが高いEN(絶滅危惧 ⅠB類)にランクされてしまっているんです。(ジャイアントパンダは現在絶滅危惧 Ⅱ類)

ジャイアントパンダの保全状況

そしてこちらがレッサーパンダの保全状況

自然界が生んだトップアイドルたち。なんとしても保全していかねばですよね。

最後に

いかがだったでしょう。今回は動物界の超絶トップアイドル、ジャイアントパンダとレッサーパンダの違いとその意外なルーツに触れてみました。

違うといっても、こうして見てみるとやっぱり混同されがちになっていた理由ってのはあるものですよね。

ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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