こんにちは。えたばりゅです。
今回は、文句なしの海の最強生物、シャチが持つ驚愕のハンティング能力にガッツリと迫っていきたいと思います。なぜシャチが現在の7つの海を統べる最強捕食動物として君臨しているのか。
そのあたりも、この記事をご覧いただいた後には、よ~くお分かりになるかと思いますので、ぜひ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
海の絶対王者シャチ ホホジロザメさえねじ伏せる最強能力を徹底追及!
まずシャチのプロフィールを簡単に説明しておくと、英語名は「Killer Whale」、学名は「Orcinus orca(オルキヌス・オルカ)」といいます。日本ではシャチの他に、学名を取ってオルカ、あとはサカマタなんて呼ばれ方をします。
体長はメス約5m、オス約6m オスは最大で約9mにまで成長し、体重は、メスで約2t、オス約4.5t 最大で約10tほどになります。またオスの背びれはメスに比べてかなり大きく、最大約2mにまでなるんですね。
こうやって見ると背びれの違いは一目瞭然ですね。
またイルカの仲間としては最大種になるシャチですが、その泳ぐスピードは速く、海生哺乳類の中でも非常に速いスピードで泳ぐことが可能です。ずんぐりした体のイメージですが、その時速は約50~70kmにも及ぶといわれ、これは遊泳速度海生哺乳類最速といわれるバンドウイルカと肩を並べるスピードなんですね。
生息海域は、ほぼほぼ世界中の海域に分布しており、日本でも北海道や和歌山など、外海に面した地域の海で時折見ることができます。
シャチの日本名の由来は「鯱(しゃち)」という姿は魚、そして顔は虎。そして、その背中は棘だらけという伝説上の生き物から由来しております。英語名を訳すと「殺し屋クジラ」。学名の意味は「冥界の魔物」。そして、日本では、その最強ぶりから海のギャングなんて呼ばれたりもします。
陸上の頂点捕食動物というと、
- ライオン
- トラ
- ホッキョクグマ
- ワニ
- ジャガー
- オオアナコンダ
- グリズリー
- オオカミ
などが挙げられるのではないでしょうか。どの動物たちも、それぞれその地域の人々に畏怖されておりますが、冥界の魔物という、ある種の超越的な扱いはあまり耳にしませんよね。
冥界の魔物といわれるのは、その寿命がとんでもなく長いのでしょうか。
シャチの寿命
シャチの寿命はメスで現在の記録で最長とされているのが、80歳、オスでの最長記録が現在のところ約50歳ほど。決して短くはありませんが、海には私たちがド肝を抜くような長寿さんもいっぱいいるんです。(中には基本死なないっていう仙人もビックリな御仁も)
そちらについては、こちらの記事で詳しくご紹介しておりますんで、是非こちらの記事をご覧いただければと思います。
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こうしてみると、決して寿命が短いというわけではありませんが、シャチがとんでもない長寿な種っていうわけでもなさそうなので、やはり冥界や魔物などという形容をされる理由には、シャチの寿命ではなく、シャチの捕食者として能力にその要因がありそうです。
では、シャチがなぜ「海の殺し屋」、「ギャング」、ひいては「冥界の魔物」とまで呼ばれるようになり、最強の皇帝として君臨しているのか、その理由に迫っていきましょう。
シャチが海の最強生物に君臨する理由
海には陸上と同じく、非常に強力な捕食動物たちがいるのですが、その中でもシャチはまさに最強と言える能力を持っていてですね。
実はあのホホジロザメ、そして地球史上最大の動物である、シロナガスクジラもシャチの前では獲物になってしまうんですね。
ただ、ホホジロザメに関しては、私がここでご説明せずとも、その恐ろしさと強さは世界中で十分認知されているほどの存在。また、シロナガスクジラの最大全長は30mを超えることもあり、シャチの最大のオスと比較しても3倍以上の差があります。
このように、どう考えても獲物とするにはちょっと無理があるような動物たちさえも、捕食対象としてしまうシャチのハンティング能力。この辺りに「冥界の魔物」たる所以があると考えることができそうですね。
では、シャチが最強の捕食者として駆使する、その驚愕のハンティング能力に迫っていきましょう。
シャチ最強伝説1.高い知能を十二分に生かす驚愕の戦略
シャチはその攻撃力ももちろんながら、知能が非常に優れており、狩りの手法も、獲物を仕留めるために圧倒的な知略を駆使しているんです。
シャチの驚愕のハンティング戦略1.獲物によってその狩りの手法を変える
シャチは獲物となる動物たちのウィークポイントを熟知していて、その獲物に対して、より楽に、すなわちより効率的に狩りを行えるよう、その狩りの手法を獲物によって変えているんです。
例えば、サメやエイを狩りするときは、体当たりをして彼らを仰向けにします。仰向けにされることで、サメやエイは仮死状態に近い状態となり、動くこともままならなくなります。シャチたちはこのような、相手の弱点を巧みに突き、効率的かつ低リスクに狩りをすることが出来るのです。
シャチがこのような特性を備えているのはシャチのとある食性が関係していると言えるのですが、そちらについてはこちらの記事で詳しくご紹介しておりますので、良ければ合わせてこちらの記事もお読みいただければと思います。
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また、魚釣りならぬ、鳥釣りをすることでも知られており、一度得た魚を吐き戻し、それを食べにやってきた鳥を捕食するというようなまさに驚嘆に値するような狩りも行います。
※下でご紹介する2つの動画は、動物たちの狩りの映像が映っておりますので、苦手な方は視聴にご注意ください。
また、その行動も活発そのもので、海面から勢いよくジャンプするブリーチングはお手の物。そしてその活動力をフルに使い、スパイホッピングという、海面に上半身を出し、海面の周りの様子を探る行動で、アザラシやホッキョクグマの位置を把握し、氷の上にいるアザラシなども襲ったりします。
こちらとしては、アザラシや鳥たちがかわいそうな気がどうしてもしてしまいますが、やはりシャチも食べなければ生きていけません。本当に自然界は厳しい掟の上に成り立っているのがよくわかる動画ですね。
シャチの知略2.狩りの手法を次世代に伝える
そして、驚くべきことはこの狩りの方法は、その世代だけで終わらせるのではなく、いわば伝統としてしっかりと次世代に繋いでいくところなんですね。
アメリカ、カリフォルニア州に住むシャチは、海岸にいるアシカを捕食することで知られていますが、その狩りは豪快そのもの。その巨体を一気に海岸に乗り上げて、浜辺にいるアシカを捕食します。
しかし、この方法はいわばかなりリスクを伴う諸刃の剣で、もし失敗すれば海に戻れず、自分の体重の重みで死んでしまう事になります。ですので、前の世代のシャチがどのような潮、波のタイミングで、どのルートから乗り上げれば、リスクを最大限に軽減しアシカを捕食することが出来るかを、次世代にしっかりとレクチャーするんですね。いわば、その匠の技を代々継承していっているんです。
その獲物によりハンティングの手法を巧みに変え、なおかつその技法を次世代に受け継いでいく。こちらについても、やはりシャチが高度な知能を兼ね備えているといえますよね。
これでお分かりになるかと思いますが、シャチは頭が良いだけでなく、こういった社会性も備え、尚且つ仲間とのコミュニケーションも図ることができる動物なんです。
そしてコミュニケーションといえば、やはり会話というのは重要な手段ですが、シャチは何と会話までこなしていることが分かっているんですね。
シャチの知略3.社会性を持ち群れの間で会話をする
そうなんです。コミュニケーションをとるということは、シャチは仲間同士で会話も行います。そして、驚愕すべきは群れによって会話に独自性があるという事。
そう、いわば方言を使用して会話してるんですね。
人間のように共通語があるかどうかは定かでないですが、会話をすることでさえすごいのに方言があるというのは、本当に驚愕ですよね。
また、シャチは船のスクリュー音などの雑音が入ると、会話の音量を上げることも確認されています。ということは、会話の音量を上げれば、たとえ雑音が入ろうとも相手とのコミュニケーションをスムーズに行うことが出来ることを認知しているといえます・・・
いかがでしょう。このように、シャチが単に体が大きいだけで各々の攻撃力のみ優れているのではなく、文武両道に秀でていることが、海の最強捕食者として君臨する大きな理由の一つといえます。
そんな能力を駆使し、時には既知の中では自分の数倍の巨大さをもつ、史上最大の動物、シロナガスクジラさえをも獲物とすることがあるんです。
NATIONALGEOGRAPHIC 日本版 シャチが地球最大のクジラを襲撃し食べる、初の報告
体長約20メートル、おとなのシロナガスクジラを数十頭のシャチが襲撃
では、ここで冥界の魔物っぷりのダメ押しを一つ・・・
シャチ最強伝説2.メガロドンの絶滅はシャチが関係していた!?
一説によると、あの海の魔王メガロドンの絶滅時期が、シャチの祖の出現時期と重なっており、メガロドンの絶滅はシャチとの生存競争に負けたこともメガロドン絶滅の一因として考えられています。
メガロドンはホホジロザメを巨大にしたような姿をしていたと考えられている、太古の海を支配していた当時の最強のサメですが、メガロドンが頂点捕食者として君臨していたころ、新興勢力として台頭してきたシャチの祖先たちは、体の大きさという点ではメガロドンに及ばなかったものの、圧倒的知力の差で、徐々にメガロドンを追い込んでいき、頂点捕食者としての地位を手に入れていったと考えられております。
もちろん、メガロドンの絶滅は他にも地球環境の変化など、複合的要因が重なって絶滅したと考えられており、シャチのみがメガロドンを絶滅に追い込んだ張本人という事ではないのですが、あのメガロドンを絶滅に追いやった一因と考えられているその強さは、もう当時から最強捕食者としての実力を十分に兼ね備えていたといえます。
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獲物にしてみれば、巧みに弱点を突かれる。そしてそれが次世代のシャチに受け継がれ、延々とその攻撃が研ぎ澄まされて繰り返される。その弱点を克服しても、またそれを凌駕する知能を持って、更なる巧みな攻撃を受ける・・・
これ、獲物となる動物からしてみれば、自身を脅かす魔物以外の何ものでもないですよね・・・ いや~・・・僭越ながら私め、陸上生活を営む生物で本当によかったと思います。
最後に
いかがだったでしょう。今回はシャチがなぜ、7つの海を統べる最強捕食者として現在の海に君臨しているのか、その理由をタップリとご紹介させていただきました。
こうしてみると、シャチが自分よりも巨大なシロナガスクジラや白い死神として恐れられるホホジロザメをも獲物に出来るのも頷けますよね。
このようにシャチは、その高い知能を生かして最強捕食者となっているわけですが、実はシャチの知能はこういった狩りの能力だけではなく、全く違った分野にも十二分に発揮されているんです。
それはまた別の機会にご紹介させていただきますね。
では、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
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