魅惑の野生動物たち

透視能力あるの!?シャチの溢れる魅力と驚愕の生態をガッツリご紹介!

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、シャチが持っている、そのたまらない魅力と驚愕の能力に迫っていきたいと思います。その魅力は誰しもが知るシャチですが、それと同時に驚愕必至の能力や興味深すぎる特徴を持ってるんですね。

今回は、そのあたりにガッツリ触れていきますので、是非ゼヒ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

え!?透視できるの!?シャチのたまらない魅力と驚愕の能力

シャチといえば以前こちらの記事でもご紹介した通り、海の最強捕食者として君臨している力強い動物ですが、その一方でシャチは非常に高い知能も兼ね備えており、シャチ同士のみならず、異種族ともコミュニケーションをとるという知能の高さも兼ね備えております。

すなわち私たち人間とのコミュニケーションですね。その能力を生かし、シャチはとても優れたパフォーマーとしての能力を発揮しております。では、まずシャチのパフォーマーとしての魅力をご紹介していきましょう。

高い知能と力強さが織りなす、シャチの魅力すぎるパフォーマンス

シャチが私たち人間とピッタリ息を合わせ、様々なショーを披露してくれている姿はとてもよく知られており、非常に人気を博しておりますよね。こういったパフォーマンスを披露する背景には、シャチの優れた知能とコミュニケーション能力の高さがあるといえます。

人の合図にあわせジャンプをする、人との合同のパフォーマンスを披露するなどは、やはり知能が高いことはもちろんのこと、それと共にコミュニケーション能力にも秀でていないと成しえないことです。

また、自然界から飼育環境の変化に移行しても、このような高度なパフォーマンスが可能なことからシャチは非常に優れた順応性を持ち合わせていることがわかります。

パフォーマンス終了後のこういったスキンシップも重要なコミュニケーションの一環といえますね。

このように、海の頂点捕食者として、また優れたパフォーマーとしてよく知られているシャチなのですが、他にも驚愕ともいえる生態と特徴を兼ね備えているんです。

シャチの驚愕の生態1.超絶偏食

シャチは前述の通り優れたパフォーマーである一方、海では間違いなく敵ナシの非常に有能なハンターなのですが、実はシャチは非常に偏食という特徴も持ち合わせており、食べるものは非常に偏っています。

パフォーマーとして私たちを楽しませてくれているシャチたちは、サバやアジなどの魚を食べていることが多いですが、自然界で暮らすシャチたちは、ニシンやイカをはじめ、サメなどの大型捕食動物、クジラやラッコ、アザラシなどの海生哺乳類、ペンギンなどの海鳥などといった非常に多彩な種の動物たちを獲物としています。

・・・どこが偏食なの??

って思われましたよね。わかります。

偏食といわれる理由として、これらの獲物をまんべんなく捕食するというのではなく、その群れ(シャチの群れはポッドと呼ばれています)の好みが比較的はっきりしており、少し極端な例えですが、

エイならエイだけ。クジラならクジラだけ。といった具合に、そのポッドで捕食する獲物がかなり偏っているんですね。

これは以前ご紹介したシャチが持つ驚愕のハンティング能力の1つである、獲物の弱点を巧みにつくというところにもつながるのですが、その獲物を専門的に狩りをするうちに、その獲物をどのように攻略すれば、楽に、すなわち効率的に狩りができるかということが狩りを繰り返すうちに獲物の弱点を巧みに突くことを会得していったのだと考えることができます。

※後述しますが、一部これに当てはまらない食性があるシャチも確認され始めております。

そして、それを代々受け継ぐことにより、ほかの獲物を狩るよりも、その獲物を狩るほうが、効率よく餌を摂取できることから、シャチは次第に偏食になっていったと考えられております。

楽をするというのは自然界では生死にかかわる大事なこと

ところで、「楽に」というと、特に日本では苦労は美徳と考えられている節もあり、なんか聞こえが悪いですよね。ですが「楽をする」ということは自然界において、生きていく上で非常に大事な行動になるんです。

というのも、狩りの度にエネルギーを全力で消費し、全精力を使い果たしていれば、何時までたってもエネルギーを蓄えることができず、狩りの失敗は命にかかわってしまいます。

ですので、何をするにしても楽に事を済ませるということは自然界において、非常に重要なことなんですね。

シャチの驚愕の生態2.シャチは海水・淡水どっちもOK!

シャチは海の王者として知られており、もちろん普段の生活の場は海中なのですが、稀にエサを追って川を遡上することがあるんですね。時には河口から数百kmも遡上することもあり、日本でも、2000年の2月22日(火)に名古屋港内に迷い込んだ若いシャチが、そのまま堀川を遡上し、当時話題になりました。

もちろん、シャチは海水に対応した生活を行っており、海水と淡水とでは浮力の面でも大幅な差があり、シャチの巨体が淡水で長時間過ごすには少し無理があり、オオメジロザメのように長時間の滞在はできませんが、淡水でも対応ができるというのは、シャチの隠された驚くべき生態の一つといえますね。

シャチの驚愕の生態3.シャチは透視能力を持っていた!

シャチが持っている様々な能力の中でも、ビックリなのがこの能力。

シャチは、視覚の他に物体(物質)を認識ために「クリック音」という音波を使用します。クリック音とは、噴気孔(潮を吹くところ)の所にある溝からメロンと呼ばれる額の奥にある脂肪で凝縮して発射する音波のことです。

この音波は物質に接触するまで水中を移動し、何かにあたると、その音波が反響して戻ってきます。その反響音を下あごの骨の器官で確認することで、前方に何があるかを認識することができます。

そして、このクリック音がまた、非常に高性能なんですね。

潜水艦のソナーもビックリの性能ぶり。その性能は、その間隔たった数ミリ程度の2本の糸を認識したり、反響音の波長の違いから物質の成分を割り出したり、そしてそして、中の内容物まで認識できると考えられています。

これはもう透視能力といっても過言ではない能力ですよね。そしてシャチにはもう一つ、非常に興味深い可能性があるんです。

シャチは実は一種ではなかった!?

シャチといえば、通常一種だけというのがこれまでの定説で、私たちもシャチが何種類もいるっていう感覚は全くと言っていいほどないんですが、実はそうでもないような研究結果が続々と出てきているんですね。それぞれのタイプが交配しないこと、食性や生息域が異なること、シャチの象徴でもあるアイパッチがグループごとに異なることがこれまでの研究でもわかってきており、このようなことから世界自然保護連合(IUCN)はシャチの分類は再検討すべきとの見解を発表しております。

そのグループを例に挙げると

北太平洋系

レジデント(定住型):千島列島から北アメリカ沿岸に生息するグループで主に魚食(Orcinus orca ater:暫定亜種

トランジェント(回遊型):千島列島から北アメリカ沿岸に生息するグループで主に海生哺乳類食(Orcinus orca rectipinnus:暫定亜種

オフショア(沖合型):北太平洋、大陸棚沖に生息するグループで主に魚食

北大西洋系

北大西洋タイプⅠ:ノルウェーからカナダにかけてに生息するグループで魚食であるものの、アザラシなどの海生哺乳類も捕食

北大西洋タイプⅡ:スコットランドからデンマーク領フェロー諸島に生息するグループでヒゲクジラ類を主に捕食

南極系

Aタイプ:海生哺乳類、主にクジラを獲物とするグループ

B1タイプ:海生哺乳類を獲物とするタイプ

B2タイプ:主にペンギン、そして魚類も獲物とするタイプ

Cタイプ:南極東部の沿岸海域に生息し、主に魚食するタイプ、シャチのグループ全体では一番小型傾向

Dタイプ:亜南極海域に生息し、主に魚食の可能性

といわれております。南極グループのタイプDにおいては、魚食性だという事がわかっているものの、まだはっきりしたことが分かっておりませんが、頭部の形状がゴンドウクジラに類似するなど他の種とは異なる固有性があることが段々とわかってきております。

そして2024年には北米に住む定住型のシャチ、そして回遊型のシャチたちが暫定的ではあるものの亜種として認定され、これが支持されることとなりました。今後の研究によっては更にシャチの種類、亜種が増えていくかもしれませんね。

ちなみに前述した様々なパフォーマンスで私たちを癒してくれるシャチは、万が一のことを想定し、主に魚食文化を持つシャチがその大役を担ってくれております。いかがでしょう。シャチは多くの人に幅広く知られている人気者ですが、意外とビックリするような秘密を持ち合わせているといえるのではないでしょうか。

ただ、シャチが偏食傾向という認識はこれまでの研究で結構強いものの、北大西洋タイプⅠや南極系B2のように比較的多様な種の獲物を捕食対象としているシャチもいることが分かりつつあり、このあたりは今後の研究で新たな修正が加えられるかもしれません。

参考、出典:須磨シーワールド

最後に

いかがだったでしょう。今回は、最強捕食者シャチが持つ、もう1つの顔。優れたパフォーマーの一面とシャチが持つとても魅力的で驚愕の生態をご紹介させていただきました。

最強捕食者として君臨しながら、一方で優れたパフォーマーとしてその実力を十二分に発揮するシャチ。この辺りも、やはりシャチが人を引き付ける魅力の一つなのかなと思います。

ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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