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【超意外!】ショウリョウバッタとキチキチバッタは同種のバッタだった!その関係性とは!?

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、ショウリョウバッタというバッタの仲間をご紹介したいと思います。ショウリョウバッタは日本に生息するバッタの中では群を抜いて大きく、最大のバッタなんですが、実はあるバッタと同種なんですね。

それは、キチキチバッタといわれるバッタ。

体の大きさが全く違うのに、なんで同種なのか。今回はそのあたりの理由についても触れつつ、ショウリョウバッタの魅力に迫っていきたいと思います。

ショウリョウバッタとキチキチバッタは実は同種だった!全然体の大きさが違うのに同種の理由とは!?

では、まずショウリョウバッタのご紹介を軽くさせていただくと、英語名を「Oriental longheaded locust」、学名を「Acrida cinerea」という、バッタ目(直翅目)バッタ科ショウリョウバッタ属に属するバッタの仲間で、本州から沖縄にかけて幅広く生息しており、近年北海道でもその姿をみられるようになりました。

日本だけではなく、ユーラシア大陸の温帯地域や熱帯地域などにも幅広く生息していて、河原や開けた草原などを好んで生活の場としております。

キリギリスと同じく、緑色型と褐色型がいて、同じ種でも個体によって色が異なるのが特徴ですね。ただ、キリギリスの仲間たちとは違い、その食性は純草食でイネ科の植物を好んで食べています。

ショウリョウバッタの最大の特徴:言わずと知れた日本最大のバッタ

ショウリョウバッタの最大の特徴といえば、やはり何と言ってもその体の大きさ。体長約8cm、大きい個体では体長10cmを超えるものもいて、日本に生息するバッタの中では群を抜いて大きく、日本最大のバッタとして知られています。

力強く、強靭な後ろ足を備えていて、この脚を活かして飛び跳ねながら移動します。ただ、体が大きくかなりガッチリしているので、飛翔はしないイメージがありますが、そんなに長距離ではないものの、ショウリョウバッタも飛ぶことはできるんですね。

ショウリョウバッタの名前の由来

ショウリョウバッタは漢字で書くと「精霊飛蝗」と書くんですが、なんか体の大きさとはちょっとイメージが違う、繊細というか儚い感じの名前ですよね。

この名前としては、ショウリョウバッタが成虫となって活動を始める時期に由来があると考えられているんです。ショウリョウバッタは春ごろ卵から孵化し、何度か脱皮を繰り返して成虫へと成長を遂げるんですが、この成虫となる時期が大体旧盆を迎える8月中旬。お盆は精霊祭とも言われていますので、その時期に現れるバッタとしてこの名前が付いたといわれています。

もっとも、卵から羽化するのは春ごろなので、現れるのは既に3~4月ごろにすでに表れているのですが、やはり成虫となるとその存在感がかなり際立つので、このように形容されるようになったのでしょうね。

またショウリョウバッタはトノサマバッタ類とは違った意味でバッタらしいバッタのフォルムをしていて、そのフォルムが精霊流しの精霊船に似ていることもその由来と考えらえれています。

では、今回の記事の本題、キチキチバッタとの関連性に入っていきたいと思います。

ショウリョウバッタとキチキチバッタは同種のバッタだった!その関連性とは

トノサマバッタと同じくショウリョウバッタも日本では超有名ですが、キチキチバッタの知名度もなかなかのものですよね。ショウリョウバッタと同じく、原っぱや河川敷、雑草が茂るちょっとした空き地にもいて、その名前の通り飛翔時に「キチキチキチキチ・・・」という音を発しながら飛翔するのが特徴です。

僭越ながら私も幼少期の頃、虫取り網を片手にこのキチキチバッタを追いかけておりました。

そんなキチキチバッタなんですが、実はショウリョウバッタと同じ種なんですね。

体の大きさが全然違うショウリョウバッタとキチキチバッタのその気になる関係とは

え・・・でも、体の大きさが全然違うよ?

って思われたかもしれませんね。

確かに、ショウリョウバッタとキチキチバッタは姿こそ似ているものの、体の大きさも重厚感も全く違うバッタ。キチキチバッタはショウリョウバッタとは違い、盛んに飛翔しますし、その体付きもショウリョウバッタと比べるとかなりほっそりとしていて、体長も約5cmとショウリョウバッタと比較すると半分ほどの大きさ。

なんでこの2つのバッタが同じ種なのか、気になるところですよね。

実はこのキチキチバッタはオスのショウリョウバッタなんです。

キチキチバッタというのは、オスのショウリョウバッタに付けられた別名なんですね。なので、正式にはキチキチバッタというバッタは存在しなくて、同じショウリョウバッタで、体の小さい方がオス。大きな方がメス。

という感じなんです。

稀に河川敷や草むらを歩いていると、上の画像のように、ショウリョウバッタの背中に乗ったキチキチバッタを見ることがあるかと思いますが、あれはたまたまショウリョウバッタの背中にキチキチバッタが停まったのではなく、意図してオスがメスの背中に乗っていて、交尾を行っているかその前後なんです。

体の大きさが全く違いますが、よくオンブバッタのオスがメスの背中に乗っているのをみることがあると思うんですが、ショウリョウバッタもオンブバッタと同じ習性を持っているんですね。

最後に

いかがだったでしょう。今回は、ショウリョウバッタの魅力に触れつつ、ショウリョウバッタとキチキチバッタの完成性をご紹介させていただきました。ショウリョウバッタとキチキチバッタが同じ種だったというのはかなり意外だったのではないでしょうか。

あれだけフォルムも特徴も違うのに同じバッタとはやっぱ思いませんよね。

いや~・・・自然界はやはり奥が深いものです。ではでは、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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