こんにちは。えたばりゅです。
今回はブッシュマスターというクサリヘビ科の毒蛇にスポットを当ててご紹介したいと思います。その名前からして何と言いますか、ラスボス感が漂っているというか、
強ぇぜ・・・オレは。
とか、
私・・・悪いけど、強いよ。
的な感じがプンプン匂ってくる感じがしますが、その実力はいかほどのものか・・・。ではでは、早速ブッシュマスターの魅力に迫っていきたいと思います。
ブッシュマスター 名前からして危険度MAXな毒蛇の真の実力とは!?
では、まずブッシュマスターの軽い紹介からさせていただくと、学名は「Lachesis」、英名は日本名と同じく「Bushmaster」という、クサリヘビ科ブッシュマスター属に属するヘビの仲間の総称で、現在ブッシュマスターの仲間は4種ほど確認されておりまして、名前はそれぞれ
- ブッシュマスター:学名「Lachesis muta」
- チャコブッシュマスター:学名「Lachesis acrochorda」
- ブラックヘッドブッシュマスター:学名「Lachesis melanocephala」
- セントラルアメリカンブッシュマスター:学名「Lachesis stenophrys」
という感じで、ブッシュマスターは更にアトランティックブッシュマスター(サウスアメリカンブッシュマスター)とアトランティックフォレストブッシュマスターという2つの亜種に分かれている感じですが、日本では生息地が離れているせいか、ここまでブッシュマスターを細分化して呼ぶことはあまりなく、これらの4種、亜種を含めると5種を総じてブッシュマスターと呼ぶことが多いですね。
種によって住んでいる場所はそれぞれですが、主に中央アメリカ南部、そしてアマゾン熱帯雨林などの南アメリカ北部に生息しており、他のクサリヘビ科の仲間と同じく、毒蛇に分類されます。
体長は、約2m超。最大クラスの個体では3.5m以上にも成長し、クサリヘビの仲間の中では最大種で、この辺りもこのブッシュマスターの名前の由来かもしれませんね。ちなみに毒蛇にまで範疇を広げると一番最長はキングコブラ、次いでブラックマンバ、続いてブッシュマスターという感じです。
クサリヘビの仲間といえば、世界各地に幅広く生息していることで知られており、コブラ科のヘビと並んで、猛毒を有するヘビとして各地で恐れられております。
日本に生息しているクサリヘビの仲間としては、日本の代表的毒蛇を2分するマムシとハブがクサリヘビ科に属していて、日本でも、毒が強い気をつけるべきヘビの代表的存在として名高いですよね。
もちろん世界にも名だたるクサリヘビ科のヘビがいて、
- 毒蛇の代名詞ともいえる、ガラガラヘビ
- 世界数多の毒蛇の中で最大の毒牙を持つガボンアダー(ガボンヴァイパー)
- 自らの舌や尻尾を疑似餌にして、獲物をおびき寄せるパフアダー
- インドの危険な四大毒蛇の一角を担うカーペットバイパー
などなど、猛毒はもちろんのこと、そのハンティング技術にも定評のある実力者揃いのクサリヘビ。
このような実力猛者たちの中でも、一際その名が響き渡るブッシュマスター。その実力はどれほどのものなのか。
実はブッシュマスターの実力は謎だらけ
実はブッシュマスターの実力については、かなり謎が多くてですね。性格的にも他のクサリヘビ科のヘビと比べると、比較的大人しいと評される中で、かなり攻撃性がある個体もいたり、個体によってその性格に差がある事が分かってるんですね。
また、現地で暮らす人々が、ブッシュマスターにかなり警戒を抱いている様子がドキュメンタリーで報じられていたりする一方、いやいや、現地ではブッシュマスターより、他の毒蛇のほうがよっぽど恐ろしいなんて言う意見もあったりなど、本当にミステリーに包まれているヘビなんです。
そして、中でもミステリーなのがクサリヘビ科の象徴ともいえる毒の強さ。
謎に満ちたブッシュマスターの毒性
クサリヘビ科の属しているということで、このブッシュマスターも他のクサリヘビたちと同じく、毒を持っており、その毒はかなり強く、世界にいる毒蛇の中でも1、2を争う猛毒の持ち主で、人間もブッシュマスターの毒が体内に入ってしまった場合、治療を施しても、その致死率は何と20%にも及ぶとも言われております。
とまあ、これであれば名前そのもののかなり危険なにおいがプンプン漂ってきそうですが、
その一方で、その全く真逆の説もあり、ブッシュマスターの毒はそんなに危険なものではない。っていう意見もあるんです。
このようの全く真逆の意見もあり、ブッシュマスターの危険性やその実力は謎に包まれているんですね。ただ、その毒性は神経毒と出血毒で現地の子供がブッシュマスターに咬まれたとき、残念ながら30分から90分ほどの間に亡くなってしまった例も報告されていて、こういった事例を鑑みるとやはりその毒の強さは非常に強力な可能性が高いですね。
ブッシュマスターがミステリーに満ち溢れているその理由
ブッシュマスターがこんなに謎だらけなその理由としては、生息地域がアマゾン熱帯雨林のような人が簡単に足を踏み入れることができない地域に生息しており、それに加えて、個体数もかなり少ないんですね。さらにその体はその場所に溶け込む保護色になっていて、日中はあまり動かないので、いたとしても見つけることはかなり難しいヘビとされております。
加えて、ブッシュマスターの生息地は開発などでかなり脅かされており、その数も減少しているといわれ、IUCN(国際自然保護連合)が定めるレッドリストでは、VU(絶滅危惧 Ⅱ類)に分類されているんですね。
また、ブッシュマスターはかなりストレスに弱く、飼育下では長く生きられないことが多ので、毒の強さであったりなど、そういったことが分かりづらく、他のクサリヘビ科のヘビと比較すると分からないことが多いんです。
こういったことからブッシュマスターは、その名前とは裏腹に、その生態は謎に包まれているというわけなんです。
このように謎だらけなブッシュマスターですが、実は子煩悩なところもあり、産んだ卵は無事に孵化するまでしっかり守ったりするんです。
最後に
いかがだったでしょう。今回はクサリヘビ科の大ボス感あふれるブッシュマスターにスポットを当ててその魅力をご紹介させていただきました。世界一を争う猛毒の持ち主という一方で、それほど危険でないといわれていたり、現地でもかなり危険視されているという意見もあり、またその一方で、そんなに恐れられてないっていう意見もある。
でも、こういうミステリーさって、大ボスの必須条件ですよね。
大ボスが最初から何もかもさらけ出すっていうのはボス感ないですし、巨大企業のボスも社員ですら顔見たことないっていうことも多いですしね。
やはり、ブッシュマスター(未踏の地の主)の名はホンモノといったところでしょうか。ちなみにブッシュマスターの学名「Lachesis(ラケシス)」は運命をつかさどる女神から由来しており、人の寿命を決定する力を持っているとされているんです。・・・なんとも、学名のほうもこれまたピッタリな感じですよね。ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。